朝顔

(ねぇ、どこにいたの？まどべにはそらしろんで)

ねぇ、どこにいたの？窓辺には空白んで

(ぼくにつげる「まためぐりあうよ」と)

僕に告げる「また巡り合うよ」と

(まあたらしいまちにうみなりがきこえて)

真新しい街に海鳴りが聞こえて

(てをふるだれかがわらっている)

手を振る誰かが笑っている

(ここにねがうねがうねがうきみはあさをあいするように)

ここに願う願う願う君は朝を愛するように

(ここにねがうねがうねがう)

ここに願う願う願う

(そのにわをえらびいまにさくはな)

その庭を選び今に咲く花

(さいごにひとつききそびれたこと、ふとつぶやいてる)

最後にひとつ聞きそびれた事、ふと呟いてる

(ふと、つぶやいてる「あのひなぜ、あえたの？」)

ふと、呟いてる「あの日なぜ、逢えたの?」

(おまつりばやしのひとなみのむこうでてまねくだれかがおぼえている)

お祭りばやしのひとなみのむこうで手招く誰かが覚えている

(ここにねがうねがうねがうきみがあさをおそれぬように)

ここに願う願う願う君が朝を恐れぬように

(ここにねがうねがうねがう、そのまどをえらびふりそそぐ)

ここに願う願う願う、その窓を選び降り注ぐ

(ねぇ、このあたりもかわったよ、またどこかであがるうぶごえをまちわびて)

ねぇ、この辺りも変わったよ、また何処かで上がる産声を待ちわびて

(ここにねがうねがうねがうくらやみによんだそのなをむねにきつくいだきねがう)

ここに願う願う願う暗闇に呼んだその名を胸にきつく抱き願う

(ものがたりはつづく、このぼくにほら、いまにさくはな)

物語は続く、この僕にほら、今に咲く花