透明／水鏡美雨

(ねむれないよるにそっときみのうたをくりかえす)

眠れない夜にそっと　君の歌を繰り返す

(さけびたいことばなんてわすれてしまったのに)

叫びたい詞なんて　忘れてしまったのに

(ひとりのへやがずっとこわくてさむくていたくて)

一人の部屋がずっと　怖くて　寒くて　痛くて

(こぼれたなみだはまだとうめいだ)

こぼれた涙はまだ　透明だ

(きらいだったいみのないかいわも)

嫌いだった　意味のない会話も

(みぎにならえでおなじかっこうも)

右に倣えで　同じ格好も

(るーぷみたいにきのうとおなじにゅーすも)

ループみたいに昨日と同じニュースも

(もうなれてしまったんだああ)

もう慣れてしまったんだ　嗚呼

(なんでもかんでもきれいなものばかりを)

なんでもかんでも　綺麗なものばかりを

(きかざってごまかして)

着飾って 誤魔化して

(あいつもこいつもどいつもほんねなんて)

アイツもコイツも　どいつも本音なんて

(よごれてるんだろ？しんじられないや)

汚れてるんだろ？　信じられないや

(ねむれないよるにそっときみのうたをくりかえす)

眠れない夜にそっと　君の歌を繰り返す

(さけびたいことばなんてわすれてしまったのに)

叫びたい言葉なんて　忘れてしまったのに

(ひとりのへやがずっとこわくてさむくていたくて)

一人の部屋がずっと　怖くて　寒くて　痛くて

(こぼれたなみだはまだとうめいだ)

こぼれた涙はまだ　透明だ

(きづいてたんだつづかないかいわも)

気付いてたんだ　続かない会話も

(むりにつくったあいそわらいも)

無理に作った愛想笑いも

(こころにもないほめことばばかりで)

心にもない褒め言葉ばかりで

(もううんざりしてんだああ)

もううんざりしてんだ　嗚呼

(きったりはったりつぎはぎだらけだって)

切ったり貼ったりツギハギだらけだって

(かけてたってかまわないさ)

欠けてたって　構わないさ

(あいじょう？ゆうじょう？かんじょうろんなんて)

愛情?友情?　感情論なんて

(こんきょないだろ？きょうみないやいや)

根拠ないだろ？　興味ないや　嫌

(ねむらないまちでずっととぎれないなみをながめる)

眠らない街でずっと　途切れない波を眺める

(えがきたいあしたなんてなくしてしまったのに)

描きたい明日なんて　失くしてしまったのに

(なまぬるいかぜにずっとそまってひたっておぼれて)

生温い風にずっと　染まって浸って溺れて

(それでもこころはまだとうめいだ)

それでも心はまだ　透明だ

(ねむれないよるにそっときみのうたをくりかえす)

眠れない夜にそっと　君の歌を繰り返す

(さけびたいことばなんてわすれてしまったのに)

叫びたい言葉なんて　忘れてしまったのに

(ひとりのへやがずっとこわくてさむくていたくて)

一人の部屋がずっと　怖くて　寒くて　痛くて

(それでもぼくらはまだ・・・)

それでも僕らはまだ…

(ねむらないまちでずっととぎれないなみをながめる)

眠らない街でずっと　途切れない波を眺める

(えがきたいあしたなんてなくしてしまったのに)

描きたい明日なんて　失くしてしまったのに

(なまぬるいかぜにずっとそまってひたっておぼれて)

生温い風にずっと　染まって浸って溺れて

(それでもこころはまだとうめいだ)

それでも心はまだ　透明だ