儚夏

(あなただけうつすせかいでめぶいたれんじょうか)

あなただけ映す世界で芽吹いた恋情花

(ざわめきにかくれてた)

ざわめきに隠れてた

(ぼくのこころはすでにあなたのもの)

僕の心は既にあなたのもの

(ああむしあついな)

嗚呼、蒸し暑いな

(みわくのとけこむなつまつり)

魅惑の溶け込む夏祭り

(ああてれかくしだ)

嗚呼、照れ隠しだ

(しょうたいふめいのこのかんじょうはなんだ)

正体不明のこの感情はなんだ？

(ぼくのてをとりどこへいく)

僕の手を取り何処へ行く

(あああなたがいま)

嗚呼、あなたが今

(ふりむいたそのしゅんかんに)

振り向いたその瞬間に

(あなただけうつすせかいでめぶいたれんじょうか)

あなただけ映す世界で芽吹いた恋情花

(いつまでもかわらないとおもっていた)

いつまでも変わらないと思っていた

(よぞらをさいた)

夜空を割いた

(うちあがったはなよりかがやいてた)

打ち上がった　花より輝いてた

(あなたのよこがおが)

あなたの横顔が

(こきゅうさえむずかしいんだまばたきすらわすれて)

呼吸さえ難しいんだ　瞬きすら忘れて

(ああこのままときがとまっていたらな)

嗚呼このまま　時が止まっていたらな

(もっとながめていたかった)

もっと眺めていたかった

(せつなさがのこっていく)

切なさが残っていく

(ああうかれていた)

嗚呼、浮かれていた

(みみかかるかみあせばんでいた)

耳かかる髪　汗ばんでいた

(ああそでぐちしまう)

嗚呼、袖口しまう

(しぐさひとつひとつまで)

仕草一つ一つまで

(ふみちがうまもなくａｈｏｌｄｍｅｔｉｇｈｔ)

踏み違う間もなくa hold me tight.

(あるきなれないげた)

歩き慣れない下駄

(まだはやいかなんてあほみたい)

まだ早いかなんて　阿呆みたい

(なにもなせないまま)

何も成せないまま

(こいのうわづみじゃすくえない)

恋の上積みじゃすくえない

(ゆめをうつしたみなもに)

夢を映した水面に

(じれったいはもうぽいしない)

じれったいはもうポイしない

(ひとごみくぐりぬけ)

人混みくぐり抜け

(よるのまちあなたときえたあのうちあげはなび)

夜の街あなたと消えたあの打ち上げ花火

(つかんだてはなすはずがないのに)

掴んだ手離すはずがないのに

(あなたはいない)

あなたはいない

(うちあがったはなでさがしてんだ)

打ち上がった花で探してんだ

(あなたのはなすがた)

あなたの花姿

(かきわけてもみつからないよ)

掻き分けても見つからないよ

(まばたきすらわすれて)

瞬きすら忘れて

(ああどうかふれたてのあたたかさ)

嗚呼どうか　触れた手の温かさ

(はじめてかんじたんだ)

初めて感じたんだ

(もういちどあなたにあいたい)

もう一度あなたに会いたい

(かきわけたそのさきの)

掻き分けたその先の

(よかぜがぼくをちょうしょうしたんだ)

夜風が僕を嘲笑したんだ

(いまにもたおれそうだと)

今にも倒れそうだと

(おちつきなんかありゃしないさ)

落ち着きなんかありゃしないさ

(はやるきもちはきえゆく)

逸る気持ちは消えゆく

(あなたにはもうとどかない)

あなたにはもう届かない

(こどくにさいたほしはなびはかないなつのおとずれ)

孤独に割いた星花火　儚い夏の訪れ