フラレガイガール

(あいをひろいあげたてのぬくもりがいまもまだのこるのです)

愛をひろいあげた手のぬくもりが今もまだ残るのです

(これさえあればとおたがいくちにしてすべてをわかりあった)

これさえあればとお互い口にしてすべてを分かり合った

(それだけでもういきてゆけるとおもったのです)

それだけでもう生きてゆけると思ったのです

(ひとみをとびだしほおをつたうかれらあごのさきでだいじゅうたい)

瞳を飛び出し頬を伝う彼ら顎の先で大渋滞

(まあこのさきなみだをつかうことなどもうないしまあいっか)

まあこの先涙を使うことなどもう無いしまあいっか

(ぜんぶここでながれきってしまえ)

全部ここで流れ切ってしまえ

(まずいまずいまずいきょうれつにまずいあなたがかったはみがきこも)

まずいまずいまずい強烈にまずいあなたが買った歯磨き粉も

(きゅうわりごぶものこしていったいどこへいったのねえどこにいったの)

九割五分も残して一体どこへいったの？ねえどこにいったの

(わたしをふってんじゃないよばかふっていいわけがないでしょう)

私を振ってんじゃないよバカ振っていいわけがないでしょう？

(たまにけんたいきよぼうのさぷらいずもわすれないでとたしかにいってはいたけれど)

たまに倦怠期予防のサプライズも忘れないでと確かに言ってはいたけれど

(ふっていいわけがないでしょ)

振っていいわけがないでしょ？

(あなたのぶんざいでなによ)

あなたの分際でなによ

(ばかなこといいだしてさもういいからそろそろたねあかししにきてよ)

バカなこと言い出してさもういいからそろそろ種明かししに来てよ

(ばかまじめにとっておいたやくそくへやのなかちらばって)

バカ真面目に取っておいた約束部屋の中散らばって

(あしのふみばもなくすぐにふんずけてそのせつないたむのです)

脚の踏み場もなくすぐに踏んずけてその刹那痛むのです

(きみはぼくのすべてっていまはやりのあいことばとかなにか)

君は僕の全てって今流行の合言葉とかなにか？

(もしやもしかしてちいさくときどきっていってたりしたりして)

もしやもしかして小さく時々って言ってたりしたりして

(そうだとしたらそうだとしてもなんでもいいや)

そうだとしたらそうだとしてもなんでもいいや

(ださいださいださいもうれつにださいあなたがくれたわんぴーすをきて)

ダサいダサいダサい猛烈にダサいあなたがくれたワンピースを着て

(おぎょうぎよくここでわたしをまってるんだよねえねえまってるんだよ)

お行儀良くここで私を待ってるんだよねえねえ待ってるんだよ

(わたしをふってんじゃないよばかふっていいわけがないでしょう)

私を振ってんじゃないよバカ振っていいわけがないでしょう？

(たまにけんたいきよぼうのさぷらいずもわすれないでとたしかにいってはいたけれど)

たまに倦怠期予防のサプライズも忘れないでと確かに言ってはいたけれど

(ふっていいわけがないでしょ)

振っていいわけがないでしょ？

(わたしとわかれたならもうつぎなんていないから)

私と別れたならもう次なんていないから

(もういいでしょうそろそろたねあかししにきてよ)

もういいでしょうそろそろ種明かししに来てよ