絶滅によろしく/szri

(みつけるおおきくなるやがてのみこむ)

みつけるおおきくなるやがてのみこむ

(かなしむおこるあらそうもっとのみこむ)

かなしむおこるあらそうもっとのみこむ

(にげるいなくなるすべてのみこむ)

にげるいなくなるすべてのみこむ

(なにかちかづいてくるわたしはみとるぜつめつによろしく)

なにかちかづいてくるわたしはみとる絶滅によろしく

(ひだりのまどからながめるみなれたこうけいがもえてる)

左の窓から眺める見慣れた光景が燃えてる

(びょうとうのそとのじょうほうがくびをつかんでる)

病棟の外の情報が首を掴んでる

(あなたがここにいたときすきだったおとをきいてる)

あなたがここにいたとき好きだった音を聴いてる

(やんでるよゆうもきえこういうそうさくはむいみになる)

病んでる余裕も消えこういう創作は無意味になる

(もういないよみとれるひとももういないよここではなそう)

もういないよ看取れる人ももういないよここで話そう

(ぜつめつによろしく)

絶滅によろしく

(まっしろにしようかこをかこをしらないのなら)

真っ白にしよう過去を過去を知らないのなら

(ほろんじゃえよまっしろにしようかれがかれが)

滅んじゃえよ真っ白にしよう彼が彼が

(いないしくみなんかこわれちゃえよ)

いない仕組みなんか壊れちゃえよ

(わたしのなかうごくかずがあつくなるのももうゆるしてよ)

わたしのなか動く数があつくなるのももう許してよ

(ねえさいごさいごほんとにさいごぜつめつによろしく)

ねえ最後最期ほんとに最後絶滅によろしく

(さわりたかったあいしたかったはなしたかったみとりたかった)

触りたかった愛したかった話したかった看取りたかった

(いなくなるんだいなくなるんださいごぜつめつによろしく)

いなくなるんだいなくなるんだ最期絶滅によろしく

(わかりえないちのうとしほんをけっしゅうしたきぼうがはぜる)

わかり得ない知能と資本を結集した希望が爆ぜる

(げんちょうがなる)

幻聴が鳴る

(かってなつごうであなたとわたしをみすてたひとはもういないよ)

かってなつごうであなたとわたしをみすてたひとはもういないよ

(こわいこえのどろどろしたものはみんなきえちゃうよ)

こわいこえのどろどろしたものはみんなきえちゃうよ

(ねえもういないよもういないよ)

ねえもういないよもういないよ

(どうしたいのねえはぜよう)

どうしたいのねえ爆ぜよう

(あああああああああああああああああ)

あああああああああああああああああ

(ああああああああああああああああああああああああああああああああああああ)

ああああああああああああああああああああああああああああああああああああ

(ああああああああああああああああああああああああああああああああああああ)

ああああああああああああああああああああああああああああああああああああ

(ぜつめつによろしく)

絶滅によろしく

(みつけるおおきくなるやがてのみこむ)

みつけるおおきくなるやがてのみこむ

(かなしむおこるあらそうもっとのみこむ)

かなしむおこるあらそうもっとのみこむ

(いっしょになるとわにまわるものじゃなくなる)

いっしょになるとわにまわるものじゃなくなる

(しろいしろいしろいしろいしろいきれいきれいきれいきれいあついあついあついあついあついいたいいたい)

白い白い白い白い白いきれいきれいきれいきれい熱い熱い熱い熱い熱い痛い痛い

(いたいいたいいたいかなしい？)

痛い痛い痛いかなしい？

(まっしろにしようねえねえねえねえもうさいごだよかこもかこも)

真っ白にしようねえねえねえねえもう最後だよ過去も過去も

(くらいみらいもほろんじゃうよもうさいごだよぼくもあなたも)

暗い未来も滅んじゃうよもう最後だよぼくもあなたも

(いやなひともぜんぶこわれちゃうよしろにしようちょっとちょっと)

嫌な人も全部壊れちゃうよ白にしようちょっとちょっと

(あつくなってもつめたくなるよもうさいごさいごねえ)

熱くなっても冷たくなるよもう最後最後ねえ

(さわりたかったあいしたかったはなしたかったこわしたかった)

触りたかった愛したかった話したかった壊したかった

(みとりたかったみとれなかったあなたのそばにいたかった)

看取りたかった看取れなかったあなたのそばにいたかった

(もういないんだもういないんだいなくなるんだいなくなるんだ)

もういないんだもういないんだいなくなるんだいなくなるんだ

(いなくなるんだいなくなるんだいなくなるんだぜつめつしかいらないよ)

いなくなるんだいなくなるんだいなくなるんだ絶滅しかいらないよ

(ひびのはいったがらすのめにうつったつきがおちる)

ひびの入ったガラスの目に映った月が落ちる

(あなたがいたびょうとうのろうかをこえようとする)

あなたがいた病棟の廊下を超えようとする

(しゅうまつにむけてあれだけもめたしせいかんがなくなるぜつめつによろしく)

週末に向けてあれだけ揉めた死生観がなくなる絶滅によろしく

(ああっちももえたかーてんがゆれるあついかぜがふくじめんがゆがむ)

ああっちも燃えたカーテンが揺れる熱い風が吹く地面が歪む

(なにかがみえるいたくなくなるきこえなくなるぜろにちかづく)

何かが見える痛くなくなる聞こえなくなるゼロに近づく

(あでんぱがきれたやねがとんでるぜんぶういてるしんたいがとける)

あ電波が切れた屋根が飛んでる全部浮いてる身体が溶ける

(しろいしろいしろいしろいしろいきれいきれいきれいきれいあついあついあついあついあついいたいいたい)

白い白い白い白い白いきれいきれいきれいきれい熱い熱い熱い熱い熱い痛い痛い

(いたいいたいいたいうれしい)

痛い痛い痛いうれしい