父母唄

(おさないころあれはなつのあのひ)

幼い頃 あれは夏のあの日

(あなたのせなかでねたかえりみち)

あなたの背中で寝た帰り道

(あそびつかれぼくおそくなり)

遊び疲れ 僕遅くなり

(あなたにしんぱいかけていたひび)

あなたに心配かけていた日々

(あれからいくつかとしつきもすぎ)

あれからいくつか年月も過ぎ

(すこしなまいきざかりはんこうき)

少し生意気盛り反抗期

(たいあたりでしかるあなたの)

体当たりで叱るあなたの

(こころのおくにすこしふれました)

心の奥に少し触れました

(すべてうけいれてくれたよね)

全て受け入れてくれたよね

(すなおになれずかなしくさせた)

素直になれず悲しくさせた

(こんなぼくにいつもいつでも)

こんな僕にいつもいつでも

(わらいかけてくれて)

笑いかけてくれて

(ちちよははよただありがとう)

父よ母よただありがとう

(なにもできないぼくだけど)

何も出来ない僕だけど

(あなたがくれたあいのすべて)

あなたがくれた愛の全て

(つよくだきしめていきてく)

強く抱きしめて生きてく

(いつからかきょりがうまれては)

いつからか距離が生まれては

(みずからおやとははなれていた)

自ら親とは離れていた

(はずかしいとか)

恥ずかしいとか

(うざいとかいって)

ウザイとか言って

(かっこうばっかつけてた)

格好ばっかつけてた

(だけどたまにみかけたさびしいかおが)

だけどたまに見かけた寂しい顔が

(かなりばからしいかなしいかこ)

かなりバカらしい悲しい過去

(ってきづいたからぼくのほうから)

って気付いたから 僕の方から

(こんどでんわかけてみるから)

今度電話かけてみるから

(いつもあまりはなさないけど)

いつもあまり話さないけど

(しつこいよといってしまって)

「しつこいよ」と言ってしまって

(それでもあなたいつもぬくもりを)

それでもあなた いつも温もりを

(くれたこんなぼくに)

くれた こんな僕に

(ちちよははよただありがとう)

父よ母よただありがとう

(あなたのことしてうまれて)

あなたの子として生まれて

(これいじょうないしあわせを)

これ以上ない幸せを

(だきしめかみしめいきてく)

抱きしめ 噛み締め 生きてく

(あのひはじめてのったじてんしゃ)

あの日初めて乗った自転車

(うまくのれずにぼくないていた)

うまく乗れずに僕泣いていた

(あなたはちのでるひざこぞう)

あなたは血の出る膝小僧

(いたそうとやさしいかおでなぐさめていた)

「痛そう」と優しい顔でなぐさめていた

(あれからつきひはながれあるとし)

あれから月日は流れある年

(さびついたほじょりんみつけだすとき)

サビついた補助輪見つけ出すとき

(ぼくのこにもおなじかおして)

僕の子にも 同じ顔して

(わらいかけるときめた)

笑いかけると決めた

(ぼくがうまれいままでのなか)

僕が生まれ いままでの中

(あなたになにかかえせたろうか)

あなたに何か返せたろうか？

(だけどひとついえるとしたら)

だけど ひとつ 言えるとしたら

(いつもありがとう)

「いつも ありがとう」

(ちちよははよただありがとう)

父よ母よただありがとう

(なんどいってもたりないよ)

何度言っても足りないよ

(あなたがくれたあいをすべて)

あなたがくれた愛を全て

(ことばにできたらいいのにな)

言葉にできたらいいのにな

(ちちよははよただありがとう)

父よ母よただありがとう

(すなおにいいたいきもちを)

素直に言いたい気持ちを

(あなたがくれたあいはすべて)

あなたがくれた愛は全て

(いまもこれからもぼくになる)

今もこれからも僕になる