『宮』Vaundy

(いともなくよりかかったこしのおれたそのかさは)

意図もなく寄りかかった　腰の折れたその傘は

(しあわせをはこんでたのだろうか)

幸せを運んでたのだろうか

(いともなくよりかかったへそのおれたこのぼくは)

意図もなく寄りかかった　へその折れたこの僕は

(しあわせをはこべてたのだろうか)

幸せを運べてたのだろうか

(このしきゅうのおくには)

この子宮の奥には

(きみによるにはさ)

君によるにはさ

(そこにはかなしみとふあんとくつうとりあるなあいがあるとさ)

そこには悲しみと、不安と、苦痛と、リアルな愛があるとさ

(うそならばきっと)

嘘ならばきっと

(ぼくによるにはさ)

僕によるにはさ

(ここにはきげきもびだんもゆだんもできあいのあいも)

ここには喜劇も、美談も、油断も、出来合いの愛も

(なかったはずだから)

なかったはずだから

(じょうねつなどちとながれおちていた)

情熱など血と流れ落ちていた

(はっきりいおうかれにはさいのうなどなくて)

はっきり言おう　彼には才能などなくて

(いやだれにもありやしないさ)

いや、誰にもありやしないさ

(どうにもわからないこのあふれるばかりの)

どうにもわからないこの溢れるばかりの

(じそんしんのようなもとめるばかりのぼくを)

自尊心のような、求めるばかりの僕を

(いやだれにもわかりやしないさ)

いや、誰にもわかりやしないさ

(なんていって)

なんて言って

(いとをもちよりすがったぼくのつむじみたきみは)

意図をもち寄り縋った　僕のつむじ見た君は

(いまならとてをひきさすった)

今ならと　手を引きさすった

(このしきゅうのおくには)

この子宮の奥には

(きみによるにはさ)

君によるにはさ

(そこにはかなしみとふあんとくつうとりあるなあいがあるとさ)

そこには悲しみと、不安と、苦痛と、リアルな愛があるとさ

(うそならばきっと)

嘘ならばきっと

(ぼくによるにはさ)

僕によるにはさ

(ここにはきげきもびだんもゆだんもできあいのあいも)

ここには喜劇も、美談も、油断も、出来合いの愛も

(なかったはずだから)

なかったはずだから

(ぼくのみからでてくさびを)

僕の身から出てく錆を

(そのさんせいのことばでつつむ)

その酸性の言葉で包む

(それはあいというなのみやこ)

それは愛という名の宮

(そのしきゅうのおくには)

その子宮の奥には

(きみによるにはさ)

君によるにはさ

(そこにはかなしみとふあんとくつうとりあるなあいがあるとさ)

そこには悲しみと、不安と、苦痛と、リアルな愛があるとさ

(うそならばきっと)

嘘ならばきっと

(ぼくによるにはさ)

僕によるにはさ

(ここにはきげきもびだんもゆだんもできあいのあいも)

ここには喜劇も、美談も、油断も、出来合いの愛も

(なかったはずだもの)

なかったはずだもの