苺状自己顕示欲／シェルミィ

(りょうしんなきゆめもなきだけどよき)

良心なき、夢もなき、だけど良き！

(あいすべきだいとうきょう)

愛すべき大東京

(さびしいにむらがるかこいぞうしょくこんやもこころにぴあすをあける)

「寂しい」に群がる囲い増殖今夜も心にピアスを空ける

(さびしいうさぎさんたちのよふけはしょうちくばいどくぺろぺろり)

寂しいウサギさん達の夜更けは松竹梅毒「ぺろぺろり」

(しはつまちのほーむでたべるあいすはあじがしないみたいだ)

始発待ちのホームで食べるアイスは味がしないみたいだ

(みんなをあいしてるだけ)

皆を愛してるだけ！

(みんながあいしてくれるだけ)

皆が愛してくれるだけ！

(きらわれるくらいならりようされるほうがいいのかも)

嫌われるくらいなら利用されるほうがいいのかも

(どうじょうをむさぼるきれいごとにこちゃくするそのしたごころも)

同情を貪る綺麗事に固着するその下心も

(すみずみまであいしてよいやなこどくをわすれきるくらい)

隅々まで愛してよイヤな孤独を忘れ切るくらい

(とうきょうはあめふりこれでまたひとつわけができたね)

東京は雨降りこれでまた一つ理由ができたね

(だいじょうぶだよかんたんにきずつくほどもうこどもじゃないよ)

大丈夫だよ？簡単に傷つく程もう子供じゃないよ

(いちごじょうじこけんじよく)

苺状自己顕示欲

(ぺらっぺらなごたくはにがくまずいしへらっへらないいわけでとうぼう)

ペラッペラな御託は苦く不味いしヘラッヘラな言い訳で逃亡

(もでるもあいどるもあんたらも)

モデルもアイドルもアンタらも

(ひふにくほねいのちみなおなじ)

「皮膚→肉→骨→命」皆同じ

(ほんじつもおそいくるせきばくにけっきょくかてずにめいくかいし)

本日も襲い来る寂寞に結局勝てずにメイク開始

(おきにいりがきゅうじつなので)

お気に入りが休日なので

(２ばんめときゅうけいしつへ)

2番目と休憩室へ

(みんなをあいしてるだけ)

皆を愛してるだけ！

(みんながあいしてくれるだけ)

皆が愛してくれるだけ！

(はじまることがないならおわることもないとおもった)

始まることがないなら終わることもないと思った

(こんなじぶんをみとめてくれるのがうれしくて)

こんな自分を認めてくれるのが嬉しくて

(みょうにここちのいいたいおんとみたことのないゆめのなか)

妙に心地の良い体温と見たことのない夢の中

(だれでもいいとおもえたのはそのうでがやさしかったから)

誰でもいいと思えたのはその腕が優しかったから

(れつじょうにぬがせてよきえないくらいきみをのこしてよ)

劣情に脱がせてよ消えないくらい君を残してよ

(わずかすうみりのどうとくかんもどうせごみばこにすてるのなら)

僅か0.02㎜の道徳観もどうせゴミ箱に捨てるのなら

(とうきょうはあめふりこれでかえらないわけができたね)

東京は雨降りこれで帰らない理由ができたね

(わたしがいいわたしじゃなきゃいやだ)

私が良い？　私じゃなきゃ嫌だ？

(もとめてほしいよいまだけでも)

求めて欲しいよ今だけでも

(あいしてるでもにひりずむ)

「愛してる♡」でも、ニヒリズム

(いちごじょうじこけんじよく)

苺状自己顕示欲