『SOUP』/VΔLZ

(きみがおこってたりゆうがみえなくて)

君が怒ってた理由が見えなくて

(きがついたときには)

気が付いた時には

(じかんぎれみたいだ)

時間切れみたいだ

(へやじゅうみたしてるあさもやのけはいと)

部屋中満たしてる 朝霧の気配と

(さめきったすーぷをあましてるぼく)

冷め切ったスープを 余してる僕

(いまさらいうにはたしかめるには)

今更言うには 確かめるには

(きっとぜんぶがおそくて)

きっと全部が遅くて

(さながらそうとゆううつと)

さながら躁と憂鬱と

(こいとへいねつのちゅうかんみたいだ)

恋と平熱の中間みたいだ

(はやりのえいがもかったじゅーすも)

流行りの映画も 買ったジュースも

(かんちがいもとまどいも)

勘違いも 戸惑いも

(おなじようになけたんならいいのに)

同じ様に泣けたんなら良いのに

(すれちがってすすんでいく)

すれ違って進んでいく

(ながしあってわらってる)

流しあって笑ってる

(ぼくらがのぞんだきょうは)

僕らが望んだ今日は

(きっとはれないんだね)

きっと晴れないんだね

(ぎゃくのことをいってもとおくつきはなしても)

逆の事を言っても 遠く突き放しても

(どうしたってわすれられず)

どうしたって忘れられず

(くるしむんだね)

苦しむんだね

(さめきったすーぷをながめながら)

冷め切ったスープを眺めながら

(のこしたぼくをゆるせずにいる)

残した僕を 許せずにいる

(あえなくなくなくあきらめる)

敢え無く、泣く泣く諦める

(ぜんぶすててごみのひにだして)

全部捨てて、ゴミの日に出して

(ぜんぶすててなく)

全部捨てて 泣く

(なくなくなぐさめる)

泣く泣く慰める

(きょうもくれてきょうもくれて)

今日も暮れて 今日も暮れて

(なぁ)

なぁ

(だれかがいうにはこのこころには)

誰かが言うには この心には

(ずっとなんだいがあって)

ずっと難題があって

(それこそげきやずいひつやかしやしょうせつじゃ)

それこそ 劇や随筆や歌詞や小説じゃ

(かきたらないんだ)

書き足らないんだ

(しのごのいうのもぐちをはくのも)

四の五の言うのも 愚痴を吐くのも

(よくよどおしつきあって)

よく夜通し付き合って

(うるせぇなってわらってたのに)

うるせぇなって笑ってたのに

(ゆるしあってすすんでいく)

許しあって進んでいく

(のろいあってわらってる)

呪いあって笑ってる

(だれかがのぞんだぼくらなんて)

誰かが望んだ僕らなんて

(なれないしね)

なれないしね

(かおもこえもちがっても)

顔も声も違っても

(ゆくさきをたがえても)

行く先を違えても

(どうしておなじことばでないたんだろう)

どうして同じ言葉で泣いたんだろう

(はやりのえいがもかったじゅーすも)

流行りの映画も 買ったジュースも

(しゅんはとうにすぎさって)

旬は疾うに過ぎ去って

(ちまたはこんやもすかしたむーどで)

巷は今夜も スカしたムードで

(ぼくはなじみきれないんだ)

僕は馴染みきれないんだ

(そとはあついんだかまたさむいんだか)

外は暑いんだか また寒いんだか

(ふくもえらびそこなって)

服も選び損なって

(きみがおこりそうなてんきだ)

君が怒りそうな天気だ

(すれちがってすすんでいく)

すれ違って進んでいく

(ながしあってわらってる)

流しあって笑ってる

(ぼくらののぞんだきょうは)

僕らの望んだ今日は

(ずっとはれないね)

ずっと晴れないね

(わかりきってるそんなの)

「解りきってる、そんなの」

(きみはきっというだろ)

君はきっと言うだろ

(そうだね)

そうだね

(べつにはれなくてもよかったよ)

別に晴れなくても良かったよ

(すれちがってすすんでいく)

すれ違って進んでいく

(ながしあってわらってる)

流しあって笑ってる

(ぼくらがのぞんだきょうは)

僕らが望んだ今日は

(きっとはれないけど)

きっと晴れないけど

(ぎゃくのことをいってもとおくつきはなしても)

逆の事を言っても 遠く突き放しても

(どうしたってわすれられず)

どうしたって忘れられず

(つづいていくんだね)

続いていくんだね

(さめきったすーぷをはこびながら)

冷め切ったスープを運びながら

(わらってみるよほら)

笑ってみるよ ほら