提灯暗航

(やぶれたきんぎょすくいと)

破れた金魚掬いと

(ころがりのぞきにじむちょうちんあんこう)

転がり覗き滲む提灯暗光

(ひたりがみはしたたる)

浸り髪は滴る

(かおるまつりばやしとおざけたかった)

薫る祭囃子 遠ざけたかった

(だれもいないほうへｇｏｗａｙ)

誰もいない方へGo Way

(このうみはきょむとむげんのくらやみにのみこまれるにんげんさんご)

この海は虚無と無限の暗闇に飲み込まれる人間珊瑚

(らくえんはふかいの)

楽園は深いの

(はなさないでだいてしずんで)

離さないで 抱いて沈んで

(ひかりすらすくえないそこで)

月すら掬えない底で

(ちょうちんあんこうみたいに)

提灯鮟鱇みたいに

(まっくろなよるにあいをともせたらいいな)

真暗な深海に愛を灯せたらいいな

(ふたりふたりゆこう)

浮たり浮たり行こう

(そうみらいにはひとりきりじゃない)

そう未来には独りきりじゃない

(ひとつになるとけていきてく)

僕等になる 融けて生きてく

(やがてきみはぼくにつらなり)

やがて君はボクに連なり

(ぼくはやがてぼくらとかわり)

ボクはやがて僕等と変わり

(ながれるようにいのちふたなりにｓｉｎｋｉｎｇ)

流れるように命ふたなりにSinking

(はかわらつくまで)

墓原着くまで

(いくあてはなく)

行くあてはなく

(かえるすべもしらず)

帰るすべも知らず

(きぼうというなのちょうちんをたよりにすすむかたみちきっぷ)

希望という名の提灯をたよりに進む片道切符

(じかんはすすむ)

時間は進む

(たびはつづく)

旅は続く

(せんこうやみをおそれずにすすもう)

潜航、闇を恐れずに進もう

(たとえさがしものがみつからなかったとしても)

例え探しものが見つからなかったとしても

(ちょうちんあんこう)

提灯鮟鱇

(みらいにまっさかさまのしがいにうもれたらいいわ)

未来に真っ逆さまの死骸に埋もれたらいいわ

(ねがうならほらあんこーる)

希うなら ほらアンコール

(いつでもむくろはよみがえる)

何時でも躯は蘇る

(みにくくともとけていきてる)

醜くとも融けて生きてる

(つきはまるで)

月はまるで

(ちきゅうがたらすちょうちんみたいね)

地球が垂らす提灯みたいね

(あそっか)

あ、そっか

(ぼくらすでにひとつだった)

僕等すでに一つだった

(うかんでしずんでぶきようでも)

浮かんで、沈んで、不器用でも

(ただいきていたい)

ただ生きていたい

(ちょうちんあんこうみたいに)

提灯鮟鱇みたいに

(まっくろなよるにあいをともせたらいいな)

真暗な深海に愛を灯せたらいいな

(ふたり)

浮たり

(ちょうちんあんこう)

提灯鮟鱇

(みらいにまっさかさまのしがいにうもれたらいいわ)

未来に真っ逆さまの死骸に埋もれたらいいわ

(ふたり)

浮たり

(ちょうちんあんこう)

提灯暗航

(ひかりをたよりにすすむのねもどれなくてもいいの)

希望をたよりに進むのね戻れなくてもいいの

(ちょうちんあんこうどこまで)

提灯暗航 何処まで？

(どこまででもゆこう)

何処まででもゆこう

(ひとつのまま)

僕等のまま

(ただいきていく)

ただ生きていく