ロストアンブレラ

(ぼくをつれてってしみこんでしまうまえに)

僕を連れてって 浸み込んでしまう前に

(みえないままつかみたいとか)

見えないまま掴みたいとか

(どうせかなわないからさ)

どうせ叶わないからさ

(あぁてはずっとぬれていて)

あぁ手はずっと濡れていて

(いつかおとしてしまうこと)

いつか落としてしまうこと

(まだきづいてなかった)

まだ気付いてなかった

(こまかいあめが)

細かい雨が

(めにしみるのも)

目に染みるのも

(しめったいきが)

湿った息が

(のどにつまるのも)

喉に詰まるのも

(かたちにならなかったものを)

容にならなかったものを

(せおったぼくは)

背負った僕は

(あんがいらくだったのかも)

案外楽だったのかも

(しんないな)

しんないな

(こえになれなかったぶんだけ)

声になれなかった分だけ

(めのまえで)

目の前で

(じゃましているごううに)

邪魔している豪雨に

(かさをかざして)

傘を翳して

(にげまどいたいよ)

逃げ惑いたいよ

(ぼくをつれてって)

僕をつれてって

(しみこんでしまうまえに)

染み込んでしまう前に

(みえないまま)

見えないまま

(やられちゃうとか)

やられちゃうとか

(どうにもできないからさ)

どうにも出来ないからさ

(はなせないては)

話せない手は

(ずっとぬれていて)

ずっと濡れていて

(いつかおとしてしまうこと)

いつか落としてしまうこと

(まだきづいてなかった)

まだ気付いてなかった

(ひたるいつかのかじかんだても)

浸るいつかの悴んだ手も

(くわずぎらいのあめだまも)

食わず嫌いの飴玉も

(まどごしのさんじょうも)

窓越しの惨状も

(みてないことにしたまま)

見てないことにしたまま

(どうかどっかとおいとこへ)

どうかどっか遠いとこへ

(かれたはながさくとこへ)

枯れた花が咲くとこへ

(わからないままそうやって)

わからないままそうやって

(おいていくこころのおと)

置いていく心の音

(つめたいあめが)

冷たい雨が

(めにしみるのも)

目に浸みるのも

(しめったいきが)

湿った息が

(ほおにぶつかるのも)

頬にぶつかるのも

(ぜんぶぜんぶ)

全部 全部

(わからないままのぼくは)

わからないままの僕は

(こころのひびを)

心のひびを

(みたしていくんだ)

満たしていくんだ

(みずたまりができないうちに)

水溜まりができないうちに

(かさをかざして)

傘を翳して

(せかいをぼかそうよ)

世界を暈そうよ

(ぼくをつれてって)

僕を連れてって

(しみこんでしまうまえに)

染み込んでしまう前に

(みえないまま)

見えないまま

(つかみたいとか)

掴みたいとか

(どうせかなわないからさ)

どうせ叶わないからさ

(あぁてはずっとぬれていて)

あぁ手はずっと濡れていて

(いつかおとしてしまうこと)

いつか落としてしまうこと

(ずっときづけなかった)

ずっと気付けなかった

(ぼくをつれてって)

僕を連れてって

(しみこんでしまうまえに)

染み込んでしまう前に

(みえないままやられちゃうとか)

見えないままやられちゃうとか

(どうにもできないからさ)

どうにも出来ないからさ

(はなせないてはずっとぬれていて)

離せないてはずっと濡れていて

(いつかなくしてしまうこと)

いつか失くしてしまうこと

(いまきづきたかったａｈ)

今気づきたかった ah

(こまかいあめがめにしみるのも)

細かい雨が目に浸みるのも

(しめったいきがのどにつまるのも)

湿った息が喉に詰まるのも

(ぜんぶぜんぶわからないままのぼくが)

全部全部わからないままの僕が

(こころのひびをまかせきったせいだ)

心のひびを任せきった所為だ