イオ 〜フル〜

(ふいにあかねいろさした)

ふいに茜色さした

(きみをあおぐきざはしで)

君を仰ぐきざはしで

(わずかすうめーとるが)

僅か数メートルが

(はるかにおもえた)

遥かに思えた

(おもいからがらにはいたことば)

想いからがらに吐いた言葉

(またあいましょうじゃないのにな)

「また会いましょう」じゃないのにな

(わんつーすりーでるーぷ)

ワンツースリーでループ

(きみととうかんかくでうかんでる)

君と等間隔で浮かんでる

(あいまいでいたいみらいへ)

曖昧でいたい未来へ

(またわらってにげた)

また笑って逃げた

(しゅうてんもかえれないまま)

終点も変えれないまま

(きみのいちばんちかくでまわるえいせい)

君の一番近くで周る衛星

(なにまんかいなにおくかいきみにこいをしてんだろ)

何万回　何億回　君に恋をしてんだろ

(ほしをなぞったよるのはてとどいてよ)

星をなぞった夜の果て　届いてよ

(ねえ、なんにもないとおもってんの)

ねえ、なんにもないと思ってんの

(なんのきなしにきづいてんの)

なんの気なしに気づいてんの

(いつだってそうやってきみのことばかり)

いつだってそうやって君のことばかり

(いたいくらいにたしかにつのるあいをあいを)

痛いくらいに確かに募る愛を　愛を

(きみのほしとぼくのほし)

君の星と僕の星

(ふたつならんでみたけしき)

ふたつ並んで観た景色

(なんしゅうめのたがいのあしたは)

何周目の互いの明日は

(ずいぶんちがういろだろうな)

ずいぶん違う色だろうな

(ああもうぜんぶいってしまおう)

ああもう全部言ってしまおう

(さあこのあいをほうってしまえ)

さあこの愛をほうってしまえ

(そのせんたくすらないままよわいひかりで)

その選択すらないまま　弱い光で

(ふれられないのりかいってて)

触れられないの理解ってて

(はなれるのもできないから)

離れるのもできないから

(ひだいしたきらきらまみれで)

肥大したキラキラまみれで

(こわれそうだよ)

壊れそうだよ

(あとすこしがとどかないまま)

あと少しが届かないまま

(きょうもおんなじきどうでまわるえいせい)

今日もおんなじ軌道で周る衛星

(なにまんかいなにおくかいきみのことをおもうたび)

何万回　何億回　君のことを想うたび

(でぐちのないこのしょうねつがぼくのなかに)

出口のないこの焦熱が僕のなかに

(ああ)

嗚呼

(なにおくかいなにちょうかいきみにこいをするんだろ)

何億回　何兆回　君に恋をするんだろ

(となりにいるきみがいまもとおいまま)

隣にいる君がいまも遠いまま

(ねえ、だれでもいいとおもってんの)

ねえ、誰でもいいと思ってんの

(それともとうにりかいってんの)

それともとうに理解ってんの

(いつだってどうしたってきみがつかめない)

いつだってどうしたって君がつかめない

(いたいくらいにかすかでまぶしいあいを)

痛いくらいに微かで眩しい愛を

(あいお)

あ、言お