寂しい夏のせいにして

(ありふれたはなしのつづきをしよう)

ありふれた話の続きをしよう

(ほらわすれてしまうまえに)

ほら　忘れてしまう前に

(はなたばをうかべたみずたまりには)

花束を浮かべた水溜りには

(まだあなたがうつっていた)

まだあなたが映っていた

(かんたんじゃないけどこのすきまをうめて)

簡単じゃないけど　この隙間を埋めて

(ほんしんじゃなくてもわらっていて)

本心じゃなくても笑っていて

(さんざんなきょうでもごまかしていきていて)

散々な今日でも誤魔化して生きていて

(あなたはいうわたしがうかぶ)

あなたは言う　私が浮かぶ

(あしたまたあえるなら)

明日また会えるなら

(あなたはいまのかおのままでいてね)

あなたはいまの顔のままでいてね

(さみしいなつのせいにして)

寂しい夏のせいにして

(わたしはないてしまった)

私は泣いてしまった

(だきしめていた)

抱きしめていた

(おもいでがすこしずつずれていくように)

思い出が少しずつズレていくように

(ほらふたりのきょりだって)

ほら　二人の距離だって

(ちかくてとおいようなちゅうとはんぱが)

近くて遠いような中途半端が

(まだむねにのこっていた)

まだ胸に残っていた

(かんたんじゃないけどそのすきまをうめる)

簡単じゃないけど　その隙間を埋める

(ほんしんじゃなくてもわらっている)

本心じゃなくても笑っている

(さんざんなきょうでもごまかしていきている)

散々な今日でも誤魔化して生きている

(わたしがいうあなたはゆれる)

私が言う　あなたは揺れる

(あしたまたあえるかな)

明日また会えるかな？

(あなたはきょうとおなじかおでいきていて)

あなたは今日と同じ顔で生きていて

(さみしいなつのそのあとはふたりきり)

寂しい夏のその後は二人きり

(どこかへいこうとおくへいこう)

何処かへ行こう　遠くへ行こう

(はなしたいことはなせていないことも)

話したいこと　話せていないことも

(まだたくさんあるからほら)

まだたくさんあるから　ほら

(あいもこいもぜんぶわすれないよ)

愛も　恋も　全部忘れないよ

(あなたのこえをそのまま)

あなたの声をそのまま

(はちがつのさいごにもういちどだけ)

八月の最後にもう一度だけ

(さみしいなつのせいにして)

寂しい夏のせいにして

(わたしのものにしたいよ)

私のものにしたいよ

(あしたまたあえるなら)

明日また会えるなら

(あなたはいまのかおのままでいてね)

あなたはいまの顔のままでいてね

(さみしいなつのせいにして)

寂しい夏のせいにして

(わたしはないてしまった)

私は泣いてしまった

(あしたまたあえるかな)

明日また会えるかな？

(あなたはきょうとおなじかおでいきていて)

あなたは今日と同じ顔で生きていて

(さみしいなつのそのあとはふたりきり)

寂しい夏のその後は二人きり

(どこかへいこうとおくへいこう)

何処かへ行こう　遠くへ行こう

(すがるしかないの)

縋るしかないの