Mr.Alice

(それはそれはひどくかわったおとこのおはなしで)

それはそれは　ひどく変わった男の御話で

(いつもたのしくららららもうそうばかりして)

いつも楽しくララララ！妄想ばかりして

(いびつなるもじのられつとあるわかいしょうせつか)

歪なる文字の羅列とある若い小説家

(みょうなやつだとうとまれきょうもこどく)

妙な奴だと疎まれ―――今日も孤独

(おいでおいでいんくまみれのみぎてでてまねいて)

おいでおいで、インクまみれの右手で手招いて

(かわいいありすさあさあぼくのおひざのうえ)

「かわいいアリス、さあさあ僕のお膝の上」

(こがねいろのひるさがりぼくたちのかくれがで)

黄金色の昼下がり、僕達の隠れ家で

(きょうもいつものすてきなおはなしを)

今日もいつものステキな御話を

(わたしはありすわたしはありす)

私はアリス、私はアリス

(とけいうさぎをおいかけ)

時計ウサギを追いかけ

(ふしぎのくにまで)

不思議の国まで

(ちいさなとびらのちいさなかぎをまわす)

小さな扉の小さな鍵を回す

(ぐるぐるまわるどーどーどりと)

ぐるぐる回るドードー鳥と

(けむりをふかしたいもむしと)

煙をふかしたイモムシと

(くしゃみがとまらないこうしゃくふじんと)

くしゃみが止まらない公爵夫人と

(さあえものはどちらへ)

さあ、獲物はどちらへ？

(ふしぎのくにふしぎなひとたちのくに)

不思議の国、不思議な人達の国

(なぜだかだれもうさぎをおいかけない)

何故だか誰もウサギを追いかけない！

(きみょうしごくなはなし)

奇妙至極な話

(みあげるきみがつづきをせかす)

見上げる君が続きを急かす

(ありすのあしあとつづっていく)

アリスの足跡綴っていく

(にやにやわらうちぇしゃねこがうかんでるそしていう)

ニヤニヤ笑うチェシャ猫が浮かんでる、そして言う

(しろうさぎにゃらしってるようにゃしらないようにゃ)

「白ウサギにゃら知ってるようにゃ知らないようにゃ？」

(つぎのひのろくじにはかのいかれたおちゃかいへ)

次の日の六時には彼のいかれたお茶会へ

(みるくをいれておいしくいただくわ)

ミルクを入れて美味しく頂くわ

(ひびいてくるこうしんはあかくろあかあかくろの)

響いてくる行進は、赤/黒/赤/赤/黒の

(とらんぷたちのさきにはわれらがじょおうさま)

トランプ達の先には、我らが女王様！

(くびをおはねいますぐにくりかえしてくるいぎみ)

「首をおはね今すぐに！」繰り返して狂い気味

(けれどへんねくびはおちてないわ)

けれど変ね？首は落ちてないわ

(わたしはありすわたしがありす)

私はアリス、私がアリス

(とけいうさぎをおいかけ)

時計ウサギを追いかけ

(ふしぎのくにまで)

不思議の国まで

(くびにかけられたらべる)

首にかけられたラベル

(わたしをおたべ)

『私をお食べ』

(いねむりばかりするぐりふぃんと)

居眠りばかりするグリフィンと

(うみがめもどきのすーぷなど)

海がめもどきのスープなど

(はーとのじゃっくのさいごのしょうげんは)

ハートのジャックの最後の証言は

(どうでもいいにゃんてね)

「どうでもいい」にゃんてね

(ふしぎのくにふしぎなひとたちのくに)

不思議の国、不思議な人達の国

(なぜだかだれもうさぎをおいかけない)

何故だか誰もウサギを追いかけない

(きみょうしごくなはなし)

奇妙至極な話

(みあげるきみとしせんをからめ)

見上げる君と視線を絡め

(ぼくらのあしあとつづっていく)

僕らの足跡綴っていく

(ここからさきがいつもみえない)

ここから先がいつも見えない

(さいごのぺーじがめくれない)

最後のページがめくれない

(かわいいありすこちらにおいで)

かわいいアリス、こちらにおいで

(おしえておくれぴりおどのつづきを)

教えておくれピリオドの続きを

(おまえはありすああわたしはありす)

おまえはアリス、ああ「私はアリス」

(そうだすべてはありすのみたゆめだ)

そうだ全てはアリスの見た夢だ

(ゆめがさめればここに)

夢が覚めればここに

(いつものようにぼくらはひとり)

いつものように僕らは一人

(くるったように)

狂ったように

(ぺーじをつぎのぺーじをぺーじをめぐる)

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