未 本編 -43-
cicciさんのアカウント
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| 順位 | 名前 | スコア | 称号 | 打鍵/秒 | 正誤率 | 時間(秒) | 打鍵数 | ミス | 問題 | 日付 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | berry | 8064 | 神 | 8.2 | 98.3% | 369.5 | 3031 | 51 | 58 | 2025/11/29 |
| 2 | Jyo | 5891 | A+ | 6.0 | 97.5% | 501.7 | 3031 | 75 | 58 | 2025/11/29 |
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問題文
(りん・・・・・)
りん・・・・・
(なりひびくすずねのおとをききながら、ぼくはおもいだしていた。ししょうのことばを。)
鳴り響く鈴音の音を聞きながら、僕は思い出していた。師匠の言葉を。
(ながのきょうじゅとのでんわのあと、「おかみがどうしたんですか」とといかけたぼくに、)
長野教授との電話の後、「女将がどうしたんですか」と問い掛けた僕に、
(ししょうはいった。)
師匠は言った。
(「はんにんだよ」と。)
「犯人だよ」と。
(ちがっていたのはじのほうなのだ。)
違っていたのは字の方なのだ。
(「おかみ」ではなく、「おかみ」)
「女将」ではなく、「オカミ」
(かみのなまえ。あるいは、じんじゃのなまえ。ししょうがつげたのはそちらのしんそうなのだ。)
神の名前。あるいは、神社の名前。師匠が告げたのはそちらの真相なのだ。
(つまり・・・・・)
つまり・・・・・
(「きゃーっ」)
「キャーッ」
(いきなりひめいがあがった。かえでがくちもとをおさえてさけんでいる。)
いきなり悲鳴が上がった。楓が口元を抑えて叫んでいる。
(そのしせんのさきには、うっすらとしたひとかげがある。じわじわと、)
その視線の先には、薄っすらとした人影がある。じわじわと、
(そのきはくなからだがりんかくをもちはじめる。かりぎぬにえぼし、はかま。)
その希薄な身体が輪郭を持ち始める。狩衣に烏帽子、袴。
(かんぬしの、すがたをしている。かおはない。)
神主の、姿をしている。顔はない。
(ぼやけているというよりも、あおじろいのっぺりとしたにくが)
ぼやけているというよりも、青白いのっぺりとした肉が
(そこにあるだけのようだった。それがなにもないくうかんからわきでてくる。)
そこにあるだけのようだった。それがなにもない空間から湧き出てくる。
(そのかげはひとつではなかった。ふたつ。みっつ。よっつ。まだいる。まだ。)
その影は一つではなかった。二つ。三つ。四つ。まだいる。まだ。
(「うわぁ」とかずおもさけぶ。おかみも、ひろこさんもさけんでいる。)
「うわぁ」と和雄も叫ぶ。女将も、広子さんも叫んでいる。
(かんすけさんもこしをぬかしたようにへたりこんであわをふきそうなかおをしている。)
勘介さんも腰を抜かしたようにへたり込んで泡を吹きそうな顔をしている。
(ぼくもそのいじょうなこうけいにまともにいきができないでいる。しんぞうがばくばくと)
僕もその異常な光景にまともに息ができないでいる。心臓がバクバクと
(なっている。それがこのよのものではないというちょっかんと、)
なっている。それがこの世のものではないという直感と、
(なによりそのあらわれでるすがたにいようなおそろしさをかんじたのだ。)
なによりその現れ出る姿に異様な恐ろしさを感じたのだ。
(かげはしめなわのうちがわにあらわれていた。よこしまなものをしりぞけるはずのけっかいの、)
影は注連縄の内側に現れていた。邪なものを退けるはずの結界の、
(そのうちがわに。)
その内側に。
(ちかい。たったごめーとるしほうにきりとられたくうかんのなかに、)
近い。たった五メートル四方に切り取られた空間の中に、
(ぼくらろくにんとぶきみなひとかげたちがひしめきあっている。にげばなどない。)
僕ら六人と不気味な人影たちがひしめき合っている。逃げ場などない。
(あさ、げんかんでえたいのしれないそんざいにさわられたときのかんかくがよみがえる。)
朝、玄関で得体の知れない存在に触られたときの感覚が蘇る。
(すべてのせいきをすいとられるような、にどとあじわいたくないかんしょくだった。)
すべての生気を吸い取られるような、二度と味わいたくない感触だった。
(ひめいがこうさくするなかで、ししょうがほえた。)
悲鳴が交錯する中で、師匠が吼えた。
(「うろたえるなっ」)
「うろたえるなっ」
(そのきはくにかきけさせるようにひめいがやむ。)
その気迫にかき消させるように悲鳴が止む。
(「そのばをうごくな。そのはりはけっかいだ。それもそくぶつてきな。ふめばいたい、)
「その場を動くな。その針は結界だ。それも即物的な。踏めば痛い、
(としっているものならば、こえることができない」)
と知っている者ならば、超えることができない」
(りんとしたこえがひろまにひびきわたる。ことばづかいがかわっている。)
凛とした声が広間に響き渡る。言葉づかいが変わっている。
(かんぬしすがたのかげはしめなわのなかをさまよいながら、しかしぼくらのしんたいには)
神主姿の影は注連縄の中をさまよいながら、しかし僕らの身体には
(ふれることはなかった。すべてはりのえんのそとがわをおともなく)
触れることはなかった。すべて針の円の外側を音もなく
(ゆらめくようにあるいている。)
揺らめくように歩いている。
(「ぎゃくにいえば、しめなわはかれらにとってけっかいではない。いや、じぶんたちが)
「逆に言えば、注連縄は彼らにとって結界ではない。いや、自分たちが
(すまうべき「うちがわ」なんだ。かれらはぞくなひょうげんでいう、あくりょうなんかじゃない。)
棲まうべき「内側」なんだ。彼らは俗な表現で言う、悪霊なんかじゃない。
(あるじじつをつげるためにあらわれた、それいなんだ。)
ある事実を告げるために現れた、祖霊なんだ。
(かつてしんしょくであったものたちだ。むしろそのそんざいはかみにちかいといっていい。)
かつて神職であったものたちだ。むしろその存在は神に近いと言っていい。
(だからちょくせつににんげんにせっしょくできないほどきはくなれいからだであるかれらは、)
だから直接に人間に接触できないほど希薄な霊体である彼らは、
(しんいきであるしめなわのうちがわでこそちからをえてしゅつげんする」)
神域である注連縄の内側でこそ力を得て出現する」
(これが、こんやこのばにかれらがあらわれるとわたしがかくしんしていただいいちのよういんっ!)
これが、今夜この場に彼らが現れるとわたしが確信していた第一の要因っ!
(ししょうがさけぶそのまえを、かんぬしのれいがゆきかう。)
師匠が叫ぶその前を、神主の霊が行き交う。
(さむい。ほおにかぜをかんじる。ひえきったくうきが、)
寒い。頬に風を感じる。冷え切った空気が、
(そのうごきにかきまわされるようにたいりゅうをおこしている。)
その動きにかき回されるように対流を起こしている。
(「さすがにこのじょうきょうがながくつづくとまずい。てみじかにはなす。かれらはおかみじんじゃの)
「さすがにこの状況が長く続くとまずい。手短に話す。彼らはオカミ神社の
(だいだいのぐうじたちだ。よんひゃくねんいじょうのむかしの。わかみやじんじゃのとうだいのぐうじである)
代々の宮司たちだ。四百年以上の昔の。若宮神社の当代の宮司である
(いしざかしょういちしがいくらおはらいをしてもだめだったのは、りゅうはがちがうなどという)
石坂章一氏がいくらお祓いをしてもだめだったのは、流派が違うなどという
(なまやさしいりゆうじゃない。おかみじんじゃのぐうじたちにとって、わかみやじんじゃはしんりゃくしゃだ。)
生易しい理由じゃない。オカミ神社の宮司たちにとって、若宮神社は侵略者だ。
(じぶんたちのそんざいをれきしのなかにけしさったちょうほんにんたちなんだ。)
自分たちの存在を歴史の中に消し去った張本人たちなんだ。
(いかりをましこそすれ、はらわれることなどない。)
怒りを増しこそすれ、祓われることなどない。
(なにより、かれらはあくいをもってうつしよにあらわれているんじゃない。)
なにより、彼らは悪意を持って現世に現れているんじゃない。
(「とかの」のしゅくはくきゃくやじゅうぎょういんにはまったくてをだしていないことからも)
「とかの」の宿泊客や従業員には全く手を出していないことからも
(それがわかる。)
それが分かる。
(したかったことはただひとつ、けいこくだ。あしきもの、よこしまなものが「とかの」に)
したかったことは唯一つ、警告だ。悪きもの、邪なものが「とかの」に
(はいりこんでいることにたいするけいこくなんだ」)
入り込んでいることに対する警告なんだ」