海超えて80年

(ぜんせんたってからはやはちじゅうねん)

前線立ってから　早80年

(てんてんしてたらもうひはくれる)

転々してたら　もう日は暮れる

(ぜんぜんねつけぬおんだんしつじゅん)

全然寝付けぬ　温暖湿潤

(ねんねんうすまるあのひのけしき)

年々薄まる　あの日の景色

(あんこくとよばれしもくようから)

暗黒と呼ばれし　木曜から

(せかいのあんていにはあんうんたれこめ)

世界の安定には　暗雲垂れ込め

(ふけいでふけるわかれたかぜ)

不景で吹けるわ　枯れた風

(あすのいのちあるかもおさきはくらやみ)

明日の命あるかも　お先は暗闇

(もたざるどうしのきょうかんしゃ)

持たざる同士の　共感者

(こりつをつきすすんではんかんばいばい)

孤立をつき進んで　反感売買

(ａｂｃｄてきまわし)

ABCD　敵回し

(しょうなんしんじゅわんよ)

昭南真珠湾よ

(いざかくご！！！！)

いざ覚悟！！！！

(れんせんみこくのちをまもるため)

連戦　皇国の血を守るため

(へいていせよとめざすなんしんろん)

平定せよと　目指す南進論

(げいげきむかうはせいえいべいえい)

迎撃向かうは精鋭米英

(えいえんおわらぬはなへのいっぱつ)

永遠終わらぬ華への一発

(せんせんせずおそいのぼるあさひ)

宣戦せず　襲いのぼる旭日

(れんじつとどいたくせんのしらせ)

連日届いた　苦戦の報せ

(けいせいかたむくよっかのかいせん)

形勢傾く　4日の海戦

(けいちょうをむねにはんげきをきす)

敬弔を胸に反撃を期す

(なんぽうせんせんあらしをさまよい)

南方戦線　嵐をさまよい

(かんたいはすすむうみこえてもなお)

艦隊は進む　海こえてもなお

(ぜんせんはとおくぶっしもとぼしく)

前線は遠く　物資も乏しく

(それでもたたかうこうぐんならば)

それでも戦う　皇軍ならば

(たいへいのうみはいまやせんじょう)

太平の海は　いまや戦場

(にんむはけいぞくうみこえてもなお)

任務は継続　海こえてもなお

(とびいしのごとくせんかをあげて)

飛び石のごとく　戦果を上げて

(けっしのたたかいきかんまで)

決死の戦い　帰還まで

(しだいにむかうはそうどういん)

次第に向かうは　総動員

(じゅんじこかつしていくきっぷをてにとり)

順次枯渇していく　切符を手に取り

(のこされふけるわかれたかぜ)

残され吹けるわ　枯れた風

(あしたのいのちあるかもおさきはあかがみ)

明日の命あるかも　お先は赤紙

(ふゆしょうぐんかのあかきはた)

冬将軍下の赤き旗

(どのほうがくむいてもきぼうはみえずに)

どの方角向いても　希望は見えずに

(そらよりせまるはれんごうき)

空より迫るは連合機

(しょうきはまだあるはず)

勝機はまだあるはず

(いざかくご！！！！)

いざ覚悟！！！！

(れっせんみこくのちをまもるため)

劣戦　皇国の地を守るため

(けいえいせよとすがるせいしんろん)

警衛せよと　縋る精神論

(へいおんかいてそらあかくそまり)

平穏欠いて　空赤く染まり

(えいえんならずゆめのきょうえいけん)

永遠ならず　夢の共栄圏

(せんせんはてにかげおとすあさひ)

戦々果てに　影落とす旭日

(えいせいへいわとじゆうをかかぐ)

永世平和と　自由を掲ぐ

(えんてんひのもとじゅだくすはいぼく)

炎天　日の本受諾す敗北

(けいれいえいきゅうにねむるともへ)

敬礼　永久に眠る友へ

(かこんをのりこえうみこえたともよ)

禍根を乗り越え　海こえた友よ

(いまだせんかのこるこのせかい)

いまだ戦火残る　この世界

(あああれからもうはちじゅうねん)

ああ　あれからもう80年