9'ON　タイピング

(りそうなんてとうにゆがんでいつしかここはとりかごだ)

理想なんてとうに歪んで いつしか此処は鳥籠だ

(もうもくなぼくらをあざわらうきみをずっとまっていたんだ)

盲目なぼくらを嘲笑う きみをずっと待っていたんだ

(かくしてぶたいはまくをあけたあまたのゆめさえかすむほどの)

かくして舞台は幕を開けた 数多の幻想（ゆめ）さえ霞むほどの

(りあるでぼくをみせてくれ)

現実（リアル）でぼくを魅せてくれ

(つぎはぎなぞうかのことばをすててしまえるほどつよく)

継ぎ接ぎな造花の言葉を 捨ててしまえるほど強く

(なれないいたみをひきずってふりむかないせなかをおった)

慣れない痛みを引き摺って 振り向かない背中を追った

(のばしたてはとどかないのにわらいあえるのはなんで？)

伸ばした手は届かないのに 笑い合えるのはなんで？

(きづいたんだうしなえやしないこと)

気付いたんだ 失えやしないこと

(どうしようもなくひりきなぼくはいつだって)

どうしようもなく非力なぼくは いつだって

(きみにいかされている)

きみに生かされている

(あゆんだかこをといだないふでだんまつまをひびかせたいのに)

歩んだ過去を研いだナイフで 断末魔を響かせたいのに

(やさしいまやくがみせるゆめためいきのあめくびすじのさつい)

優しい麻薬が見せる理想（ゆめ） 溜め息の雨　首筋の殺意

(もうもくなのはどちらだった？)

盲目なのはどちらだった？

(なれないあかりがみをやいてふりはらってもけせないざんぞう)

慣れない希望（あかり）が身を焼いて 振り払っても消せない残像

(ごみすてばでたちすくみさよならすらいえやしない)

ゴミ捨て場で立ち竦み さよならすら言えやしない

(わかってたんだうしなえやしないこと)

解ってたんだ 失えやしないこと

(どうしようもなくばかなあんたにいつだって)

どうしようもなくばかなあんたに いつだって

(すくわれていたのは)

救われていたのは

(こわれはてたこのせかいで＊＊のためにながれるなみだが)

壊れ果てたこの世界で ＊＊の為に流れる涙が

(くるおしいほどにいとしいんだ)

狂おしいほどに 『　　　』（愛しいんだ）

(どうしようもなくおろかなぼくはいつだってきみに)

どうしようもなく愚かなぼくは いつだってきみに

(いかされる)

生かされる

(わかってるよ)

解ってるよ

(おいかけるだけじゃどこにもいけないから)

追いかけるだけじゃどこにも行けないから

(かえりみちならふみつぶした)

帰り道なら踏み潰した

(かわしたやくそくとまらない)

交わした約束 止まらない

(すべてをせおってすすむんだ)

すべてを背負って進むんだ

(こわれたとりかごいつかのみらいず)

壊れた鳥籠 いつかの未来図

(おろかなぼくがつくるせかいできみのてをとれたなら)

愚かなぼくが創る世界で きみの手を取れたなら

(ふりむいたそのひとみはゆらいでくれるのだろうか)

振り向いたその瞳は 揺らいでくれるのだろうか