モノクロの森

(あなたのはねをたべました)

あなたの羽根を食べました

(かなしいこととしっても)

悲しい事と知っても

(うそはつけないので)

嘘はつけないので

(せめておいしく)

せめて美味しく

(あぁためいきがでるよ)

あぁ　溜め息がでるよ

(みたされないしんぞうのおとがきこえてはむさぼりたべました)

満たされない心臓の音が聞こえては貪り食べました

(ねぇもういやだってこわしてさ)

ねぇ…「もう嫌だって」壊してさ

(はちみつみたいにとろとろに)

蜂蜜みたいにトロトロに

(いたみだけがそんざいのかちというの？)

痛みだけが存在の価値と言うの？

(それならぼくはおちていくだけ)

それなら僕は堕ちていくだけ

(そらにたかくあこがれてあなたをうらやんだよ)

空に高く憧れてあなたを羨んだよ

(やさしさをからめてからだをだいた)

優しさを絡めてカラダを抱いた

(くるしそうなめでぼくをみてたすけてともいわないで)

苦しそうな目で僕を見て助けてとも言わないで

(ごめんとなきながらきずをつけたよ)

ごめんと泣きながら傷をつけたよ

(「どうして」)

「どうして」

(つきてらすもりの)

月照らす森の

(よるはふかくあざやかで)

夜は深く鮮やかで

(ゆらゆらとみなもにうつるさびしそうなきみ)

ユラユラと水面に映る寂しそうな君

(それはひどくこうかつでときにくらくいんうつで)

それは酷く狡猾で時に暗く陰鬱で

(にくむことだけがすべてとしりました)

憎むことだけが全てと知りました

(あぁうつろなめでわたしをなでるの)

あぁ…虚ろな目で私を撫でるの

(やけるようなといきこがして)

灼けるような吐息焦がして

(のぞむならばこのはねをさしあげましょう)

望むならばこの羽根を差し上げましょう

(そうきみにたべられるとしても)

そう君に食べられるとしても

(じゆうをてにいれたなら)

自由を手に入れたなら

(そのくさりをたちきって)

その鎖を断ち切って

(ものくろなぎまんにくわれるでしょう)

モノクロな欺瞞に喰われるでしょう

(えがいたしあわせとはなに？)

描いた幸せとは何？

(まんぞくするしとはなに？)

満足する死とは何？

(うごめくそのあしでこたえをさがす)

蠢くその脚で答えを探す

(なぜうつむいてるの？)

何故俯いてるの？

(きみによくにあうぴんくのはね)

君によく似合うピンクの羽根

(「こんなはずじゃなかったんだ」なんて)

『こんなはずじゃなかったんだ』なんて

(わたしはえみをこぼした)

私は笑みを零した

(そらにたかくあこがれて)

空に高く憧れて

(あなたをうらやんだよ)

あなたを羨んだよ

(たしかにあのときは)

確かにあの時は

(そうおもったんだ)

そう思ったんだ

(じゆうをてにいれたのでしょう？)

自由を手に入れたのでしょう？

(ねがいをかなえたのでしょう？)

願いを叶えたのでしょう？

(ものくろなせかいでいきていくだけ)

モノクロな世界で生きていくだけ

(えがいたしあわせとはなに？)

描いた幸せとは何？

(まんぞくするしとはなに？)

満足する死とは何？

(うごめくそのあしでこたえをさがせ)

蠢くその脚で答えを探せ

(あなたのはねをたべました)

あなたの羽根を食べました

(あやまちとしってしまったよる)

過ちと知ってしまった夜

(うそをついてほらまねくぼくのようなこ)

嘘をついてほら招く僕のような子