合鍵ガンマンと合鍵忍者

(２まいめのああ２まいめの)

2枚目の　嗚呼2枚目の

(２まいめのるるる)

2枚目のルルル…

(ああ２まいめのああ２まいめの)

嗚呼2枚目の　嗚呼2枚目の

(２まいめのとびらさ)

2枚目の扉さ…

(こうやにこだまするひづめのせんりつ)

荒野にこだまする蹄(ひづめ)の旋律

(かぜをきってあらわれたあいかぎがんまんさ)

風を切って現れた　合鍵ガンマンさ

(やみにとけこんでみをかくす１０８つのにんじゅつつかい)

闇に溶け込んで身を隠す　108つの忍術使い

(たかいとこにがてだがおひとよしあいかぎにんじゃさ)

高いトコ苦手だがお人好し　合鍵忍者さ

(ゆくてをはばむおおきなとびらくろくたちこめるふあん)

行く手を阻む大きな扉　黒く立ち込める不安

(とびらがあかなきゃあすはないさとにのこしたふようかぞくたち)

扉が開かなきゃ明日は無い　郷(さと)に残した扶養家族たち…

(ごめんね)

ご・め・ん・ね

(２まいめのとびらがひらかない１まいめはあんなにあっさりあいたのに)

2枚目の扉が開かない　1枚目はあんなにアッサリ開いたのに

(おしてもひいてもどうじないふどうみょうおうのごとしさ２まいめは)

押しても引いても動じない　不動明王の如しさ2枚目は

(２まいめのとびらがひらかない１まいめはすっとひらいたのに)

2枚目の扉が開かない　1枚目はスッと開いたのに

(ふすまみたいにすらいどができないとびらなのさ２まいめは)

襖(ふすま)みたいにスライドができない扉なのさ2枚目は

(ことをあらだてずにおさめようぎょうせいのちからで)

事を荒立てずにおさめよう　行政の力で

(やくしょにしんせいしてみようとびらをあけてもらうてつづきを)

役所に申請してみよう　扉を開けてもらう手続きを…

(しょめんで)

書・面・で

(２まいめのとびらがひらかない１まいめはあんなにあっさりあいたのに)

2枚目の扉が開かない　1枚目はあんなにアッサリ開いたのに

(おしてもひいてもどうじないふどうみょうおうのごとしさ２まいめは)

押しても引いても動じない　不動明王の如しさ2枚目は

(２まいめのとびらがひらかないやくしょにしんせいだしたのに)

2枚目の扉が開かない　役所に申請出したのに

(しょるいにみられたけあれすみす「いんかんおすばしょちがいます」)

書類に見られたケアレスミス　「印鑑おす場所違います」

(やりばのないいかりおぼえたからさかばのますたーにやつあたり)

やり場の無い怒り覚えたから　酒場のマスターに八つ当たり

(えぷろんにけちゃっぷをつけたったさかばのますたーの)

エプロンにケチャップを付けたった　酒場のマスターの

(いっちょうら)

一・張・羅

(いかりとかなしみこえたときながれおちたかたるしすのなみだ)

怒りと悲しみ超えたとき　流れ落ちたカタルシスの涙

(とびらのかみあわせをしげきするさらだあぶらのようなじゅんかつゆ)

扉の噛み合わせを刺激する　サラダ油のような潤滑油

(２まいめのとびらがおとをたててすうせんちのひかりをさしこめた)

2枚目の扉が音を立てて　数センチの光を差し込めた

(２まいめのとびらのむこうにはるるる)

2枚目の扉の向こうには　ルルル…

(２まいめのとびらがおとたててまばゆいひかりをさしこめた)

2枚目の扉が音立てて　まばゆい光を差し込めた

(２まいめのとびらをひらいたらあみどがしっかりはっていた)

2枚目の扉を開いたら…　網戸がしっかり張っていた

(そっかこれならなつばもすずしくすごせるね！)

そっかこれなら夏場も涼しく過ごせるね！