橙

(がいとうのあいづちしずむゆうひのまーまれーど)

街灯の相槌 沈む夕日のマーマレード

(わたりどりのおわかれのなきごえ)

渡り鳥のお別れの鳴き声

(かけたびんのふちふたはひらいたままで)

欠けた瓶の縁 蓋は開いたままで

(みたすようににがいどろどろのまいにち)

満たすように苦いドロドロの毎日

(くろぬりのないとほーくしょうじょがなくしたりょうめ)

黒塗りのナイトホーク 少女が失くした両目

(きえないあおあざのようなさばくのわるいゆめ)

消えない青痣のような砂漠の悪い夢

(しろかべのはいすくーるあのこがかくしたりょうて)

白壁のハイスクール あの娘が隠した両手

(だれにもさとられぬようにねがいをかかえたまま)

誰にも悟られぬように願いを抱えたまま

(なみだがおちてうみにそそいでいつしかそらまでもどるような)

涙が落ちて 海に注いで 何時しか空まで戻るような

(なにひとつのこらなくたってきみがわらえばそれで)

何一つ残らなくたって 君が笑えば それで

(あめがあがってほおがかわいてそのあとににじがかかるような)

雨が上がって 頬が乾いて その跡に虹が架かるような

(そんなときをおもっているよ)

そんな時を想っているよ

(まざりあってしまえよ)

混ざり合って仕舞えよ

(みつりんのがいこつしょうねんがめざしたえいえん)

密林の骸骨 少年が目指した「永遠」

(きえないあおあざのようなはんせいきのながいゆめ)

消えない青痣のような半世紀の長い夢

(ねむらないこんびにえんすげんだいがてにしたえいえん)

眠らないコンビニエンス 現代が手にした「永遠」

(どこかにわすれられたようなねがいはおきざりのままならんでいたんだ)

何処かに忘れられたような願いは 置き去りのまま並んでいたんだ

(なみだがおちてうみにそそいでいつしかそらまでもどるような)

涙が落ちて 海に注いで 何時しか空まで戻るような

(なにひとつのこらなくたってきみがわらえばそれで)

何一つ残らなくたって 君が笑えば それで

(あめがあがってほおがかわいてそのあとににじがかかるような)

雨が上がって 頬が乾いて その跡に虹が架かるような

(そんなときをおもっているよ)

そんな時を想っているよ

(どうかきみよわらって)

どうか君よ 笑って

(まざりあってわらいあって)

混ざり合って 笑い合って

(まざりあっていくよ)

混ざり合って行くよ