エンディング

(ふたりでいるといつでもぼくはぼくのはなしばっかりして)

二人でいるといつでも　僕は僕の話ばっかりして

(それでもきみはいつでもうれしそうにはなしをきいてた)

それでも君はいつでも　嬉しそうに話を聞いてた

(きみがぼくにしてくれたことはいくらでもおもいつくのに)

君が僕にしてくれた事は　いくらでも思い付くのに

(してあげられたこともいまいえることばもぼくはみつけられずに)

してあげられた事も　今言える言葉も　僕は見つけられずに

(あのひふたりでみたえいがのえんでぃんぐみたいだねと)

あの日二人で観た映画の　エンディングみたいだねと

(きみがふとわらいだすさいごのさいごになっていま)

君がふと笑い出す　最後の最後になって今

(きみのかわりなどいないときづいたのに)

君の代わりなど　いないと気付いたのに

(さびしいもあいたいもしまいこんではほほえんだきみの)

寂しいも会いたいも　しまい込んでは微笑んだ君の

(そのかおをえがおだといつのまにかおもいこんでたんだろう)

その顔を笑顔だと　いつの間にか　思い込んでたんだろう

(みなれたふくにみなれないえがおでかなしいねといったあとで)

見慣れた服に見慣れない笑顔で　悲しいねと言った後で

(そっとぼくのてをとってまっすぐめをみて)

そっと僕の手を取って　まっすぐ目を見て

(ありがとうとつぶやいた)

ありがとうと　つぶやいた

(あえないとおもうほどこみあげてくる)

会えないと思うほどこみ上げてくる

(おなじばしょでおなじものをみてたはずなのに)

同じ場所で同じものを見てたはずなのに

(ぼくはいったいなにをしていたんだろう)

僕は一体何をしていたんだろう

(きみにこんなかおをさせるまで)

君にこんな顔をさせるまで

(あのひふたりでみたえいがのたいとるすらもぼくは)

あの日二人で観た映画の　タイトルすらも僕は

(おもいだせないままでさいごのさいごになってまで)

思い出せないままで　最後の最後になってまで

(きみになにひとつしてやれないんだね)

君に何ひとつ　してやれないんだね

(きみのかわりなどぼくはいらないのに)

君の代わりなど　僕はいらないのに