オリジナル呼吸 文字の呼吸25
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(にじゅうしのかた:てんしょ・せかいていめい)
弐拾肆の型:天書・世界綴命
(がいよう:もじのこきゅうにおけるせかいかんしょう、うんめいきじゅつがた。)
概要:文字の呼吸における世界干渉、運命記述型。
(にじゅうさんのかたが、しんらばんしょうをひとつのきょだいなことだまとしてとうごうするかただったのにたいし、)
弐拾参の型が、森羅万象を一つの巨大な言霊として統合する型だったのに対し、
(にじゅうしのかたではさらにいちだんかいすすみ、せかいそのものをいっさつのしょもつとしてあつかう。)
弐拾肆の型ではさらに一段階進み、世界そのものを一冊の書物として扱う。
(しようしゃは「ばんしょうそうてん」をひらき、てんくう、だいち、うみ、)
使用者は「万象創典」を開き、天空、大地、海、
(せいめい、じかん、きおく、うんめいなど、)
生命、時間、記憶、運命など、
(せかいをこうせいするあらゆるようそをもじとしてきろくする。)
世界を構成するあらゆる要素を文字として記録する。
(そのきろくはたんなるぶんしょうではない。)
その記録は単なる文章ではない。
(せかいていめいというなのとおり、せかいにそんざいするむすうのできごとを、)
世界綴命という名の通り、世界に存在する無数の出来事を、
(ひとつのきょだいないのちのしょとしてつづりなおし、)
一つの巨大な命の書として綴り直し、
(てきみかたをふくめたせんじょうそのもののながれをさいこうちくする。)
敵味方を含めた戦場そのものの流れを再構築する。
(ただし、せかいをかんぜんにじゆうにかきかえられるわけではない。)
ただし、世界を完全に自由に書き換えられるわけではない。
(すでにかくていしたできごとをむりやりへんこうするほどじゅつしきへのふかはおおきくなり、)
既に確定した出来事を無理やり変更するほど術式への負荷は大きくなり、
(ありえないみらいではなくせかいがうけいれられるかのうせいだけをつづる。)
あり得ない未来ではなく世界が受け入れられる可能性だけを綴る。
(そのため、このかたはばんのうなかいへんではなく、せかいにそんざいするむすうのかのうせいを、)
そのため、この型は万能な改変ではなく、世界に存在する無数の可能性を、
(ひとつのすじみちへつづりあわせるきゅうきょくのきじゅつじゅつとされる。)
一つの筋道へ綴り合わせる究極の記述術とされる。
(とくちょう:せかいそのものをきょだいなしょもつとしてにんしきする。)
特徴:世界そのものを巨大な書物として認識する。
(せんじょうにそんざいするぶっしつ、せいめい、げんしょうをもじとしてきろくできる。)
戦場に存在する物質、生命、現象を文字として記録できる。
(それらのもじをくみかえ、いちじてきにせかいのじょうたいをへんかさせる。)
それらの文字を組み替え、一時的に世界の状態を変化させる。
(ちけい、てんこう、ひかり、かぜ、ほのお、かいりゅうなどにもかんしょうできる。)
地形、天候、光、風、炎、海流などにも干渉できる。
など
(みかたのこうどうとてきのこうどうをひとつのものがたりとしてつなげられる。)
味方の行動と敵の行動を一つの物語として繋げられる。
(ふくすうのじゅつしきをせかいきぼのひとつのながれへとうごうできる。)
複数の術式を世界規模の一つの流れへ統合できる。
(てきのこうげきをべつのできごとへつづりかえることもかのう。)
敵の攻撃を別の出来事へ綴り替えることも可能。
(じゅうくのかたよりもひろいみらいへのかんしょうがかのう。)
拾玖の型よりも広い未来への干渉が可能。
(にじゅうのかたよりもおおきなせかいてきしてんからせんきょうをあつかえる。)
弐拾の型よりも大きな世界的視点から戦況を扱える。
(ただしさいだいのじゃくてんもある。)
ただし最大の弱点もある。
(せかいそのものをかきかえるため、)
世界そのものを書き換えるため、
(しようしゃじしんもそのせかいのいちぶとしてきろくされてしまう。)
使用者自身もその世界の一部として記録されてしまう。
(つまり、きょうだいなかいへんをおこなうほどしようしゃじしんへもおおきなふかがかえってくる。)
つまり、強大な改変を行うほど使用者自身へも大きな負荷が返ってくる。
(はつどうえんしゅつ:しようしゃは「ばんしょうそうてん」をじめんへおく。)
発動演出:使用者は「万象創典」を地面へ置く。
(そしてはねぺんをてんへむける。)
そして羽ペンを天へ向ける。
(さいしょに、「よ」としるす。)
最初に、「世」と記す。
(そのひともじがかんせいしたしゅんかん、せんじょうぜんたいにきょだいなえんけいのこうりんがひろがる。)
その一文字が完成した瞬間、戦場全体に巨大な円形の光輪が広がる。
(つぎに、「かい」とかく。)
次に、「界」と書く。
(するとそら、だいち、うみ、やま、くも、ほし、すべてのりんかくがあわいひかりのもじへへんかする。)
すると空、大地、海、山、雲、星、すべての輪郭が淡い光の文字へ変化する。
(つづいて、「いのち」とかいたしゅんかん、)
続いて、「命」と書いた瞬間、
(いきているものすべてのしゅういへひかるもじれつがあらわれる。)
生きているものすべての周囲へ光る文字列が現れる。
(てきもみかたも、とりもけものも、くさきさえも、ひとつのぶんしょうのいちぶとしてきろくされる。)
敵も味方も、鳥も獣も、草木さえも、一つの文章の一部として記録される。
(しようしゃはさらにはねぺんをはしらせる。)
使用者はさらに羽ペンを走らせる。
(「とき」「き」「えん」「かい」そしてさいごに、)
「時」「記」「縁」「廻」そして最後に、
(「つづり」とかきこむ。)
「綴」と書き込む。
(するとくうちゅうのすべてのもじがいっぽんのきょだいなひかりのいとでむすばれる。)
すると空中のすべての文字が一本の巨大な光の糸で結ばれる。
(いっぽん、じゅっぽん、ひゃっぽん。)
一本、十本、百本。
(やがてむすうのこうしがせんじょうをじゅうおうにはしり、)
やがて無数の光糸が戦場を縦横に走り、
(せかいぜんたいをいっさつのきょだいなしょもつのようにつなぎはじめる。)
世界全体を一冊の巨大な書物のように繋ぎ始める。
(てきがうごけば、そのうごきがもじれつへへんか。)
敵が動けば、その動きが文字列へ変化。
(こうげきすれば、そのきせきがいちぎょうのぶんしょうとしてきざまれる。)
攻撃すれば、その軌跡が一行の文章として刻まれる。
(しようしゃはそのぶんしょうのいちぶをかきかえ、)
使用者はその文章の一部を書き換え、
(「やいばはとどかず、かぜがそのみちをそらす。」としるす。)
「刃は届かず、風がその道を逸らす。」と記す。
(するとじっさいにかぜがふき、こうげきのながれがかわる。)
すると実際に風が吹き、攻撃の流れが変わる。
(このようにげんじつそのものがぶんしょうへへんかんされ、)
このように現実そのものが文章へ変換され、
(そのぶんしょうへあらたなことばをかきくわえることでげんしょうがへんかしていく。)
その文章へ新たな言葉を書き加えることで現象が変化していく。
(さいしゅうだんかいではてんくうにきょだいなほんのぺーじがひろがり、)
最終段階では天空に巨大な本のページが広がり、
(せんじょうぜんたいがそのいっぺーじのなかへおさまる。)
戦場全体がその一ページの中へ収まる。
(しようしゃがさいごのいっぴつをかく。)
使用者が最後の一筆を書く。
(「つづり」)
「綴」
(そのしゅんかん、すべてのもじがいっぽんへしゅうそく。)
その瞬間、すべての文字が一本へ収束。
(せかいぜんたいがしろいひかりにつつまれ、ぺーじがしずかにとじる。)
世界全体が白い光に包まれ、ページが静かに閉じる。
(そしてぺーじがふたたびひらかれたとき、)
そしてページが再び開かれたとき、
(そこにはかきなおされたげんざいのせかいがひろがっている。)
そこには書き直された現在の世界が広がっている。
(みため:はつどうちゅうは、せかいのあらゆるばしょにもじがうかびあがる。)
見た目:発動中は、世界のあらゆる場所に文字が浮かび上がる。
(そらにはほしとぶんしょう、うみにはなみがたのもじ、)
空には星と文章、海には波形の文字、
(やまにはきょだいなこだいもじ、きぎにはせいめいをあらわすもじ。)
山には巨大な古代文字、木々には生命を表す文字。
(にんげんやおにのしんたいのしゅういにも、そんざいをしめすひかりもじがうかびあがる。)
人間や鬼の身体の周囲にも、存在を示す光文字が浮かび上がる。
(これまでのかたよりもさらにきょだいなおうごんとそうはくのもじもうがせんじょうをおおう。)
これまでの型よりもさらに巨大な黄金と蒼白の文字網が戦場を覆う。
(てんくうにはなんじゅうものきょだいなしょもつのぺーじがひろがり、)
天空には何重もの巨大な書物のページが広がり、
(そのぺーじどうしをひかりのいとがつないでいる。)
そのページ同士を光の糸が繋いでいる。
(ちゅうおうにはきょだいなてんしょがうかび、)
中央には巨大な天書が浮かび、
(そのひょうしにはりゅうとえんかんをあわせたもんしょうがえがかれている。)
その表紙には龍と円環を合わせた紋章が描かれている。
(ぺーじがめくれるたびにせかいのけしきそのものがへんかし、)
ページがめくれるたびに世界の景色そのものが変化し、
(ぺーじいちまいごとに、かこ、げんざい、かのうせい、きおく、いのちをしょうちょうする、)
ページ一枚ごとに、過去、現在、可能性、記憶、命を象徴する、
(ことなるせかいがうつしだされる。)
異なる世界が映し出される。
(わざのさいしゅうだんかいでは、それらすべてのぺーじがいっさつへとうごうされ、)
技の最終段階では、それらすべてのページが一冊へ統合され、
(きょだいなおうごんのほんがてんくうをおおう。)
巨大な黄金の本が天空を覆う。
(そのほんがとじるしゅんかん、むすうのもじがほしくずのようにまいちる。)
その本が閉じる瞬間、無数の文字が星屑のように舞い散る。
(ゆらい:てんしょとは、てんからさずかったしんせいなるしょもつ。)
由来:天書とは、天から授かった神聖なる書物。
(せかいは、このよにそんざいするすべて。)
世界は、この世に存在するすべて。
(ていめいは、いのちやうんめいをひとつのながれとしてつづりあわせることをいみするぞうご。)
綴命は、命や運命を一つの流れとして綴り合わせることを意味する造語。
(このかたは、にじゅうさんのかたをけんきゅうしていたけいしょうしゃが、)
この型は、弐拾参の型を研究していた継承者が、
(「せかいそのものも、ひとつのぶんしょうとしてよむことができるのではないか」)
「世界そのものも、一つの文章として読むことができるのではないか」
(というこたえへたどりついたことでうまれた。)
という答えへ辿り着いたことで生まれた。
(しんらばんしょうをひとつひとつのもじとしてとらえ、それをぶんしょうとしてつなぎなおせば、)
森羅万象を一つ一つの文字として捉え、それを文章として繋ぎ直せば、
(せかいそのもののこうぞうをいちじてきにへんかさせられる。)
世界そのものの構造を一時的に変化させられる。
(そのりろんをじっせんわざとしてかんせいさせたのが、てんしょ・せかいていめい。)
その理論を実戦技として完成させたのが、天書・世界綴命。
(このかたは、もじのこきゅうのなかでもとくにじゅうようないちをしめている。)
この型は、文字の呼吸の中でも特に重要な位置を占めている。
(にじゅういちのかたは、そんざいをていぎするなまえにかんしょうするかた、)
弐拾壱の型は、存在を定義する名前に干渉する型、
(にじゅうにのかたは、もじからそんざいをつくりだすかた、)
弐拾弐の型は、文字から存在を創り出す型、
(にじゅうさんのかたは、せかいをひとつのことばとしてとうごうするかた、)
弐拾参の型は、世界を一つの言葉として統合する型、
(にじゅうしのかたは、せかいそのものをいっさつのしょもつとしてつづりなおすというしんかになる。)
弐拾肆の型は、世界そのものを一冊の書物として綴り直すという進化になる。
(そして、このさきのにじゅうごのかたでは、せかいすらひとつのものがたりへとうごうされ、)
そして、この先の弐拾伍の型では、世界すら一つの物語へ統合され、
(にじゅうろくのかたでついにもじのこきゅうそのものがとうたつしたさいしゅうきょうちへいたる。)
弐拾陸の型でついに文字の呼吸そのものが到達した最終境地へ至る。