小説長文10! 第一話
サバイバル小説系です!「NØWHERE」第一話
小説なので、全然見るだけでもだいじょぶですっ!
画像協力者:AI(光の演出、衣装)
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問題文
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(めをさますと、おれはみしらぬまちのこうさてんにたおれていた。)
目を覚ますと、俺は見知らぬ街の交差点に倒れていた。
(みあげると、くもひとつないあおぞらがひろがっている。)
見上げると、雲一つない青空が広がっている。
(しゃどうにはいちだいのくるまもなく、しんごうだけがきそくただしくいろをかえていた。)
車道には一台の車もなく、信号だけが規則正しく色を変えていた。
(「......どこだ、ここ。」)
「......どこだ、ここ。」
(おれはこうこうにねんせいのたかせそうま。きのうはたしか、じぶんのへやでねむったはずだった。)
俺は高校二年生の高瀬蒼真。昨日は確か、自分の部屋で眠ったはずだった。
(すまーとふぉんをとりだすと、がめんにはごぜんじゅうじじゅうはっぷんとひょうじされていた。)
スマートフォンを取り出すと、画面には午前十時十八分と表示されていた。
(しかし、ひづけはそんざいせず、でんぱもけんがいになっていた。)
しかし、日付は存在せず、電波も圏外になっていた。
(ちずあぷりをひらいてみる。)
地図アプリを開いてみる。
(げんざいちをしめすあおいてんはひょうじされたが、しゅういのどうろもたてものも、すべてくうはくだった。)
現在地を示す青い点は表示されたが、周囲の道路も建物も、すべて空白だった。
(「ちずにないばしょって......どういうことだよ。」)
「地図にない場所って......どういうことだよ。」
(じょうだんだとおもいたかった。)
冗談だと思いたかった。
(だが、まちのようすはあきらかにいじょうだった。)
だが、街の様子は明らかに異常だった。
(しょうてんにはしょうひんがならび、じゅうたくのまどにはかーてんがかかっている。)
商店には商品が並び、住宅の窓にはカーテンが掛かっている。
(じどうはんばいきもうごいているのに、にんげんだけがひとりもいない。)
自動販売機も動いているのに、人間だけが一人もいない。
(おれはちかくのこんびににはいった。)
俺は近くのコンビニに入った。
(「すみません!だれかいませんか!」)
「すみません!誰かいませんか!」
(へんじはなかった。)
返事はなかった。
(れいぞうけーすにはのみものがならび、たなにはぱんやべんとうがおかれている。)
冷蔵ケースには飲み物が並び、棚にはパンや弁当が置かれている。
(れじのがめんには、こうにゅうをまつようにきんがくだけがひょうじされていた。)
レジの画面には、購入を待つように金額だけが表示されていた。
(ためしにみずをいっぽんてにとったが、てんいんもじどうせいさんきもはんのうしなかった。)
試しに水を一本手に取ったが、店員も自動精算機も反応しなかった。
など
(なにもかもがととのっているのに、なにかがけっていてきにかけている。)
何もかもが整っているのに、何かが決定的に欠けている。
(そんなぎみのわるさが、まちぜんたいをおおっていた。)
そんな気味の悪さが、街全体を覆っていた。
(みせをでると、とおくにおおきなとけいとうがみえた。)
店を出ると、遠くに大きな時計塔が見えた。
(とけいのはりは、どのとけいもごぜんじゅうじじゅうはっぷんでとまっていた。)
時計の針は、どの時計も午前十時十八分で止まっていた。
(そのとき、はいごからこえがした。)
その時、背後から声がした。
(「あなたも、きづいたの?」)
「あなたも、気づいたの?」
(ふりむくと、せいふくすがたのしょうじょがたっていた。)
振り向くと、制服姿の少女が立っていた。
(おないどしくらいで、かたからちいさなりゅっくをさげている。)
同い年くらいで、肩から小さなリュックを下げている。
(「きづいたって、なにに?」)
「気づいたって、何に?」
(「このまちに、だれもいないこと。」)
「この街に、誰もいないこと。」
(「......きみも、ここでめをさましたのか?」)
「......君も、ここで目を覚ましたのか?」
(しょうじょはうなずいた。)
少女は頷いた。
(「わたしはくろせあおい。きがついたら、えきまえにいたの。」)
「私は黒瀬葵。気がついたら、駅前にいたの。」
(「おれはたかせそうま。いえにかえるほうほうをさがしてる。」)
「俺は高瀬蒼真。家に帰る方法を探してる。」
(「わたしも。」)
「私も。」
(あおいはすまーとふぉんをみせてきた。)
葵はスマートフォンを見せてきた。
(ちずあぷりのがめんは、おれとおなじようにまっしろだった。)
地図アプリの画面は、俺と同じように真っ白だった。
(「なんじかんもあるいたけど、えきもどうろもぜんぶおなじばしょにもどってくるの。」)
「何時間も歩いたけど、駅も道路も全部同じ場所に戻ってくるの。」
(「おなじばしょに?」)
「同じ場所に?」
(「しんじられないよね。でも、ほんとうなの。」)
「信じられないよね。でも、本当なの。」
(おれたちはまちのでぐちをさがすことにした。)
俺たちは街の出口を探すことにした。
(おおどおりをすすみ、しょうてんがいをぬけ、じゅうたくがいをとおりすぎる。)
大通りを進み、商店街を抜け、住宅街を通り過ぎる。
(それでも、まちのそとにはでられなかった。)
それでも、街の外には出られなかった。
(どのみちをえらんでも、さいごにはおなじこうさてんへもどってくる。)
どの道を選んでも、最後には同じ交差点へ戻ってくる。
(ゆうがたになっても、ひとかげはあらわれなかった。)
夕方になっても、人影は現れなかった。
(そしてごごごじごじゅうきゅうふん。)
そして午後五時五十九分。
(まちじゅうにせっちされたすぴーかーが、とつぜんおとをたてた。)
街中に設置されたスピーカーが、突然音を立てた。
(「まもなく、だいいちきそくをおしらせします。」)
「まもなく、第一規則をお知らせします。」
(あおいがあしをとめる。)
葵が足を止める。
(「だいいちきそく......?」)
「第一規則......?」
(おれたちがかおをみあわせたしゅんかん、とけいとうのかねがなった。)
俺たちが顔を見合わせた瞬間、時計塔の鐘が鳴った。
(「このまちでよるをむかえるみなさまへ。にちぼつご、けっしてたてもののそとへでないでください。」)
「この街で夜を迎える皆様へ。日没後、決して建物の外へ出ないでください。」
(ほうそうは、それだけでとぎれた。)
放送は、それだけで途切れた。
(ちょくご、がいとうがいっせいにてんとうする。)
直後、街灯が一斉に点灯する。
(そして、だれもいなかったはずのどうろのむこうに、ひとかげがひとつあらわれた。)
そして、誰もいなかったはずの道路の向こうに、人影が一つ現れた。
(そいつは、こちらへむかってゆっくりあるいてくる。)
そいつは、こちらへ向かってゆっくり歩いてくる。
(「......だれか、いる。」)
「......誰か、いる。」
(おれがつぶやくと、あおいはおれのうでをつかんだ。)
俺が呟くと、葵は俺の腕をつかんだ。
(「そうまくん、にげよう。」)
「蒼真くん、逃げよう。」
(「でも、あれはにんげんかもしれない。」)
「でも、あれは人間かもしれない。」
(「ちがう......。」)
「違う......。」
(あおいのこえがふるえていた。)
葵の声が震えていた。
(「あのひと、さっきからずっと、かげがない。」)
「あの人、さっきからずっと、影がない。」
(おれはもういちど、どうろのむこうをみた。)
俺はもう一度、道路の向こうを見た。
(ひとかげは、がいとうのましたをあるいていた。)
人影は、街灯の真下を歩いていた。
(それなのに、じめんにはなんのかげもおちていなかった。)
それなのに、地面には何の影も落ちていなかった。
(そのしゅんかん、すぴーかーからふたたびこえがひびいた。)
その瞬間、スピーカーから再び声が響いた。
(「きそくをやぶったばあい、とうまちはいっさいのせきにんをおいません。」)
「規則を破った場合、当街は一切の責任を負いません。」
(おれたちははしりだした。)
俺たちは走り出した。
(ふりかえることもできなかった。)
振り返ることもできなかった。
(そのよる、おれたちははじめてしった。)
その夜、俺たちは初めて知った。
(このまちでは、ふつうのじょうしきがつうようしない。)
この街では、普通の常識が通用しない。
(そして、ここからでるためには、いきのこるほうほうをみつけなければならない。)
そして、ここから出るためには、生き残る方法を見つけなければならない。