soundless voice

(せいじゃくがまちをつつむよるにふりそそぐしろ)

静寂が街を包む夜に降り注ぐ白

(かざしたてのひらにふれたしゅんかんにとけてくはかないひとかけら)

かざした手のひらに触れた瞬間に解けてく　儚いヒトカケラ

(おともなくつもるひかりをあつめてきみはわらう)

オトもなく積もる　ヒカリを集めて君は笑う

(いまどんなおと？こたえたってきみはもうなにもきこえない)

今どんなオト？答えたって君はもう何もキコエナイ

(くるしいっていってくれよさびしいっていってくれよ)

苦シイって言ってくれよ　寂シイって言ってくれよ

(むかえにいくどんなとこへも)

迎えに行く　どんな処へも…

(いかないでよどこへもおいてかないで)

逝かないでよ　何所へも　置いてかないで…

(ぼくらずっとふたりでひとつだろう？)

僕らずっと二人で一つだろう…？

(ふりつもるゆきとともにきえてゆくきみをだきしめることしかできないよ)

降り積もる雪とともに消えてゆく君を抱きしめることしかできないよ

(かなうならもういちどだけきみのこえがききたいもういちどただいちどだけ)

叶うならもう一度だけ君の声が聴きたい　モウイチド　タダイチドダケ…

(よんでよ)

ヨンデヨ…

(うつろってさまようひとみにうつったひとしずく)

虚ろって彷徨う瞳に映った　ヒトシズク

(はいいろのせかいとまったままゆきだけがそっとふりそそぐ)

灰色のセカイ　止まったまま雪だけがそっと降り注ぐ

(つめたくなっていくよもどらないそのこえとけあうこともゆるされない)

冷たくなっていくよ　戻らないそのコエ　解け合う事も許されない

(おれのこえをきいてよまたわらってよなみださえかれはて)

俺のコエを聴いてよ　また笑ってよ…涙さえ枯れ果て

(きみのこととかせない)

君のこと トカセナイ…

(かなうならこのこえすべてうばいさっていとしいひとへとあたえてください)

叶うならこの声全て奪い去って愛しい人へと与えてください

(きみがいないせかいにただひとりのこされるのならこのままいっしょに)

君ガイナイセカイにただ独り残されるのならこのまま…一緒に…

(くちていくよ)

朽チテイクヨ

(あいしているただそれさえいえないままとわにとざされてゆくきみとのせかい)

アイシテイル　ただそれさえ言えないまま永久に閉ざされてゆく君とのセカイ

(さけんでもとどかないよきみのこえはもういない)

叫んでも届かないよ　君のコエはもう…イナイ

(あああああああああああああああああ)

あああああああああああああああああ

(ふりつもるゆきよどうかふりつづけてずっとこのまますべてうばいさってよ)

降り積もる雪よ　どうか降り続けてずっとこのまま全て奪い去ってよ

(はかないこえのいのちごとかきけしてすべて)

儚いコエのイノチごと掻き消して　スベテ

(しろく)

白く…