レイズ

(ほしのいろをてにつかんだがめんおくのきみ)

星の色を手に掴んだ 画面　奥の君

(にじんだこえでわらうきみはただきれいでした)

滲んだ声で笑う君はただ綺麗でした

(あのひたびしたせかいもおきにいりのでーたも)

あの日旅した世界も お気に入りのデータも

(あきがきたらもうおしいれにぽいでした)

飽きがきたらもう押し入れにポイでした

(みないまま)

見ないまま

(よわいからどうかどうか)

弱いから　どうか　どうか

(たにんのきらいをさがしていたいだけ)

他人の嫌いを探していたいだけ

(とまりたいよいたいようつらくないように)

止まりたいよ　痛いよう、辛くないように

(うずくまってるだけがいいけど)

うずくまってるだけがいいけど

(こんなせかいにありがちなゆめが)

こんな世界にありがちな夢が

(きみのせかいをかえてしまうなら)

君の世界を変えてしまうなら

(いっそもういっかいあるこうよ)

いっそもう一回歩こうよ

(このせかいをたびしたぼくたちがあのまおうをころしたって)

この世界を旅した僕たちが あの魔王を殺したって

(かわらないてをふったさんぷんかんのまほう)

変わらない　手を振った 三分間の魔法

(おわりのないたびじのはてなにがみえたんだろう)

終わりのない旅路の果て 何が見えたんだろう

(とおいそらにうつるぼくのめはなにをおもうんだろう)

遠い空に映る僕の目は 何を想うんだろう

(いつかかわっためせんもおさないぼくのゆめも)

いつか変わった目線も 幼い僕の夢も

(あるきつかれたいまのせかいさえげーむのぼくらのように)

歩き疲れた今の世界さえゲームの僕らのように

(じゅもんひとつでいきかえるなら)

呪文一つで生き返るなら

(ぼくはしぬんだろうか)

僕は死ぬんだろうか

(したいようにきょうもきのうも)

したいように　今日も昨日も

(ふとんをかぶってよるをまちたいけど)

布団を被って夜を待ちたいけど

(めをひらいたむこうにまたいつもどおり)

目を開いた向こうにまたいつも通り

(かわらないぼくがみえたまま)

変わらない僕が見えたまま

(げーむにでてくるきゃらくたーなら)

ゲームに出てくるキャラクターなら

(きみのせかいをかえてしまうのに)

君の世界を変えてしまうのに

(ぼくじゃもうずっとわらえないんだ)

僕じゃもうずっと笑えないんだ

(いつまでもきみにつたえたいこと)

いつまでも君に伝えたいこと

(せりふにかえてとんでゆけ)

台詞に変えて飛んでゆけ

(あのしろいかいぶつとさんびょうかんのまほう)

あの白い怪物と三秒間の魔法

(くろうしたぶんをかせぐけどかこきゅうのようにわらうひと)

苦労した分を稼ぐけど 　過呼吸のように笑う人

(きたいしたぶんはなくすのにゆうしゃがあくをころすように)

期待した分は失くすのに 　勇者が悪を殺すように

(げーむさえあいをかたるけどしゅうでんのせきはうばうもの)

ゲームさえ愛を語るけど　終電の席は奪うもの

(しゃしんがせかいをつなぐのにでんしゃがひとをころすように)

写真が世界を繋ぐのに　電車が人を殺すように

(あぁきっとそれにもなれてしまうように)

あぁ　きっとそれにも慣れてしまうように

(あのまおうにたちむかうぼくらは)

あの魔王に立ち向かう僕らは

(このせかいをすくいたいゆうきは)

この世界を救いたい勇気は

(いつかこんながめんもぬりつぶして)

いつかこんな画面も塗りつぶして

(とおいくにをとびかうみさいるが)

遠い国を飛び交うミサイルが

(ぼくのまえにこぼれたって)

僕の前にこぼれたって

(あのしろいかいぶつはもう)

あの白い怪物はもう

(こんなせかいにありがちなうたが)

こんな世界にありがちな歌が

(きみのせかいをこえてしまうなら)

君の世界を越えてしまうなら

(いっそもうぼくはかわらないよ)

いっそもう僕は変わらないよ

(いつまでもきみにつたえたいこと)

いつまでも君に伝えたいこと

(どこまでだってとんでゆけ)

どこまでだって飛んでゆけ

(かわらないてをふったぼくの)

変わらない手を振った僕の

(ずっとゆうしゃでいたいぼくの)

ずっと勇者でいたい僕の

(おわらないとまらない)

終わらない　止まらない

(このせかいをかえてしまいたいぼくのまほう)

この世界を変えてしまいたい僕の魔法