忘却と美学

(ぼくをおいていくんだ)

僕を置いて行くんだ

(ふかすぎるきずぐちきっとここまでのいのち)

深すぎる傷口きっとここまでの命

(これいじょううごけないきみをのこしていけない)

これ以上動けない君を残して行けない

(このかたにつかまれ)

この肩に掴まれ！

(ひきずってでもつれてく)

引きずってでも連れてく

(まっかないたみを)

真っ赤な痛みを

(けつだんしなけりゃふたりともしぬ)

決断しなけりゃ二人とも死ぬ

(こうかいしながらいきたくなどない)

後悔しながら生きたくなどない

(ぼくたちはうつくしいせんしほこりたかきおとこさ)

僕たちは美しい戦士誇り高き男さ

(だいじなことはしにかたなんだ)

大事なことは死に方なんだ

(ともよおわかれだ)

友よお別れだ

(ぼくたちはうつくしいせんしなにもおそれぬゆうしゃ)

僕たちは美しい戦士何も恐れぬ勇者

(あきらめないぞつれてかえるぞ)

諦めないぞ連れて帰るぞ

(あいしたつきひのすべてを)

愛した月日のすべてを

(きみがいかないのならぼくもここにのこる)

君が行かないのなら僕もここに残る

(せなかむけられないだろう)

背中向けられないだろう

(うんめいはひとつだけ)

運命は一つだけ

(ばかなことをいうなよ)

馬鹿なことを言うなよ

(ふたりいぬじにになる)

二人犬死(いぬじ)にになる

(ほほえんでみおくりたい)

微笑んで見送りたい

(こころはえいえんむねんのなみだをながしていいか)

心は永遠無念の涙を流していいか

(さいごのじゅうだんにぎらせてくれ)

最後の銃弾握らせてくれ

(かなしみはだれのせいなんだ)

悲しみは誰のせいなんだ？

(いかりこみあげてくるはらのそこからさけばせてくれ)

怒り込み上げて来る腹の底から叫ばせてくれ

(ともよまたあおう)

友よまた会おう

(かなしみはだれのせいなんだ)

悲しみは誰のせいなんだ？

(てんにむけはいたつばか)

天に向け吐いた唾(つば)か？

(じぶんだけをせめちゃいけない)

自分だけを責めちゃいけない

(おろかなせかいのかたすみ)

愚かな世界の片隅

(ぼうきゃくはすくいになるのかだれかおしえてくれよ)

忘却は救いになるのか誰か教えてくれよ

(ときがすぎてもわすれられない)

歳月(とき)が過ぎても忘れられない

(うしなったあいのそんざいはおおきくて)

失った愛の存在は大きくて

(ぼくたちはうつくしいせんしほこりたかきおとこさ)

僕たちは美しい戦士誇り高き男さ

(だいじなことはしにかたなんだ)

大事なことは死に方なんだ

(ともよおわかれだ)

友よお別れだ

(ぼくたちはうつくしいせんしなにもおそれぬゆうしゃ)

僕たちは美しい戦士何も恐れぬ勇者

(あきらめないぞつれてかえるぞ)

諦めないぞ連れて帰るぞ

(あいしたつきひのすべてを)

愛した月日のすべてを