若草山スターマイン

(どん)

どん

(はらそこゆらすまつりばやしやまふもとのだいれいさい)

腹底揺らす祭囃子　山麓の大例祭

(うちあげはなびにほうけるわがこをかたぐるましたざっとう)

打ち揚げ花火に惚ける　我が子を肩車した雑沓

(ずじょうきみはだだもこねずにまうひのこにくぎづけ)

頭上　君は駄々も捏ねずに　舞う火の粉に釘付け

(かしよりおもちゃよりげいじゅつかそこはきっとわたしのち)

歌詞より玩具より芸術か　其処は屹度私の血

(じつにいのちははなびににている)

実に命は花火に似てゐる

(たまのようなことはいいえてみょうだ)

玉の様な子とは言い得て妙だ

(ざいりょうはりんかるしうむときぼう)

材料はリン　カルシウムと希望

(へそのおでつないでゆくひ)

臍の緒で繋いでゆく火

(きみよたいりんのはなをさかせよ)

君よ　大輪の華を咲かせよ

(よにふたつとなきｓｔａｒｍｉｎｅｉｎｔｈｅｄａｒｋ)

世に二つと無き　Starmine in the dark

(そのひかりをめにやきつけるため)

其の光を目に灼き付ける為

(いつもかおをあげいきていけよ)

いつも顔を上げ　生きていけよ

(ああじんせいにかっさいを)

あゝ　人生に喝采を

(たまやかぎやいとしわがこや)

たまや　かぎや　愛し我が子や

(どん)

どん

(ほうじょうきがんのやまやきのごうかのようなほのおを)

豊穣祈願の山焼きの　業火の様な炎を

(せんりひんのでめきんごしにきみはうっとりながめる)

戦利品の出目金越しに　君は恍惚り眺める

(なんびゃっぴきからただいっぴきすくわれいきていく)

何百匹から唯一匹　掬われ　生きていく

(それはこううんなきせきだねといいきれぬわたしをせに)

それは幸運な奇跡だねと　言い切れぬ私を背に

(いまぱっとひとつはなびがあがる)

今　復一つ花火が揚がる

(いろやかたちおおきさはさまざま)

色や形　大きさは様々

(しごといちずなしょくにんがけなげに)

仕事一途な職人が健気に

(ねがいをこめたひかりあび)

願いを込めた光　浴び

(きみよそのいのちもやしつくせよ)

君よ　其の命　燃やし尽くせよ

(くらやみをてらせｓｔａｒｍｉｎｅｉｎｔｈｅｄａｒｋ)

暗闇を照らせ　Starmine in the dark

(わかさゆえのたかいたいおんが)

若さ故の高い体温が

(かじかんだこころあたためるよ)

悴んだ心　温めるよ

(あああいをこめはっぱを)

あゝ　愛を込め　発破を

(たまやかぎやいとしわがこや)

たまや　かぎや　愛し我が子や

(どん)

どん

(きみよたいりんのはなをさかせよ)

君よ　大輪の華を咲かせよ

(よにまたとなきｓｔａｒｍｉｎｅｉｎｔｈｅｄａｒｋ)

世に又と無き　Starmine in the dark

(そのひかりをめにやきつけるため)

其の光を目に灼き付ける為

(いつもかおあげいきていけよ)

いつも顔上げ　生きていけよ

(ああじんせいにかっさいを)

あゝ　人生に喝采を

(たまやかぎやいとしわがこや)

たまや　かぎや　愛し我が子や

(どん)

どん

(ひかりのしゃわーにあらわれていっそうふけたよみちを)

光の時雨に洗われて　一層深けた夜路を

(うちあげはなびのゆめみるきみをおんぶしてかえるざっとう)

打ち揚げ花火の夢見る　君を負んぶして帰る雑沓