偽善者の声

(ほんとはいいひとなんだ)

ホントはいい人なんだ

(きれいごと)

「綺麗事」

(ちょっとにがてなだけさ)

ちょっと苦手なだけさ

(うそつきだね)

「嘘つきだね」

(なんだろこのかんじょうは)

なんだろこの感情は

(にくしみさ)

「憎しみさ」

(じもんじとうくりかえしてるぼくとぼくが)

自問自答繰り返してる　僕と僕が

(めをそむけてことばだけ)

目を背けて　言葉だけ

(どんなみらいもあいしてしまいたい)

「どんな未来も愛してしまいたい」

(せいかくなんてなおせやしないのに)

性格なんて直せやしないのに

(もうだれかのしあわせねがって)

もう誰かの幸せ願って

(いきているじぶんはにせものだ)

生きている自分は偽物だ

(さらけだせるこころもないぼくはからっぽだ)

さらけ出せる心もない僕は　からっぽだ

(ねぇほんとはあいつがきらいだ)

ねぇホントはあいつが嫌いだ

(でもきらいなじぶんもきらいだ)

でも嫌いな自分も嫌いだ

(ただしいこたえをさがしたってくるしいよ)

正しい答えを探したって　苦しいよ

(どんなじぶんでいたいの)

どんな自分でいたいの

(あいされたい)

「愛されたい」

(どんなゆめをみてるの)

どんな夢を見てるの

(あいしていたい)

「愛していたい」

(なんだかむねがいたいよ)

なんだか胸が痛いよ

(おなじだね)

「同じだね」

(じもんじとうくりかえしてもぼくはぼくだ)

自問自答繰り返しても　僕は僕だ

(きっとあすはなんてねがって)

きっと明日は　なんて願って

(やっとわらってつないでくみらいを)

やっと笑って　繋いでく未来を

(どうせだなんていいたくないけど)

「どうせ」だなんて　言いたくないけど

(ずっととおくからあるいてきた)

ずっと遠くから歩いてきた

(でもあるいたりゆうもしらない)

でも歩いた理由も知らない

(こきゅうがつづくそのいみさえもからっぽだ)

呼吸が続くその意味さえも　からっぽだ

(やさしさをことばにするたびに)

優しさを言葉にする度に

(そのはねをうしなうてんしなら)

その羽を失う天使なら

(いばしょをさがしてどこかとおくきえさった)

居場所を探してどこか遠く　消え去った

(だれもがたがいをみて)

誰もが互いを見て

(にせものだってゆびさしあってる)

偽善者だって指差し合ってる

(ぼくらのせかいだ)

僕らの世界だ

(いのるてはやすめないように)

祈る手は休めないように

(みせかけでいいうたがわれるぞ)

見せかけでいい　疑われるぞ

(なにがただしいんだっけなにもわからないけど)

何が正しいんだっけ　何もわからないけど

(ねぇだれかのしあわせねがって)

ねぇ誰かの幸せ願って

(いきているじぶんはここにいて)

生きている自分はここにいて

(さらけだせるこころもないぼくもあいせるよ)

さらけ出せる心もない僕も　愛せるよ

(にせもののあいでもべつにいい)

偽物の愛でも別にいい

(そのひかりでだれかすくえたら)

その光で誰か救えたら

(ただしいこたえなどもうだれにもいらないんだ)

正しい答えなどもう誰にもいらないんだ