スロウダウナー

(ぼくはさいじょうさいあいのこのせかいに)

僕は最上最愛の この世界に

(うみおとされたもんすたー)

産み落とされたモンスター

(そこはじゅうじゅんかいらいのやなじだいに)

そこは従順傀儡の 嫌(や)な時代に

(ふりおとされたもんだ)

振り落とされたもんだ

(あかいいとをはなったすぱいだー)

赤い糸を放ったスパイダー

(よそうどおりからまるはんたー)

予想通り絡まるハンター

(どうかいっしょうたんたんといきるだけの)

どうか一生淡々と 生きるだけの

(りゆうをくださいどくたー)

理由をくださいドクター

(ぼくはしんきゅうあいまいなこのせかいに)

僕は新旧曖昧な この世界に

(うみおとされたもんすたー)

産み落とされたモンスター

(そこはいっけんさんまんなてのひらから)

そこは一見散漫な 手のひらから

(ふりおとされたようだ)

振り落とされたようだ

(そとがわにはなったすらいだー)

外側に放ったスライダー

(よそうどおりからぶるばったー)

予想通り空振るバッター

(ここはしんつうさいだいのすましがおだ)

ここは心痛最大のすまし顔だ

(くすりをくださいどくたー)

薬をくださいドクター

(だからちんぷんかんなじゅもんをとなえて)

だからちんぷんかんな呪文を唱えて

(ゆびをくわえてまっていたんだ)

指を咥えて待っていたんだ

(とんちんかんななまえよばれたんだ)

とんちんかんな名前呼ばれたんだ

(ああじんるいさいごにあいをもったって)

嗚呼 人類最後に愛を持ったって

(ぼくにいばしょはないでしょうか)

僕に居場所はないでしょうか

(しんちゅうないていたいから)

心中泣いて痛いから

(おもいだしてよ)

思い出してよ

(じんるいさいごにあいをもったって)

人類最後に愛を持ったって

(それをしるひはないでしょう)

それを知る日はないでしょう

(なんてきょうをくらった)

なんて今日をくらった

(こころみたさいはいそこのけやていさい)

試みた采配 そこのけや体裁

(ほころびはさいだいとってつけたいはい)

ほころびは最大 取ってつけ大敗

(よろこびはさんかいかなしさはきゅうばい)

喜びは三回 悲しさは九倍

(ゆううつをはいてよるへにげこんだ)

憂鬱を履いて 夜へ逃げ込んだ

(ここはもうまいかいごくらくのはいかい)

ここはもう毎回 極楽の徘徊

(みなれたきたいがたいろをふさぎこんだ)

見慣れた期待が 退路を塞ぎ込んだ

(かんがえてみてください)

考えてみてください

(そっとしていてください)

そっとしていてください

(こっちみてください)

こっち見てください

(ああじんるいさいしょのひにもどったって)

嗚呼 人類最初の日に戻ったって

(そこにきおくはないでしょうか)

そこに記憶はないでしょうか

(いっそうかなしくなるからわらいかえしてよ)

一層悲しくなるから笑い返してよ

(じんるいさいしょのひにもどったって)

人類最初の日に戻ったって

(いきるしかくはないでしょう)

生きる資格はないでしょう

(なんてちょっとよわった)

なんてちょっと弱った

(きづいたんだてをつないで)

気付いたんだ 手をつないで

(とどいたんだぼくはいらないね)

届いたんだ 僕はいらないね

(よごしたんだもうげんかいなほど)

汚したんだ もう限界なほど

(どうかしたあいを)

どうかした愛を

(ゆうしゅうさいごのひをともしたって)

有終 最後の火を灯したって

(こころぐるしくなるでしょうか)

心苦しくなるでしょうか

(ほんとはさいてみたいってこと)

本当(ほんと)は咲いてみたいってこと

(おもいだしたんだ)

思い出したんだ

(たどりついたんだしょうたいと)

たどり着いたんだ 正体と

(ぎたいしたあいを)

擬態したアイを

(ああじんるいさいごにあいをもったって)

嗚呼 人類最後にアイを持ったって

(ぼくのしるしはないでしょうか)

僕の印はないでしょうか

(きっとふさわしくないけど)

きっとふさわしくないけど

(おもいだしてよ)

思い出してよ

(きゅうじゅうきゅうかいひとりでないたって)

九十九回一人で泣いたって

(つぎのひとつはないでしょう)

次の一つはないでしょう

(やっとぼくをみつけたんだ)

やっと僕を見つけたんだ

(こうやってあいはおわった)

こうやってアイは終わった

(ｓｅｅｙｏｕさいあいなこのせかいに)

see you 最愛なこの世界に

(うみおとされたもんすたー)

産み落とされたモンスター

(ぼくはじんせいさいだいのしたりがおで)

僕は人生最大のしたり顔で

(いまこのせかいとひとつになった)

今この世界と一つになった