繰り返し一粒タイピング

(つごうよくうつされてたさっかく)

都合よく映されてた錯覚

(いみをうしなった　ことばとじかく)

意味を失った　言葉と自覚

(ぽっかりあいた　このあなはにどと)

ぽっかり空いた　この穴は二度と

(かえしてと　なきまよったろとう)

返してと　泣き迷った路頭

(もういらないの　ここにいられないの)

もういらないの　ここに居られないの

(とりかえられない　こわれたほんのぺーじ)

取り替えられない　壊れた本のページ

(うらもおもても　きれいなとげ)

裏も表も　綺麗な棘

(ゆれうごく　ずっとずっとつづけばいいな)

揺れ動く　ずっとずっと続けばいいな

(すすむさきの　あまいげんそう)

進む先の　甘い幻想

(がらすごしの　かすかなひかり)

ガラス越しの　微かな光

(からまってとける　といき)

絡まって溶ける　吐息

(ふかいふかい　ねむりにおちた)

深い深い　眠りに落ちた

(ゆめのなかでえがき　つづけた)

夢の中で描き　続けた

(これがさいしょで　さいごのゆめ)

これが最初で　最後の夢

(なくなったわたしのばしょ)

無くなった私の場所

(だってしんじてたんだほんきで)

だって信じてたんだ本気で

(うたがうなんていやで　はなれて)

疑うなんて嫌で　離れて

(いくような　きがしたんだ)

いくような　気がしたんだ

(だけど　はじめからぜんぶうそ)

だけど　初めから全部嘘

(ちかづいてなんかない)

近づいてなんかない

(こんなにまいあがって)

こんなに舞い上がって

(ばかみたい)

馬鹿みたい

(あいしてる　そうつたえたのは)

愛してる　そう伝えたのは

(つりあげるための　えさですか)

釣り上げるための　エサですか

(おもちゃばこのなか　つめられて)

玩具箱の中　詰められて

(あきたらすてられるんですか)

飽きたら捨てられるんですか

(ふえぃんと　おもてはとくべつたいぐう)

フェイント　表は特別待遇

(ひっくりかえせばりこしゅぎたいど)

ひっくり返せば利己主義態度

(かわりはいくらでも　いたんだって)

代わりはいくらでも　居たんだって

(きづかれたにんぎょうは　そくたいじょう)

気づかれた　人形は即退場

(もどれないよ　とおざけたいよ)

戻れないよ　遠ざけたいよ

(うえつけられた　かれない)

植え付けられた　枯れない

(にごったひょうし　さだめられた)

濁った表紙　定められた

(ふのぱすわーど　しみわたる)

負のパスワード　染み渡る

(しんのきずと　あかいるいこん)

芯の傷と　赤い涙痕

(ねからさいた　どくのはなびら)

根から咲いた　毒の花びら

(つんでみても　かぎりはなくて)

摘んでみても　限りはなくて

(あびたくすりふくさよう　どうして)

浴びた薬副作用　どうして

(うそでいいことだけは　ねがわずになきだした)

嘘でいいことだけは　願わずに鳴き出した

(ころがされたすがたは　ほんとうなのわたし)

転がされた姿は　本当なの私

(くりかえしのひとつぶ　しょうもうひんあつかい)

繰り返しの一粒　消耗品扱い

(こんなにおどらされて)

こんなに踊らされて

(ばかみたい)

馬鹿みたい

(あいしてる　そうつたえたのは)

愛してる　そう伝えたのは

(かいならすための　えさですか)

飼いならすための　エサですか

(さんざんあそんだ　そのあとは)

散々遊んだ　その後は

(すてることすらわすれるんですか)

捨てる事すら忘れるんですか

(そんなかるいふれーずなんだね)

そんな軽いフレーズなんだね

(べんりなどうぐだったんだね)

便利な道具だったんだね

(どんなに　こうかいしたって)

どんなに　後悔したって

(もうもとには　もどらない)

もう元には　戻らない

(あいしてる　そうつたえたのは)

愛してる　そう伝えたのは

(つりあげるための　えさでした)

釣り上げるための　エサでした

(なかみなんか　どうでもよくて)

中身なんか　どうでもよくて

(あたらしいものが　ほしかっただけ)

新しいものが　欲しかっただけ

(あいしてる　そうつたえたのは)

愛してる　そう伝えたのは

(かいならすための　えさでした)

飼いならすための　エサでした

(あなたにとっては　あそびでも)

あなたにとっては　遊びでも

(わたしはいっしょうせおいつづける)

私は一生背負い続ける

(つごうよく　うつされてたさっかく)

都合よく　映されてた錯角

(いみをうしなった　ことばとじかく)

意味を失った　言葉と自覚

(ぽっかりあいた　このあなはにどと)

ぽっかりと空いた　この穴は二度と

(かえしてとなきまよった　ろとう)

返してと泣き迷った　路頭

(やきつくふぃるむ　あばれるヴぁいらす)

焼き付くフィルム　暴れるヴァイラス

(あたたかいおんどが　すぐこわくなるんだ)

暖かい温度が　すぐ怖くなるんだ

(くもったいろ　まちがさがし)

曇った色　間違い探し

(もういやだ)

もう嫌だ

(ふぇいんとおもては　とくべつたいぐう)

フェイント表は　特別待遇

(ひっくりかえせば　りこしゅぎたいど)

ひっくり返せば　利己主義態度

(かわりはいくらでも　いたんだって)

代わりはいくらでも　居たんだって

(きづかれたにんぎょうは　そくたいじょう)

気づかれた人形は　即退場

(つまたいまま　まわらなくなった)

冷たいまま　回らなくなった

(こがれ　くるいくるった　まっすぐなきょくせん)

焦がれ　狂い狂った　真っ直ぐな曲線

(まだうつなみのとびらあけて　さようなら)

まだ打つ波の扉開けて　さようなら