森羅万象ソノ先越ヘテ

(のをこえやまこえてたにをこえ)

野を越え山越えて谷を越え

(みわたせはるかなるちへい)

見渡せ遥かなる地平

(かすみにけむるそのさきへと)

霞に煙るその先へと

(しんらばんしょうそのさきへ)

森羅万象その先へ

(あおくはれわたるそらあおぎ)

蒼く晴れ渡る空仰ぎ

(このよへとまいおりたいのち)

この世へと舞い降りた命

(いきとしいけるもののすべて)

生きとし生ける者の全て

(しへんにかこいておもしろし)

四辺に囲いて面白し

(つちくれをてにとりてひとつつもう)

土塊を手に取りて一つ積もう

(これぞわがはどうのみなもと)

これぞ我が覇道の源

(のをこえやまこえてたにをこえ)

野を越え山越えて谷を越え

(みわたせはるかなるちへい)

見渡せ遥かなる地平

(われらがすすみゆくこのみちを)

我等が進み征くこの路を

(のちのよへのこすため)

後の世へ残す為

(たちふさがりしもうじゃがむれ)

立ちふさがりし亡者が群

(なにをもおそれぬこのいっぽ)

何をも恐れぬこの一歩

(かすみにけむるそのさきへと)

霞に煙るその先へと

(しんらばんしょうそのさきへ)

森羅万象その先へ

(ひらけしだいちはさかりなり)

拓けし大地は盛りなり

(どうどうあゆもうぞわがともよ)

同道歩もうぞ我が友よ

(そそりたつはすねずのだんがい)

そそり立つは素鼠の断崖

(ぶきみなるかなこけむすあぎと)

不気味なるかな苔むす顎門

(こんじきのかがやきうきよてらさん)

金色の輝き浮世照らさん

(こんごうのつるぎをてにとれ)

金剛の剣を手に取れ

(ひるむなおびえるなおそれるな)

怯むな脅えるな恐れるな

(こんじょうのおくにひをともせ)

紺青の奥に灯をともせ

(きせきのしるしさらわれるとも)

軌跡の印攫われるとも

(おもいあときえさらぬ)

想い跡消え去らぬ

(やみのまなこにときわのたいく)

闇の眼に常磐の体躯

(はぜるやからをおしのけて)

爆ぜる輩を押し除けて

(わきたつがんかいそのさきへと)

沸き立つ岩海その先へと

(てんちばんぶつそのさきへ)

天地万物その先へ

(こいしこんのかどぐち)

濃紫紺の門口

(ぼうとひかりきいなりや)

茫と光り奇異なりや

(いざめいふのはてまで)

いざ冥府の果てまで

(おしよせほえくるしちくがむれ)

押し寄せ吼え来る死畜が群

(あおげばあやかしがさけぶ)

仰げば妖が叫ぶ

(そびえしとりでをかいくぐり)

そびえし砦をかいくぐり

(われらがなきざみこめ)

我等が名刻みこめ

(といにこたえたまえりゅうじんよ)

問いに答え給え龍神よ

(ここがこのよのしゅうえんか)

ここがこの世の終焉か

(ぬけてみせようそのさきへと)

抜けて見せようその先へと

(りくごうばんゆうそのさきへ)

六合万有その先へ

(のをこえやまこえてたにをこえ)

野を越え山越えて谷を越え

(みわたせはるかなるちへい)

見渡せ遥かなる地平

(かすみにけむるそのさきへと)

霞に煙るその先へと

(しんらばんしょうそのさきへ)

森羅万象その先へ