接触

(やけついたかおりはなのきのうをとめ)

焼け付いた香り鼻の機能を停め

(くらやみにしまって)

暗闇に閉まって

(こころないことばにみみのきのうをとめ)

心ない言葉に耳の機能を停め

(またなにかにまくをはった)

また何かに膜を張った

(ぼくがきえることはだれも)

僕が消えることは誰も

(しらない)

知らない

(だれかのことをおもうなんてきずつくだけじゃないか)

誰かのことを思うなんて傷つくだけじゃないか

(けしてやまないいたみのあめにさされるだけじゃないか)

消して止まない痛みの雨に刺されるだけじゃないか

(どうしようもないぼくのなかだけでいい)

どうしようもない僕の中だけでいい

(ほんとうにそうかそれでいいか)

本当にそうかそれでいいか

(なにかまちがってるんじゃないか)

なにか間違ってるんじゃないか

(うざったいなけしきまなこのきのうとめ)

うざったいな景色目の機能停め

(ひかりをうしなって)

光を失って

(いたむちのこどうにふれるきのうとめ)

痛む血の鼓動に触れる機能停め

(みかくもきりとった)

味覚も切りとった

(だれかのことをおもうなんてきずつくだけなんじゃないか)

誰かのことを想うなんて傷つくだけなんじゃないか

(けっしてやまないいたみのあめにさされるんじゃないか)

決して止まない痛みの雨に刺されるんじゃないか

(どうしようもないぼくのなかだけでいい)

どうしようもない僕の中だけでいい

(ほんとうにそうかそれでいいか)

本当にそうかそれでいいか

(なにかまちがってるんじゃないか)

なにか間違ってるんじゃないか

(だれかのためにいきるなんてくるしいだけじゃないか)

誰かのために生きるなんて苦しいだけじゃないか

(きみもなにもかわりやしない)

君もなにも変わりやしない

(ぼくといっしょなんだ)

僕と一緒なんだ

(うらぎってくんだろそしていなくなんだろ)

裏切ってくんだろそしていなくなんだろ

(ひとをあいしひとをにくみそしてにんげんとなった)

人を愛し人を憎みそして人間となった

(ざんこくなまでにせかいとはだれかとのもんさ)

残酷なまでに世界とは誰かとのもんさ

(けっしてきれいじゃない)

決して綺麗じゃない

(そのままのじぶんでいい)

そのままの自分でいい

(なにをえらぶかそれだけは)

何を選ぶかそれだけは

(ぼくのなかにのこしたいんだ)

僕の中に残したいんだ