ジオラマ

(ゆれるつりかわふれるみしらぬかた)

揺れるつり革　触れる見知らぬ肩

(なまぬるくこもったにおいがすきになれません)

生ぬるくこもった匂いが好きになれません

(かわいたくうきがすいたくなってさ)

乾いた空気が吸いたくなってさ

(なんとなくそとのけしきながめてみる)

なんとなく外の景色眺めてみる

(このまちになんかのぞんだって)

この街になんか望んだって

(いきづらいだけでえるものはない)

生きづらいだけで得るものはない

(すめばみやこなんてうそだった)

住めば都なんて嘘だった

(まんいんでんしゃにつぶされたぼくらはきれいにおさまって)

満員電車につぶされた僕らはきれいに収まって

(まえならえしてきょうもわらってるんだ)

前ならえして今日も笑ってるんだ

(そうだろ？)

そうだろ？

(おもいだせんなあきのうのぼくは)

思い出せんなあ　昨日の僕は

(なにをみてわらってたんだろう)

何を見て笑ってたんだろう

(ゆれるつりかわふれるみしらぬかた)

揺れるつり革　触れる見知らぬ肩

(なまぬるくこもったにおいがすきになれません)

生ぬるくこもった匂いが好きになれません

(かわいたくうきがすいたくなってさ)

乾いた空気が吸いたくなってさ

(なんとなくそとのけしきながめてみる)

なんとなく外の景色眺めてみる

(じおらまみたいだこのままみらいは)

ジオラマみたいだ　このまま未来は

(ぱのらましゃしんのひとごみにながされてほらけされて)

パノラマ写真の人混みに流されて　ほら消されて

(なかったことにされたんだろう)

無かったことにされたんだろう

(みなかったことにすればよかったのかも)

見なかったことにすればよかったのかも

(こないだたったでんぱとうとゆうやけかすむこうじょうぐも)

こないだ建った電波塔と夕焼けかすむ工場雲

(せいかつかんなどみじんもない)

生活感など微塵もない

(あしたをいきるかちもないな)

明日を生きる価値もないな

(となりにたったきみとちょっと)

隣に立った君とちょっと

(ゆうひにあこがれたこうこうせい)

夕陽に憧れた高校生

(せいかいさがしにおわりはない)

正解探しに終わりはない

(まちがいだらけのせかいで)

間違いだらけの世界で

(おどろう)

踊ろう

(いきてればそりゃからいこともあるさなんて)

生きてればそりゃ辛いこともあるさなんて

(そんなふうなことばばかりなんかいきいたところで)

そんな風な言葉ばかり何回聞いたところで

(おもいだせんなあきのうのぼくは)

思い出せんなあ　昨日の僕は

(なにをしてわらってたんだろう)

何をして笑ってたんだろう