音楽なんてわからない

(しにいそぐものたちを)

死に急ぐ者たちを

(りょうてでばかにしたのは)

両手で馬鹿にしたのは

(れっしょうがきりになりまいちる)

裂傷が霧になり舞い散る

(まちでみみをふさぐのは)

街で耳を塞ぐのは

(ぼくはもうこのせかいに)

僕はもうこの世界に

(みすてられたようなきがしたから)

見捨てられたような気がしたから

(さくらをまつかこのしたいが)

桜を待つ過去の死体が

(きれいだったから)

綺麗だったから

(ひっしにいきてうみだした)

必死に生きて産み出した

(ぼくのあせみずたちが)

僕の汗水たちが

(なんのかちもないふりをしたまま)

なんの価値もない振りをしたまま

(おかねにかわっていく)

お金に変わっていく

(きらいなひとへのおあいそも)

嫌いな人へのお愛想も

(だいすきなあのひとへのてがみも)

大好きなあの人への手紙も

(けずりおとしたいのちが)

削り落とした命が

(すいとっていく)

吸い取っていく

(あなたのはだがいとしく)

あなたの肌が愛しく

(こころでうちあがる)

心で打ち上がる

(いたみがとけるように)

痛みが溶けるように

(かこになっていく)

過去になっていく

(ぼくがぼくであるりゆうを)

僕が僕である理由を

(きずだらけのむねにぬりこんできた)

傷だらけの胸に塗り込んできた

(もうだれのきもちもわかりやしない)

もう誰の気持ちもわかりやしない

(そしていまゆめをあきらめた)

そして今夢を諦めた

(おろかものたちがすくわれるひを)

愚か者たちが救われる日を

(さよならでうばうよのなかは)

さよならで奪う世の中は

(おかねでみたされた)

お金で満たされた

(みみじゃきこえない)

耳じゃ聞こえない

(あめでおぼれかけた)

雨で溺れかけた

(りょうあしがうごかないから)

両足が動かないから

(げぼをはきながらなきだした)

ゲボを吐きながら泣き出した

(じゃりみちをおもいだした)

砂利道を思い出した

(みみをすませばなかまがいて)

耳をすませば仲間がいて

(でんわさきにはあなたがいて)

電話先にはあなたがいて

(こんなひびをなんねん)

こんな日々を何年

(まっていただろう)

待っていただろう？

(なまぬるいいのちで)

生温い命で

(ずいぶんなやんだみたいだ)

随分悩んだみたいだ

(たいおんとやさしさですべてはなになった)

体温と優しさで全て花になった

(しょうもないひびでなやんで)

しょうもない日々で悩んで

(すてさったものたちにさげすまれ)

捨て去った者たちに蔑まれ

(ほんとうにしょうもない)

本当にしょうもない

(じんせいだったのだろうか)

人生だったのだろうか

(そしていまいみをうばわれた)

そして今意味を奪われた

(たえしのぶものたちが)

耐え忍ぶ者たちが

(みとめられるひは)

認められる日は

(えいこうにほうわする)

栄光に飽和する

(はなとあいじょうで)

花と愛情で

(みたされためじゃさがせない)

満たされた目じゃ探せない

(うたでせかいをすくいたい)

歌で世界を救いたい

(うたでだれかをまもりたい)

歌で誰かを守りたい

(うたであいをおしえたい)

歌で愛を教えたい

(うたであなたをあいしたい)

歌であなたを愛したい

(とかなんかいっちゃって)

とかなんか言っちゃって

(それぜんぶじぶんのためだろう)

それ全部自分の為だろう？

(しあわせにだまされたからだで)

幸せに騙された体で

(うたなんてうたえない)

歌なんて歌えない

(おんがくはわからない)

音楽はわからない

(さよならのいみすらわすれた)

さよならの意味すら忘れた

(おかねでみたされた)

お金で満たされた

(みみじゃわからない)

耳じゃわからない

(まちわびたあふれだすあいで)

待ちわびた溢れ出す愛で

(しにたくなるのなら)

死にたくなるのなら

(いまはもとめない)

今は求めない

(なまぬるいしあわせじゃ)

生温い幸せじゃ

(ぼくらはここでおわれない)

僕らはここで終われない

(ぼくらがいきるいみをわすれない)

僕らが生きる意味を忘れない