親愛なるあなたは火葬

(はいていてかいじゅうおうとｏｕｔときたないこにはふれちゃいけませんよ)

吐いていて怪獣 嘔吐 out と　汚い子には触れちゃいけませんよ

(それくらいおれにもわかりますおたくのおいたでまなこがいたい)

それくらい俺にも解ります　お宅のおいたで眼が痛い

(よるはかいじゅうになりたいだって)

夜は　怪獣になりたいだって

(かいじゅうならばころせるからって)

怪獣ならば殺せるからって

(かいじゅうにもなれないくせに)

壊獣にもなれないくせに

(おれはよるあるいていた)

俺は夜歩いていた

(さんじょうそうたいへいこうせんおおかみおとこのばんさんかい)

参上 相対 平行線　狼男の晩餐会

(ほんのうほうかいせいしんせいそんぼうかちなんてもとからない)

本能 崩壊 精神性　存亡価値なんて元から無い

(ふらにーどうだいしゅうたいでくらいまーなってもだいじょうぶ)

フラニーどうだい醜態で　クライマーなっても大丈夫

(おれがいなくなってあげるよこのばから)

俺が居なくなってあげるよ　この場から

(しんこうたいしょうはだれだっけおれはかいじゅうだよしっておいて)

信仰対象は誰だっけ？　俺は怪獣だよ　知っておいて

(うなってもうなってもきこえないそうかきこえないならしかたがないな)

唸っても唸っても聴こえない そうか聴こえないなら仕方がないな

(きみはうそがとくいなようでおれをそのきにさせるのもらくしょうで)

君は嘘が得意なようで　俺をその気にさせるのも楽勝で

(いつのまにかおなじところでねんねして)

いつの間にか同じ所でねんねして

(ふらにーはおれのこをはらんだそうだ)

フラニーは俺の子を孕んだそうだ

(はいていたふらにーおうとｏｕｔとうまれるこにはかみのじひをと)

吐いていたフラニー 嘔吐 out と産まれる子には神の慈悲をと

(それだけおれはねがうだけぞいはいったいこのばでなにをしたんだ)

それだけ俺は願うだけ　ゾイは一体この場で何をしたんだ？

(れっしょうざんきょうたいえきをようすいそんかいいびつなここ)

裂傷 残響 体液を　羊水 損壊 歪な子　こ？

(かいじゅうになれそうなんだねえかいじゅうになれそうなんだ)

怪獣になれそうなんだ　ねえ　壊獣になれそうなんだ

(おれにはむりだとほんとうにはもうりかいしてたろ)

俺には無理だと本当にはもう理解してたろ？

(それでもきみがさいてくれというと)

それでも君がさ「居てくれ」と言うと

(おれはさあゆみをとめていたんだよ)

俺はさ 歩みを止めていたんだよ

(おろかだころせよ)

愚かだ　殺せよ

(しずかにしにゆくどうそうながめて)

静かに死にゆく動騒眺めて

(おれだけうれいにひたりにいかせて)

俺だけ憂いに浸りに逝かせて

(きみがさあいしたただしいかぞくを)

君がさ 愛した正しい家族を

(おれのさまなこにやきつけてほしい)

俺のさ 眼に焼き付けて欲しい

(らんそうはせいそうはかんぞうははいほうは)

卵巣は? 精巣は? 肝臓は? 肺胞は?

(せいしんはほんのうはしんこうはやんだな)

精神は? 本能は? 信仰は? 病んだな

(らんせいだほうせいだかいせいだきょうせいだ)

乱性だ　崩性だ　壊性だ　凶性だ

(ほんしょうだほんしょうだほんしょうだしってる)

本性だ　本性だ　本性だ　知ってる

(さんじょうほうたいへいこうせんおおかみおとこのばんさんかい)

惨状　包帯　平行線　狼男の晩餐会

(ほんのうほうかいせいしんせいぞんめいかちなんてもとからない)

本能　崩壊　精神性　存命価値なんて元から亡い

(ふらにーどうだいしゅうたいでふらいやーになってもだいじょうぶ)

フラニーどうだい醜態で　フライヤーになっても大丈夫?

(おれもいなくなってあげるいまここで)

俺も居なくなってあげる　今ここで

(しんこうたいしょうはだれだっけおれはかいじゅうだねしってたんだ)

信仰対象は誰だっけ　俺は壊獣だね知ってたんだ

(うなってもうなってもきこえないそうかほんとうにきこえないんだ)

唸っても唸っても聴こえない　そうか　本当に聴こえないんだ

(しょうがいこどくのかいじゅうにゆめをみさせてくれたきみは)

生涯孤独の壊獣に　夢を見させてくれた君は

(あいだかこいだかかたこんべおれのせいしゅんなどちょうかいだった)

愛だか恋だかカタコンベ　俺の青春など懲戒だった

(てんにもちにもめされずにはなはふらにーのはかにさいて)

天にも地にも召されずに　花はフラニーの墓に咲いて

(わらってるわらってるわけもなくおれはしんこうしゃにうまれかわった)

笑ってる笑ってる訳もなく　俺は信仰者に産まれ変わった

(あいしたころしたそれだけだそれがくびをくくるゆえんなんて)

愛した殺したそれだけだ　それが　首を括る所以なんて

(うなってもうなってもきみだけはおれをだいすきだといってくれた)

唸っても唸っても君だけは　俺を大好きだと言ってくれた