怪盗二十面相 人か魔か ①

投稿者なぱみ プレイ回数229
難易度(4.5) 5488打 長文
江戸川乱歩「怪盗二十面相」
順位名前スコア称号打鍵/秒正誤率時間(秒)打鍵数ミス問題日付
1 うまれかわり 4552 C++ 4.7 96.5% 1156.7 5461 195 97 2020/02/28

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問題文

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(そのごごには、はしばいっかそうどういんをして、きちょうのそういちくんを、)

その午後には、羽柴一家総動員をして、帰朝の壮一君を、

(はねだくうこうにでむかえました。)

羽田空港に出むかえました。

(ひこうきからおりたってそういちくんは、よきにたがわず、じつにさっそうたるすがた)

飛行機からおりたって壮一君は、良きにたがわず、じつにさっそうたる姿

(でした。こげちゃいろのすすきがいとうをこわきにして、おなじいろのだぶるぼたんの)

でした。こげ茶色の薄がいとうを小わきにして、同じ色のダブル・ボタンの

(せびろを、きちんときこなし、おりめのただしいずぼんが、すーっと)

背広を、キチンと着こなし、折り目のただしいズボンが、スーッと

(ながくみえて、えいがのなかのせいようじんみたいなかんじがしました。)

長く見えて、映画の中の西洋人みたいな感じがしました。

(おなじこげちゃいろのそふとぼうのしたに、ぼうしのいろとあまりにちがわない、)

同じこげ茶色のソフト帽の下に、帽子の色とあまりにちがわない、

(ひにやけたしゃくどういろの、でもうつくしいかおが、にこにこわらっていました。)

日にやけた赤銅色の、でも美しい顔が、ニコニコ笑っていました。

(こいいちもんじのまゆ、よくひかるおおきなめ、わらうたびにみえる、)

濃い一文字のまゆ、よく光る大きな目、笑うたびに見える、

(よくそろったまっしろなは。それから、うえくちびるのほそくかりこんだくちひげが、)

よくそろったまっ白な歯。それから、上くちびるの細くかりこんだ口ひげが、

(なんともいえぬなつかしさでした。しゃしんとそっくりです。)

なんともいえぬなつかしさでした。写真とそっくりです。

(いや、しゃしんよりいちだんとりっぱでした。)

いや、写真よりいちだんとりっぱでした。

(みんなとあくしゅをかわすと、そういちくんは、おとうさま、おかあさまにはさまれて、)

みんなと握手をかわすと、壮一君は、おとうさま、おかあさまにはさまれて、

(じどうしゃにのりました。そうじくんは、おねえさまやこんどうろうじんといっしょに、)

自動車にのりました。壮二君は、おねえさまや近藤老人といっしょに、

(あとのじどうしゃでしたが、くるまがはしるあいだも、うしろのまどからすいてみてる)

あとの自動車でしたが、車が走るあいだも、うしろの窓からすいて見てる

(おにいさまのすがたを、じっとみつめていますと、なんだか、)

おにいさまの姿を、ジッと見つめていますと、なんだか、

(うれしさがこみあげてくるようでした。)

うれしさがこみあげてくるようでした。

(きたくして、いちどうが、そういちくんをとりかこんで、なにかとはなしているうちに、)

帰宅して、一同が、壮一君をとりかこんで、何かと話しているうちに、

(もうゆうがたでした。しょくどうには、おかあさまのこころづくしのばんさんがよういされました。)

もう夕方でした。食堂には、おかあさまの心づくしの晩さんが用意されました。

(あたらしいてーぶるくろすでおおった、おおきなしょくたくのうえには、)

新しいテーブル・クロスでおおった、大きな食卓の上には、

など

(うつくしいあきのもりばながかがられ、めいめいのせきには、ぎんのないふやふぉーくが、)

美しい秋の盛り花がかがられ、めいめいの席には、銀のナイフやフォークが、

(きらきらとひかっていました。きょうは、いつもとちがって、)

キラキラと光っていました。きょうは、いつもとちがって、

(ちゃんとせいしきにおりたたんだなぷきんがでていました。)

チャンと正式に折りたたんだナプキンが出ていました。

(しょくじちゅうは、むろんそういちくんがだんわのちゅうしんでした。めずらしいなんようのはなしが)

食事中は、むろん壮一君が談話の中心でした。めずらしい南洋の話が

(つぎからつぎとかたられました。そのあいだには、いえでいぜんの、しょうねんじだいの)

つぎからつぎと語られました。そのあいだには、家出以前の、少年時代の

(おもいでばなしも、さかんにとびだしました。)

思い出話も、さかんにとびだしました。

(「そうじくん、きみはそのじぶん、まだあんよができるようになったばかりでね、)

「壮二君、きみはその時分、まだあんよができるようになったばかりでね、

(ぼくのべんきょうべやへしんにゅうして、つくえのうえをひっかきまわしたりしたものだよ。)

ぼくの勉強部屋へ侵入して、机の上をひっかきまわしたりしたものだよ。

(いつかいんきつぼをひっくりかえして、そのてでかおをなすったもんだから、)

いつかインキつぼをひっくりかえして、その手で顔をなすったもんだから、

(まっくろみたいになってね、おおさわぎをしたことがあるよ。ねぇ、おかあさま」)

真っ黒みたいになってね、大さわぎをしたことがあるよ。ねぇ、おかあさま」

(おかあさまは、そんなことがあったかしらと、よくおもいだせませんでしたけれど)

おかあさまは、そんなことがあったかしらと、よく思い出せませんでしたけれど

(ただうれしさに、めになみだをうかべて、にこにことうなずいていらっしゃいました)

ただうれしさに、目に涙をうかべて、にこにことうなずいていらっしゃいました

(ところがです。どくしゃしょくん、こうしたいっかのよろこびは、あるおそろしいできごと)

ところがです。読者諸君、こうした一家の喜びは、あるおそろしいできごと

(のために、じつにとつぜん、まるでばいおりんのいとがきれでもしたように、)

のために、じつにとつぜん、まるでバイオリンの糸が切れでもしたように、

(ぷっつりとたちきられてしまいました。)

プッツリとたちきられてしまいました。

(なんというこころなしのあくまでしょう。おやこきょうだいじゅうねんぶりのさいかい、)

なんという心なしの悪魔でしょう。親子兄弟十年ぶりの再会、

(いっしょうにいちどというめでたいせきじょうへ、そのしあわせをのろうかのように、)

一生に一度というめでたい席上へ、そのしあわせをのろうかのように、

(あいつのぶきみなすがたが、もうろうとたちあらわれたのでありました。)

あいつのぶきみな姿が、もうろうと立ちあらわれたのでありました。

(おもいでばなしのさいちゅうへ、ひしょがいっつうのでんぽうをもってはいってきました。)

思い出話のさいちゅうへ、秘書が一通の電報を持ってはいってきました。

(いくらはなしにむちゅうになっていても、でんぽうとあっては、)

いくら話にむちゅうになっていても、電報とあっては、

(ひらいてみないわけにはいきません。)

ひらいて見ないわけにはいきません。

(そうたろうしは、すこしかおをしかめて、そのでんぽうをよみましたが、)

壮太朗氏は、少し顔をしかめて、その電報を読みましたが、

(すると、どうしたことか、にわかにむっつりとだまりこんでしまったのです。)

すると、どうしたことか、にわかにムッツリとだまりこんでしまったのです。

(「おとうさま、なにかごしんぱいのことでも。」)

「おとうさま、何かご心配のことでも。」

(そういちくんが、めばやくそれをみつけてたずねました。)

壮一君が、目ばやくそれを見つけてたずねました。

(「うん、こまったものがとびこんできた。おまえたちにしんぱいさせたくないが、)

「ウン、こまったものがとびこんできた。お前たちに心配させたくないが、

(こういうものがくるようでは、こんや、よほどようじんしないといけない。」)

こういう者が来るようでは、今夜、よほど用心しないといけない。」

(そういって、おみせになったでんぽうには、)

そういって、お見せになった電報には、

(「こんやしょうじゅうにじおやくそくのものうけとりにいくにじゅう」)

「コンヤショウ一二ジ オヤクソクノモノウケトリニイク 二〇」

(とありました。)

とありました。

(にじゅうというのは、「にじゅうめんそう」のりゃくごにちがいありません。)

二〇というのは、「二十面相」の略語にちがいありません。

(「しょうじゅうにじ」は、せいじゅうにじで、ごぜんれいじかっきりに、ぬすみだすぞという、)

「ショウ一二ジ」は、正十二時で、午前零時かっきりに、ぬすみだすぞという、

(かくしんにみちたぶんいです。)

確信にみちた文意です。

(「このにじゅうというのは、もしや、にじゅうめんそうのぞくのことではありませんか。」)

「この二〇というのは、もしや、二十面相の賊のことではありませんか。」

(そういちくんがはっとしたように、おとうさまをみつめていいました。)

壮一君がハッとしたように、おとうさまを見つめていいました。

(「そうだよおまえよくしっているね。」)

「そうだよおまえよく知っているね。」

(「しものせきじょうりくいらい、たびたびそのうわさをききました。)

「下関上陸以来、たびたびそのうわさを聞きました。

(ひこうきのなかでしんぶんもよみました。とうとう、うちをねらったのですね。)

飛行機の中で新聞も読みました。とうとう、うちをねらったのですね。

(しかし、あいつはなにをほしがっているのです。」)

しかし、あいつは何をほしがっているのです。」

(「わしは、おまえがいなくなってから、きゅうろしあていこくのほうかんをかざっていた)

「わしは、おまえがいなくなってから、旧ロシア帝国の宝冠をかざっていた

(だいやもんどをてにはいれたのだよ。ぞくはそれをぬすんでみせるというのだ。」)

ダイヤモンドを手に入れたのだよ。賊はそれをぬすんでみせるというのだ。」

(そうして、そうたろうしは、「にじゅうめんそう」のぞくについて、またそのよこくじょうについて、)

そうして、壮太朗氏は、「二十面相」の賊について、またその予告状について、

(くわしくはなしをしてきかせました。)

くわしく話をして聞かせました。

(「しかし、こんやはおまえがいてくれるので、こころじょうぶだ。ひとつ、)

「しかし、今夜はおまえがいてくれるので、心じょうぶだ。ひとつ、

(おまえとふたりで、ほうせきのまえで、ねずのばんでもするかな。」)

おまえとふたりで、宝石の前で、寝ずの番でもするかな。」

(「ええ、それがよろしいでしょう。ぼくはわんりょくにかけてはじしんがあります。)

「ええ、それがよろしいでしょう。僕は腕力にかけては自信があります。

(きたくそうそうおやくにたてばうれしいとおもいます。」)

帰宅そうそうお役にたてばうれしいと思います。」

(たちまち、ていないにげんじゅうなけいかいがしかれました。)

たちまち、邸内にげんじゅうな警戒がしかれました。

(あおくなったこんどうしはいにんのさしずで、ごごはちじというのに、もうおもてもんをはじめ、)

青くなった近藤支配人のさしずで、午後八時というのに、もう表門をはじめ、

(あらゆるでいりぐちがぴったりとしめられ、うちがわじゃらじょうがおろされました。)

あらゆる出入り口がピッタリとしめられ、内がわじゃら錠が下ろされました。

(「こんやだけは、どんなおきゃくさまでも、おことわりするのだぞ。」)

「今夜だけは、どんなお客さまでも、おことわりするのだぞ。」

(ろうじんがめしつかいたちにげんめいしました。)

老人が召使いたちに厳命しました。

(よるをとおして、さんにんのひばんけいかんと、さんにんのひしょと、じどうしゃうんてんしゅとが)

夜を徹して、三人の非番警官と、三人の秘書と、自動車運転手とが、

(てわけをして、かくでいりぐちをかため、あるいはていないをじゅんしするてはずでした。)

手分けをして、各出入り口をかため、あるいは邸内を巡視する手はずでした。

(はしばふじんとさなえさんとそうじくんとは、はやくからしんしつに)

羽柴夫人と早苗さんと壮二君とは、早くから寝室に

(ひきこもるようにいいつけられました。)

ひきこもるようにいいつけられました。

(おおぜいのしようにんたちは、ひとつのへやにあつまって、おびえたように)

大勢の使用人たちは、一つの部屋にあつまって、おびえたように

(ぼそぼそとささやきあっています。)

ボソボソとささやきあっています。

(そうたろうしとそういちくんは、ようかんのにかいのしょさいにろうじょうすることになりました。)

壮太朗氏と壮一君は、洋館の二階の書斎に籠城することになりました。

(しょさいのてーぶるには、さんどいっちとぶどうしゅをよういさせて、てつやのかくごです。)

書斎のテーブルには、サンドイッチとぶどう酒を用意させて、徹夜の覚悟です。

(しょさいのどあやまどにはみな、そとがわからあかぬように、かぎやかけきんが)

書斎のドアや窓にはみな、外がわからあかぬように、かぎや掛け金が

(かけられました。ほんとうにありのはいいるすきまもないわけです。)

かけられました。ほんとうにアリのはいいる隙間もないわけです。

(さて、しょさいにこしをおろすと、そうたろうしがくしょうしながらいいました。)

さて、書斎に腰をおろすと、壮太朗氏が苦笑しながら言いました。

(「すこしようじんがおおげさすぎたかもしれないね。」)

「少し用心が大げさすぎたかもしれないね。」

(「いや、あいつにかかっては、どんなようじんだって、おおげさすぎることは)

「いや、あいつにかかっては、どんな用心だって、大げさすぎることは

(ありますまい。ぼくはさっきから、しんぶんのとじこみで、にじゅうめんそうのじけんを、)

ありますまい。ぼくはさっきから、新聞のとじこみで、二十面相の事件を、

(すっかりけんきゅうしてみましたが、よめばよむほど、おそろしいやつです。」)

すっかり研究してみましたが、読めば読むほど、おそろしいやつです。」

(そういちくんはしんけんなかおで、さもふあんらしくこたえました。)

壮一君は真剣な顔で、さも不安らしく答えました。

(「では、おまえは、これほどげんじゅうなぼうびをしても、まだ、)

「では、おまえは、これほどげんじゅうな防備をしても、まだ、

(ぞくがやってくるかもしれないというのかね。」)

賊がやってくるかもしれないというのかね。」

(「ええ、おくびょうのようですけれど、なんだかそんなきがするのです。」)

「ええ、おくびょうのようですけれど、なんだかそんな気がするのです。」

(「だが、いったいどこから?・・・ぞくがほうせきをてにいれるためには、まず、)

「だが、いったいどこから?…賊が宝石を手に入れるためには、まず、

(たかいへいをのりこえなければならない。それから、おおぜいのひとのめをかすめて、)

高い塀をのりこえなければならない。それから、大ぜいの人の目をかすめて、

(たとえここまできたとしても、どあをうちやぶらなくてはならない。そして、)

たとえここまで来たとしても、ドアを打ちやぶらなくてはならない。そして、

(わたしたちふたりとたたかわなければならない。しかも、)

わたしたちふたりとたたかわなければならない。しかも、

(それでおしまいじゃないのだ。ほうせきは、だいやるのもじのくみあわせを)

それでおしまいじゃないのだ。宝石は、ダイヤルの文字のくみあわせを

(しらなくては、ひらくことのできないきんこのなかにはいっているのだよ。)

知らなくては、ひらくことのできない金庫の中にはいっているのだよ。

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