辛／今市隆二

(ふたりのきねんびはいつでしょう？)

ふたりの記念日はいつでしょう？

(きみはいたずらにおれをつねったね)

君はいたずらに俺をつねったね

(とかいのひのあたらないばしょ)

都会の日の当たらない場所

(ぽけっとのなかでてをつないだね)

ポケットの中で手を繋いだね

(あめがぬらすくもりがらす)

雨が濡らす　曇ガラス

(じょしゅせきでゆびのばし)

助手席で　指伸ばし

(ひとふでがきのあいあいかさ)

一筆書きのあいあい傘

(ねいるをかえて)

ネイルを変えて

(はるいろばえてる)

春色映えてる

(ほほえみかくし)

微笑み隠し

(たいようにかざし)

太陽にかざし

(くるくるくるまわる)

くるくるくる回る

(きせつもうつりかわる)

季節も移り変わる

(おりかえしてもおそいでしょ)

折り返しても遅いでしょ

(きみからきたらすとこーるに)

君から来たラストコールに

(いまさらだよね、だけど)

今更だよね、だけど

(だきしめたいよ)

抱きしめたいよ

(つら、まじでつら)

辛、マジで辛

(とおもうまえにおれにおにでんしてよ)

と思う前に俺に鬼電してよ

(ごめん、まじでごめん)

ごめん、マジでごめん

(きづいてあげられなくて)

気づいてあげられなくて

(つら、まじでつら)

辛、マジで辛

(とおもうまえにおれにおにでんしてよ)

と思う前に俺に鬼電してよ

(ごめん、まじでごめん)

ごめん、マジでごめん

(きづいてあげられなくて)

気づいてあげられなくて

(ごめんごめんごめん・・・・・)

ごめんごめんごめん…..

(はしったね、にけでえのしま)

走ったね、ニケで江ノ島

(うしろでなびげーとするきみと)

後ろでナビゲートする君と

(しげみのおくのおくのほう)

茂みの奥の奥の方

(ほたるをそっとつつみこんだね)

ホタルをそっと包み込んだね

(いきをせつらし、からだをくねらせ)

息を切らし、身体をくねらせ

(ゆっくりじらす、てとてをからませ)

ゆっくりじらす、手と手を絡ませ

(ずっといっしょだとちかったね)

ずっと一緒だと誓ったね

(かみいろかえて)

髪色変えて

(しゅうしょくはえてる)

秋色映えてる

(こもれびのなか)

木漏れ日の中

(おちばとともに)

落ち葉と共に

(ゆらゆらゆらおどる)

ゆらゆらゆら踊る

(きせつがここでとまる)

季節がここで止まる

(おりかえしてもおそいでしょ)

折り返しても遅いでしょ

(きみからきたらすとこーるに)

君から来たラストコールに

(いまさらだよね、だけど)

今更だよね、だけど

(だきしめたいよ)

抱きしめたいよ

(つら、まじでつら)

辛、マジで辛

(とおもうまえにおれにおにでんしてよ)

と思う前に俺に鬼電してよ

(ごめん、まじでごめん)

ごめん、マジでごめん

(きづいてあげられなくて)

気づいてあげられなくて

(つら、まじでつら)

辛、マジで辛

(とおもうまえにおれにおにでんしてよ)

と思う前に俺に鬼電してよ

(ごめん、まじでごめん)

ごめん、マジでごめん

(きづいてあげられなくて)

気づいてあげられなくて

(どうしてどうして)

どうしてどうして

(あのときにもどれたら)

あのときに戻れたら

(だいじょうぶだっててをつかみ)

大丈夫だって手を掴み

(つよくだきよせるよ)

強く抱き寄せるよ

(つら、まじでつら)

辛、マジで辛

(とおもうまえにおれにおにでんしてよ)

と思う前に俺に鬼電してよ

(ごめん、まじでごめん)

ごめん、マジでごめん

(きづいてあげられなくて)

気づいてあげられなくて

(つら、まじでつら)

辛、マジで辛

(とおもうまえにおれにおにでんしてよ)

と思う前に俺に鬼電してよ

(ごめん、まじでごめん)

ごめん、マジでごめん

(きづいてあげられなくて)

気づいてあげられなくて

(ごめんごめんごめん・・・・・)

ごめんごめんごめん…..