宿命

(しにがみのごとく いちげきでいのちをたつあんさつけん)

死神のごとく 一撃で命を絶つ暗殺拳

(けいらくひこうをつき にくたいをないぶからはかいするのがごくい)

経絡秘孔を突き 肉体を内部から破壊するのが極意

(そうぜつなちからゆえほくとしんけんは)

壮絶な力ゆえ　北斗神拳は

(いっしそうでんそれがおきて)

一子相伝　それが掟

(だがりゅうけんにはこどもができず)

だがリュウケンには子供ができず

(さんにんのようしをむかえた)

三人の養子を迎えた

(らおう)

ラオウ！

(こうてつのいちげきでやみをはらいみちをひらく)

鋼鉄の一撃で　闇を払い道を拓く

(しんねんのおとこ)

信念の男

(とき)

トキ！

(がよくをみせないしずかなこころにやどすは)

我欲を見せない　静かな心に宿すは

(あにへのあこがれ)

兄への憧れ

(けんしろう)

ケンシロウ！

(ひめられたそしつだがじょうにもろい)

秘められた素質　だが情に脆い

(れいてつさをまとえるのか)

冷徹さをまとえるのか

(でんしょうしゃとなるのはひとりだけ)

伝承者となるのは一人だけ

(うずまくふあんのさなかで)

渦巻く不安のさなかで

(せかいをみたすいのちのうたが)

世界を満たす命の歌が

(うばわれるそのまえに)

奪われるその前に

(くずれゆくせかいをすくえるのはだれだ)

崩れ行く世界を救えるのは誰だ

(つぎのでんしょうしゃをきめるときがきた)

次の伝承者を決める時が来た！

(らおうおまえはほくとしんけんでなにをめざす)

ラオウお前は北斗神拳で何を目指す

(しれたことをてん)

知れたことを　天！

(このよにせいをうけたからには おれはすべてをこのてににぎる)

この世に生を受けたからには 俺は全てをこの手に握る！

(おのれのためにいきるおとこと おのれのしゅくめいしらぬおとこ)

己の為に生きる男と 己の宿命知らぬ男

(じだいのやみをきりひらいて)

時代の闇を切り開いて

(ひかりをみちびくのはどちらなのか)

光を導くのはどちらなのか

(だいろくじゅうよんだいほくとしんけんでんしょうしゃは)

第６４代北斗神拳伝承者は

(けんしろうおまえだ)

ケンシロウ　お前だ

(なんだと)

なんだと！？

(けんしろうごときがでんしょうしゃならば)

ケンシロウごときが伝承者ならば

(もうほくとにようはない)

もう北斗に用はない

(でてゆくのなら おまえのそのけんをふうじねばならない)

出て行くのなら お前のその拳を封じねばならない

(ほくとのけんをつぐのはひとり しってるはずだこのほくとのおきてを)

北斗の拳を継ぐのは一人 知ってるはずだ　この北斗の掟を

(ころしはせぬけんをふうじるだけだ)

殺しはせぬ　拳を封じるだけだ

(ほくとしんけんおうぎしちせいてんしん)

北斗神拳奥義！　七星点心!!

(ゆるせらおう)

許せラオウ

(こんなときに)

...！　こんな時に...！

(はははかみはおれにうんをあたえた)

ハハハ！　神は俺に運を与えた！

(やはりおれにてんをつかめといっているのだ)

やはり俺に天を掴めと言っているのだ！

(このよにはしゃはわれひとりだ)

この世に覇者は我一人だ

(らおうさま)

ラオウ様！

(たたかいとあいのしゅくめいが)

闘いと愛の宿命が

(はかいのまぐまをよびこむ)

破壊のマグマを呼びこむ

(だれもとめられないあらしのなか)

誰も止められない嵐の中

(せかいがこわれたとき)

世界が壊れた時

(おまえはそれを)

お前はそれを

(とりもどせるか)

取り戻せるか？

(すべてをかけて)

すべてを賭けて

(たたかえるか)

闘えるか？

(ぼうりょくのあらし)

暴力の嵐

(はかいのれんさ)

破壊の連鎖

(なげきのなかで)

嘆きの中で

(おまえはあいをまもれるのか)

お前は愛を守れるのか