ぜんぶ嫌いだ

(どうしていつもすなおにじぶんのきもちとかいえないの)

どうしていつも素直に自分の気持ちとか言えないの

(いえないよ)

言えないよ

(こわかったんだきらわれるのが)

怖かったんだ嫌われるのが

(ことばがなにをしでかすのか)

言葉が何をしでかすのか

(くちをつぐんでくうきをのんで)

口を噤んで空気を呑んで

(こころにふたをおとした)

心に蓋を落とした

(あのときなんていえばよかった)

あの時なんて言えば良かった

(きみのかおがみれなかった)

君の顔が見れなかった

(きずつけたかもそうおもうほど)

傷つけたかも　そう思うほど

(わたしもきずついてく)

私も傷ついてく

(なんでいつもこうなっちゃうんだろう)

なんでいつもこうなっちゃうんだろう

(まちがいばかりで)

間違いばかりで

(やさしくなりたくても)

優しくなりたくても

(せいかいなんておしえてくれないじゃん)

正解なんて教えてくれないじゃん

(なんにもうまくいかないや)

なんにもうまくいかないや

(とおくでだれかのわらいごえがした)

遠くで誰かの笑い声がした

(ぜんぶきらいだぜんぶきらいだ)

ぜんぶ嫌いだ　ぜんぶ嫌いだ

(だれもいないばしょさがし)

誰もいない場所探し

(こらえきれずないてないて)

堪えきれず泣いて泣いて

(いいたいことがあったのにな)

言いたいことがあったのにな

(ことばにしかたがわからない)

言葉に仕方がわからない

(こんなこえはだれにもきこえない)

こんな声は誰にも聞こえない

(すこしのゆうきだせないままで)

少しの勇気出せないままで

(わたしなんかじゃだめだって)

私なんかじゃダメだって

(よそくへんかんもうなれたんだ)

予測変換もう慣れたんだ

(かわらないでいること)

変わらないでいること

(しんごうはあおはやくいかなきゃ)

信号は青　早く行かなきゃ

(でもかかとははりついたまま)

でも踵は張り付いたまま

(ゆらぐこころはいいわけさがし)

揺らぐ心は言い訳探し

(てんめつをまっているんだ)

点滅を待っているんだ

(なんでそんなかんたんにいうの)

なんでそんな簡単に言うの

(ふつうのことだって)

普通のことだって

(くらべたくないのに)

比べたくないのに

(みんながまぶしくみえてしまうんだ)

みんなが眩しく見えてしまうんだ

(がんばってるつもりだけで)

頑張ってるつもりだけで

(べつに「がんばれてない」んだって)

別に「頑張れてない」んだって

(ぜんぶきらいだぜんぶきらいだ)

ぜんぶ嫌いだ　ぜんぶ嫌いだ

(だれもしらないきずをひとりでかくして)

誰も知らない傷をひとりで隠して

(くやしかったんだよほんとは)

悔しかったんだよホントは

(あきらめられないあきらめない)

諦められない　諦めない

(こんなおもいはどこにもとどかない)

こんな思いはどこにも届かない

(とどかないとどかない)

届かない　届かない

(ことばはひとをきずつける)

言葉は人を傷つける

(とりもどすこともできない)

取り戻すこともできない

(それならってほんねをかくした)

それならって本音を隠した

(でもいわれてうれしかったことも)

でも言われて嬉しかったことも

(わすれるわけがないんだ)

忘れるわけがないんだ

(てばなしたくないことばだけをむねにだいて)

手放したくない言葉だけを胸に抱いて

(ゆうやけぞらにつつまれる)

夕焼け空に包まれる

(わたしはまたあしたによばれてる)

私はまた明日に呼ばれてる

(ぜんぶきらいだぜんぶきらいだ)

ぜんぶ嫌いだ　ぜんぶ嫌いだ

(だれもいないばしょでいまひとり)

誰もいない場所で今ひとり

(ないてないてないて)

泣いて泣いて泣いて

(いいたいことばっかりなのに)

言いたいことばっかりなのに

(ことばにしかたがわからない)

言葉に仕方がわからない

(こんなこえはだれにもきこえない)

こんな声は誰にも聞こえない