パイル

(ずっとあたまになりひびいてためろでぃ)

ずっと頭に鳴り響いてたメロディ

(きづけばどうしてもおもいだせない)

気づけばどうしても思い出せない

(あんどぅしてひろいだせたらいいのに)

アンドゥして拾い出せたらいいのに

(おもわずくちからとびだしたことばと)

思わず口から飛び出した言葉と

(わすれたことさえきづいてないきおくは)

忘れたことさえ気づいてない記憶は

(もうとりもどせないってしった)

もう取り戻せないって知った

(いつのまにかこんなに)

いつのまにかこんなに

(とおくまできたんだなんて)

遠くまで来たんだなんて

(かんがいはなくもないけどいまは)

感慨はなくもないけど今は

(ひあたりわるいまどべに)

日当たり悪い窓辺に

(おいたままにしてしまった)

置いたままにしてしまった

(あのはながきがかりだ)

あの花が気がかりだ

(しゃそうのむこうにひらめいた)

車窓の向こうに閃いた

(しょうそうにめをそらしたんだ)

焦燥に目を逸らしたんだ

(いきばをなくしたことばが)

行き場を無くした言葉が

(ふりつもってでぐちふさいでく)

降り積もって出口塞いでく

(「もしあのときもっと．．．」)

｢もしあの時もっと...｣

(のうりにひびくこえに)

脳裏に響く声に

(うちこまれたままのぱいるが)

打ち込まれたままのパイルが

(ふらつきだしてまた)

ふらつきだしてまた

(ためいきにおぼれる)

ため息に溺れる

(ｆｕ．．．．．．)

Fu......

(しらなくてもいいようなことばかりを)

知らなくてもいいようなことばかりを

(ためこんでいつでもようりょうぶそく)

溜め込んでいつでも容量不足

(だいじなこともみえなくなって)

大事なことも見えなくなって

(まどにうつるじぶんを)

窓に映る自分を

(ぼんやりながめてると)

ぼんやり眺めてると

(かんがえすぎのくせのせいでまた)

考え過ぎの癖のせいでまた

(うかんではきえてゆく)

浮かんでは消えてゆく

(こたえのないといかけに)

答えのない問いかけに

(あてもなくしずみこんでく)

当てもなく沈み込んでく

(きょぞうのむこうにきらめいた)

虚像の向こうに煌めいた

(きぼうにめをこらしたんだ)

希望に目を凝らしたんだ

(みらいはいつまでもずっと)

未来はいつまでもずっと

(みらいのままでゆらいでる)

未来のままで揺らいでる

(とおりすぎたばしょに)

通り過ぎた場所に

(てをのばしてるより)

手を伸ばしてるより

(うちこまれたままのぱいるを)

打ち込まれたままのパイルを

(にぎってるちからをすこしずつゆるめて)

握ってる力を少しずつ緩めて

(どあがしまる)

ドアが閉まる

(れっしゃはつぎのえきへと)

列車は次の駅へと

(ちがうけしきがながれてゆく)

違う景色が流れてゆく

(しゃそうのむこうにひらめいた)

車窓の向こうに閃いた

(しょうそうにめをそらしたんだ)

焦燥に目を逸らしたんだ

(いきばをなくしたことばが)

行き場を無くした言葉が

(あたらしいめろでぃつむいでく)

新しいメロディ紡いでく

(こんなひびもきっと)

こんな日々もきっと

(あたたかくおもえるよ)

温かく思えるよ

(のどもとすぎるようにそっと)

喉元すぎるようにそっと

(かわってくきせつに)

変わってく季節に

(ためいきがとけてく)

ため息が溶けてく

(ｆｕ．．．．．．)

Fu ......