灯火

(はじめましてぼくはあなたをおまもりするようやとわれたせいです)

「初めまして。僕は『貴方』をお守りする様　雇われた精です。

(こわがらないであなたがさいきん)

怖がらないで。『貴方』が最近

(わらえなくなってきたっていうからきたよ)

笑えなくなってきたっていうから来たよ。」

(あかりをつけるよきみにわらってほしいがために)

「灯りを点けるよ」　キミに笑って欲しいが為に。

(そのひかりがなくなってしまうときそれはぼくがきえるときだ)

その光が亡くなってしまう時　それは僕が消える時だ

(ひをともすよきみがかげにおおわれぬように)

「火を灯すよ」　キミが陰に覆われぬ様に。

(まちがひかったようにみえたきれいにひかったようだった)

街が光った様に見えた　綺麗に光った様だった

(きれいにひかったまちできみだけはわらいはしなかった)

綺麗に光った街でキミだけは　笑いはしなかった。

(なにをためしてもぼくはあなたをえがおにすることはできなくて)

何を試しても　僕は「貴方」を　笑顔にする事は出来なくて

(かなしまないでなにもそんなにひとりでくるしまなくてもいいじゃないか)

悲しまないで。何もそんなに　独りで苦しまなくてもいいじゃないか

(あかりはよわまるいっぽうでわかれもちかづくそんざいです)

灯りは弱まる一方で　別れも近づく存在です

(このひかりがなくなってしまうときそれはきみとのばいばいだ)

この光が亡くなってしまう時　それはキミとのバイバイだ

(いえることはいっておこうきみのみみにとどくうちに)

「云える事は言っておこう　キミの耳に届くうちに」

(なぜかうつむいたようにみえたよあれがひかったようだったなにかがうごいたようだったんだ)

何故か俯いた様に見えたよ　アレが光った様だった　何かが動いた様だったんだ

(ああもうばいばいだ)

嗚呼　もうバイバイだ。

(ゆらいだひがきえるのはもうそこぼくにはじかんがないようだ)

揺らいだ火が消えるのはもう其処　僕には時間が無い様だ

(こころのあめがあがるのももうそこ)

心の雨が上がるのももう其処

(このよにはもったいのないことだ)

この世には勿体の無いことだ

(あかりがきえるそのときにあなたがないたんだ)

灯りが消えるその時に　「貴方」が泣いたんだ

(ぼくがわらったようにあなたはないてわらったようだった)

僕が笑った様に　「貴方」は泣いて笑った様だった

(ああよかったこれでやすらかにきえれる)

嗚呼良かったこれで　安らかに消えれる

(ひのあかりがぼくのいのちなんださよならげんきでねばいばい)

火の灯りが僕の命なんだ　さよなら　元気でね、バイバイ

(ともしびはしずかにいきをたえたが)

灯火は静かに息を絶えたが

(きみにともったようだった)

キミに灯った様だった

(きみがわらったようだった)

キミが笑った様だった。