醒めない夢

(すむまちしごとやみょうじもかわって)

住む街　仕事や苗字も変わって

(こまることだらけ)

困ることだらけ

(それでもこんやは)

それでも今夜は

(あなたのむじゃきなやさしさにいだかれ)

あなたの無邪気な優しさに抱かれ

(きゃらめるのようなあまいしあわせが)

キャラメルのような甘い幸せが

(からだじゅうじわっとひろがってく)

身体中ジワっと広がってく

(まるでゆめのように)

まるで夢のように

(ときがたちどまるよ)

時が立ち止まるよ

(いつまでもとなりでわらってて)

いつまでも隣で笑ってて

(よるがとけるまえにゆめがさめるまえに)

夜が溶ける前に夢が醒める前に

(あとすこしこのままでいさせて)

あと少しこのままでいさせて

(むかしにであってつながったふたり)

昔に出会って繋がった二人

(きおくをたどってどうにかみつけた)

記憶を辿ってどうにか見つけた

(しあわせかみしめそれでもこわくて)

幸せ噛み締めそれでも怖くて

(おなじようにかんじおもってるだろうか)

同じ様に感じ　思ってるだろうか

(きけないままだったでもこんやは)

聴けないままだった　でも今夜は

(まるでゆめのように)

まるで夢の様に

(ときがたちどまるよ)

時が立ち止まるよ

(いつまでもつながっているんだ)

いつまでも繋がっているんだ

(ふれるゆびさきからいとおしさあふれる)

触れる指先から愛おしさ溢れる

(あとすこしこのゆめをみさせて)

あと少しこの夢を見させて

(おもしろかったかね)

面白かったかね？

(はい)

はい

(すずさんはおつかいでこのへんにゃくるじゃろ)

すずさんはおつかいでこの辺にゃ来るじゃろ

(こないだはじめてやみいちに)

こないだ初めて闇市に

(おおえらいにぎわいじゃったろ)

おお　えらい賑わいじゃったろ

(えらいひとでみちにまようてしもうて)

えらい人で道に迷うてしもうて

(さいなんじゃったな ようひとりでかえってこれたの)

災難じゃったな よう一人で帰ってこれたの

(しんせつなひとがみちをおしえてくれて)

親切な人が道を教えてくれて

(ほうかそりゃよかった)

ほうか　そりゃ良かった

(どうした)

どうした？

(すいへいさんがよおけおるんで)

水兵さんがよおけおるんで...

(すいへいさんがこわいんか)

水兵さんが怖いんか？

(いやその)

いやその...

(しょうがっこうのどうきゅうに すいへいさんになったんがおって)

小学校の同級に 水兵さんになったんがおって

(おうたらどうしよおもうて)

会うたらどうしよ思うて

(なんじゃおうたらこまるんか)

なんじゃ　会うたら困るんか？

(なんじゃろか)

なんじゃろか...

(むかしのしりあいにおうたら こんゆめからさめてしまいそうで)

昔の知り合いに会うたら こん夢から醒めてしまいそうで

(ゆめ)

夢？

(いまさめたらおもしろうない いまのうちがほんまのうちならええおもうんです)

今醒めたら面白うない 今のうちがほんまのうちならええ思うんです

(なるほどの)

なるほどの

(すぎたことえらばなかったみちは)

過ぎたこと　選ばなかった道は

(みなさめたゆめとかわらない)

みな醒めた夢と変わらない

(すずさんあんたをえらんだんは わしにとってたぶん)

すずさん　あんたを選んだんは わしにとって多分

(さいりょうのげんじつじゃ)

最良の現実じゃ

(さめないゆめのなかで)

醒めない夢の中で

(みつめてくれるから)

見つめてくれるから

(あとすこしこのままでいさせて)

あと少しこのままでいさせて

(さめないゆめのなかで)

醒めない夢の中で

(みつけだしてくれた)

見つけ出してくれた

(ちっぽけであたたかないばしょを)

ちっぽけで温かな居場所を

(ちっぽけでやわらかないばしょを)

ちっぽけで柔らかな居場所を

(あとすこしこのゆめをみさせて)

あと少しこの夢を見させて