夏目漱石「こころ」3-91
夏目漱石の「こころ」(下)でございます。
なるべく原文ママで問題を設定しておりますので、誤字なのか原文なのかややこしいとは思われますが最後までお付き合い下さい。
オリジナルの書き方・読み方については以下に載せますので、参考の程よろしくお願い致します。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
11:極り(きまり)
12:極(きまり)
14:初(はじめ)
14:略(ほぼ)
25:拵らえて(こしらえて)
26:何の(どの)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
| 順位 | 名前 | スコア | 称号 | 打鍵/秒 | 正誤率 | 時間(秒) | 打鍵数 | ミス | 問題 | 日付 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | おおくまねこ | 7727 | 神 | 7.8 | 98.9% | 187.0 | 1461 | 16 | 27 | 2025/11/19 |
| 2 | ちゃった | 5972 | A+ | 6.0 | 99.4% | 246.3 | 1479 | 8 | 27 | 2025/11/05 |
| 3 | ko | 4012 | C | 4.5 | 88.7% | 322.0 | 1479 | 187 | 27 | 2025/10/11 |
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問題文
(ゆうめしのときけいとわたくしはまたかおをあわせました。)
夕飯の時Kと私はまた顔を合せました。
(なんにもしらないけいはただしずんでいただけで、)
何にも知らないKはただ沈んでいただけで、
(すこしもうたがいぶかいめをわたくしにむけません。)
少しも疑い深い眼を私に向けません。
(なんにもしらないおくさんはいつもよりうれしそうでした。)
何にも知らない奥さんは何時もより嬉しそうでした。
(わたくしだけがすべてをしっていたのです。)
私だけが凡てを知っていたのです。
(わたくしはなまりのようなめしをくいました。)
私は鉛のような飯を食いました。
(そのときおじょうさんはいつものようにみんなとおなじしょくたくにならびませんでした。)
その時御嬢さんは何時ものようにみんなと同じ食卓に並びませんでした。
(おくさんがさいそくすると、つぎのへやでただいまとこたえるだけでした。)
奥さんが催促すると、次の室で只今と答えるだけでした。
(それをけいはふしぎそうにきいていました。)
それをKは不思議そうに聞いていました。
(しまいにどうしたのかとおくさんにたずねました。)
仕舞にどうしたのかと奥さんに尋ねました。
(おくさんはおおかたきまりがわるいのだろうといって、ちょっとわたくしのかおをみました。)
奥さんは大方極りが悪いのだろうと云って、一寸私の顔を見ました。
(けいはなおふしぎそうに、なんできまりがわるいのかとついきゅうしにかかりました。)
Kは猶不思議そうに、なんで極が悪いのかと追窮しに掛りました。
(おくさんはびしょうしながらまたわたくしのかおをみるのです。)
奥さんは微笑しながら又私の顔を見るのです。
(わたくしはしょくたくについたはじめから、おくさんのかおつきで、ことのなりゆきをほぼすいさつしていました。)
私は食卓に着いた初から、奥さんの顔付で、事の成行を略推察していました。
(しかしけいにせつめいをあたえるために、わたくしのいるまえで、)
然しKに説明を与えるために、私のいる前で、
(それをことごとくはなされてはたまらないとかんがえました。)
それを悉く話されては堪らないと考えました。
(おくさんはまたそのくらいのことをへいきでするおんななのですから、)
奥さんはまたその位の事を平気でする女なのですから、
(わたくしはひやひやしたのです。)
私はひやひやしたのです。
(さいわいにけいはまたもとのちんもくにかえりました。)
幸にKは又元の沈黙に帰りました。
(へいぜいよりたしょうのきげんのよかったおくさんも、)
平生より多少の機嫌のよかった奥さんも、
(とうとうわたくしのおそれをいだいているてんまでははなしをすすめずにしまいました。)
とうとう私の恐れを抱いている点までは話を進めずにしまいました。
(わたくしはほっとひといきしてへやへかえりました。)
私はほっと一息して室へ帰りました。
(しかしわたくしがこれからさきけいにたいしてとるべきたいどは、どうしたものだろうか、)
然し私がこれから先Kに対して取るべき態度は、どうしたものだろうか、
(わたくしはそれをかんがえずにはいられませんでした。)
私はそれを考えずにはいられませんでした。
(わたくしはいろいろのべんごをじぶんのむねでこしらえてみました。)
私は色々の弁護を自分の胸で拵らえて見ました。
(けれどもどのべんごもけいにたいしてめんとむかうにはたりませんでした。)
けれども何の弁護もKに対して面と向うには足りませんでした。
(ひきょうなわたくしはついにじぶんでじぶんをけいにせつめいするのがいやになったのです。)
卑怯な私は終に自分で自分をKに説明するのが厭になったのです。