Die Lorelei

(なじかはしらねどこころわびて)

“なじかはしらねどこころわびて

(おのれのおろかさをひとはこころにわびる)

己のおろかさを人はこころにわびる～♪”

(きこえないというならひろいあげてでも)

聞こえないというなら拾い上げてでも

(わたしのまえではもううたしかきかせない)

私の前ではもう歌しか聞かせない

(ちいさくてちっぽけではかないいのちのわたしが)

ちいさくてちっぽけで儚い命の私が

(さなぎからうまれかわったように)

“蛹”から生まれ変わったように

(あらたになまをうけ)

あらたに生を受け

(このうたことばをえたからには)

この“歌ことば”を得たからには

(ひびかせよう、)

響かせよう、

(このかんきよろこびのうた！)

この歓喜よろこびの歌！

(どこまででもひびけよ。)

何処まででも響けよ。

(あふれだすこのうたごえ、)

溢れだすこの歌声、

(もううたしかひびかせない！)

もう歌しか響かせない！

(・・・このうたの、ひめられしくすしき)

“…この歌の、秘められしくすしき

(まりょくちからにたましいたまもまよう。)

魔力ちからに魂たまもまよう。

(これこそわたしのしぎょうでぃろーれらいげたん)

これこそ私の仕業ディ ローレライ ゲタン～♪”

(うるわしおとめのいわおにたちて)

“うるわしおとめのいわおにたちて

(こがねなどよりもひとのあじをさあいわおう)

小金などよりも人の味をさあいわおう～♪”

(みみをふさがぬようにめをつぶしてでも)

耳を塞がぬように目をつぶしてでも

(わたしのまえではもううたしかきかせない)

私の前ではもう歌しか聞かせない

(こえもはっせぬくらいはねはねをむしられたわたしが)

声も発せぬくらい翅はねを毟られた私が

(はねをえてうまれかわったように)

羽を得て生まれ変わったように

(だれがきいていようと)

誰が聞いていようと

(けしてとめさせはしない)

けして止めさせはしない

(ひびかせよう、このこんとんのうた！)

響かせよう、この混沌の歌！

(よるをこえてひびけよ。)

夜を越えて響けよ。

(でんせつのうたひめのな、)

伝説の歌姫の名、

(このみにやどしてうたえば！)

この身に宿して歌えば！

(・・・このうたは、おとにきくくすしきまうたまがうた。)

“…この歌は、音に聞くくすしき魔歌まがうた。

(うたいやまず。)

歌い止まず。

(これこそわたしのしぎょうでぃろーれらいげたん)

これこそ私の仕業ディ ローレライ ゲタン～♪”

(だれもみむきもせずきえるうんめいのわたしが)

誰も見向きもせず消える運命の私が

(うたうことでいのちつづかせるように)

歌うことで命続かせるように

(いまこのしゅんかんにも)

今この瞬間にも

(わたしはうまれるのだから)

私は生まれるのだから

(ひびかせよう、このせいたんのうた！)

響かせよう、この生誕の歌！

(なまあるもののすべてが。)

生あるものの全てが。

(そのあることつたえるよう。)

そのあること伝えるよう。

(うまれたことをさけぶよう！)

生まれたことを叫ぶよう！

(・・・このうたに、みなあこがれてんをあおげば。)

“…この歌に、みな憧れ天を仰げば。

(よるすずめのうたが、そらをうめつくす。)

夜雀の歌が、空を埋め尽くす。

(これこそわたしのしぎょうでぃろーれらいげたん)

これこそ私の仕業ディ ローレライ ゲタン～♪”