『No.7』

(それではさぁかたりましょうか)

それではさぁ語りましょうか

(なんばーせぶん)

七番目

(えはぁ)

え？はぁ？

(いっきいちゆうかこもみらいも)

一喜一憂過去も未来も

(ねぇねぇ)

ねぇねぇ

(かいだんじょううりふたつつたわるかげ)

階段状瓜二つ伝わる影

(ひげんじつにまざるあまいかじつ)

非現実に混ざる甘い果実

(ないしょないしょぐたいなし)

内緒内緒具体なし

(しがないおはなし)

しがないお話

(はいはいさいさんいってきかせたって)

はいはい再三言って聞かせたって

(ほらほら)

ほらほら

(しくはっくまったくもってきいちゃいないな)

四苦八苦全く持って聞いちゃいないな

(しょせんはうわさばなしもうしゅうのけんげんさ)

所詮は噂話妄執の顕現さ

(ないしょないしょ)

内緒内緒

(きたいなししらないこばなし)

期待無し知らない小話

(じゅうふうごうみたいなえそらごとをあさひるばん)

十風五雨みたいな絵空事を朝昼晩

(ろっこんしょうじょうはおろかそだたないかがみぐさ)

六根清浄はおろか育たない鏡草

(なんせなくてななくせなんてふかんぜんでみかんせいだから)

なんせ無くて七癖なんて不完全で未完成だから

(あがいているんだ)

足掻いているんだ

(あまねくことばやいばふりかざして)

普く言葉刃振り翳して

(わらううそのかめんをかぶって)

笑う嘘の仮面を被って

(きみはひとりだれかのためにきずついて)

君は独り誰かの為に傷ついて

(つみとばつそのはざまだれもいないあのばしょには)

罪と罰その狭間誰もいないあの場所には

(きっといるんだ)

きっといるんだ

(さぁかたりましょうかなんばーせぶん)

さぁ語りましょうか七番目

(あのねないしょはなし)

あのね内緒話

(どこかできいたきみとだけのひみつだから)

“何処かで聞いたキミとだけの秘密だから”

(よまいごとにまぎれたひどくもろいしんじつでさえも)

世迷言に紛れた酷く脆い真実でさえも

(たぶんいつかうわさばなしそういうことにして)

多分いつか噂話そういう事にして

(ないしょないしょぐたいなし)

内緒内緒具体なし

(しがないおはなし)

しがないお話

(いっちょういっせきばかりでみのがしていくにのまい)

一朝一夕ばかりで見逃していく二の舞

(ちょうさんぼしでかたすかしいちにさんし)

朝三暮四で肩透かし一、二、三、死

(みらいみさきみないかがみしじまめいせいのかち)

未来御先見ない鏡静寂名声の価値

(いちかばちかつなわたりってはちばんめはないだろ)

一か八か綱渡りって八番目はないだろ？

(よつばすらくいればしくではっくさ)

四葉すら悔いれば四苦で八苦さ

(ひくてあまたななころんでばちがあたる)

引く手数多七転んで罰が当たる

(おいでおいでききかいかい)

おいでおいで奇々怪々

(わがみやくせいまだにふかんせいでみかんせい)

我が身八癖未だに不完成で未完成

(もがいているんだ)

足宛いるんだ

(あまねくことばやいばふりかざして)

普く言葉刃振り翳して

(とぼけわらいうそをかさねて)

恍け笑い嘘を重ねて

(ずっといなしへいきなふりしてごまかした)

ずっと往なし平気なフリして誤魔化した

(つみとばつそのはざまぽつりひとりあのばしょには)

罪と罰その狭間ぽつり独りあの場所には

(きっといるんだ)

きっといるんだ

(かこをかくしなをふせてつかさどるうんめいのさき)

過去を隠し名を伏せて司る運命の先

(いちどかえたんだからまたかえてやろうぜ)

一度変えたんだからまた変えてやろうぜ

(どうかどうかといのってすがるさきでつきつけられた)

どうかどうかと祈って縋る先で突きつけられた

(なにもかわらないよそのこたえならじょうとうだ)

「何も変わらないよ」その答えなら上等だ

(あまねくことばやいばふりかざして)

普く言葉刃振り翳して

(わらううそのかめんをかぶって)

笑う嘘の仮面を被って

(きみはひとりだれかのためにきずついて)

キミは独り誰かのために傷ついて

(つみとばつそのはざま)

罪と罰その狭間

(だれもいないあのばしょには)

誰もいないあの場所には

(きょうもいるんだ)

今日も居るんだ

(さぁかたりましょうかなんばーせぶん)

さぁ語りましょうか七番目

(ねぇおしえてよつづきを)

ねぇ教えてよ続きを