パラメタ　初音ミク

(あるあさぼくがめをさますと)

ある朝僕が目を覚ますと

(きえてなくなってたぱらめーた)

消えてなくなってたパラメータ

(かいしゃのこともかぞくのことも)

会社のことも　家族のことも

(すべてがぜろにもどったみたいだ)

すべてがゼロに戻ったみたいだ

(ぼくはためいきひとつついて)

僕はため息ひとつついて

(いつものようにてれびをつけて)

いつものようにテレビをつけて

(こーひーをのみしょくぱんかじり)

コーヒーを飲み　食パンかじり

(ながれてくにゅーすをながめていた)

流れてくニュースを眺めていた

(あるあさぼくがめをさますと)

ある朝僕が目を覚ますと

(ぜんぶなくなってたぱらめーた)

全部なくなってたパラメータ

(かのじょのこともなかまのことも)

彼女のことも　仲間のことも

(さいしょからなかったことみたいだ)

最初からなかったことみたいだ

(ぼくはためいきひとつついて)

僕はため息ひとつついて

(いつものようにふくをきがえて)

いつものように服を着替えて

(ねぐせをとかしくつひもむすび)

寝癖をとかし　靴紐結び

(ながれゆくまちへとあるきだしたんだ)

流れゆく街へと歩き出したんだ

(おいかけておいかけてすうじだらけのせかいで)

追いかけて　追いかけて　数字だらけの世界で

(ふりかえるそのときにはじめてきづくこと)

振り返るその時に　はじめて気づくこと

(ぼくだけにゆるされたあすをえらぶけんげんでさえも)

僕だけに許された　明日を選ぶ権限でさえも

(もうだれかにしはいされていた)

もう誰かに支配されていた

(がんばっててにしたすうじたちは)

頑張って手にした数字たちは

(まさにおどろくほどかんたんに)

まさに驚くほどカンタンに

(このてからするりとすりぬけて)

この手からスルリとすり抜けて

(みらいへとしたたりおちてゆく)

未来へと滴り落ちてゆく

(ぼくをかたちづくるものは)

僕を形造るものは

(ぐたいてきかつちゅうしょうてきで)

具体的かつ抽象的で

(すうじによわいにんげんは)

数字に弱い人間は

(ほら、このせかいではいきてゆけないの)

ほら、この世界では生きてゆけないの

(ひとつだけひとつだけこのてのなかにのこった)

ひとつだけ　ひとつだけ　この手の中に残った

(それすらもまもれずにこぼれおちてしまう)

それすらも守れずに　零れ落ちてしまう

(ぼくだけにゆるされたぼくをやめるけんげんでさえも)

僕だけに許された　僕をやめる権限でさえも

(もうだれかにしはいされていた)

もう誰かに支配されていた

(おいかけておいかけてすうじだらけのせかいで)

追いかけて　追いかけて　数字だらけの世界で

(たちどまるそのときにはじめてきづくこと)

立ち止まるその時に　はじめて気づくこと

(ぼくだけにゆるされたいまをえらぶけんげんでさえも)

僕だけに許された　今を選ぶ権限でさえも

(ぼくじしんにしはいされていた)

僕自身に支配されていた

(あるあさぼくがめをさますと)

ある朝僕が目を覚ますと

(ぜんぶもとどおりのぱらめーた)

全部元通りのパラメータ

(かいしゃのこともかぞくのことも)

会社のことも　家族のことも

(あたりまえのようにそこにあった)

当たり前のようにそこにあった

(ぼくはためいきひとつついて)

僕はため息ひとつついて

(いつものようにてれびをつけて)

いつものようにテレビをつけて

(こーひーをのみしょくぱんかじり)

コーヒーを飲み　食パンかじり

(ながれてくにゅーすをながめていた)

流れてくニュースを眺めていた