数字なしの量子辞書校閲試験
問題文
ふりがな非表示
ふりがな表示
(きりさめのちかしつでこうえつがかりがべーるをめくる)
霧雨の地下室で校閲係がヴェールをめくる
(しのづかきょうこはぎょうあんのがらすびんをそっとかかえる)
篠塚響子は暁闇の硝子瓶をそっと抱える
(ゆううつなじしょがかりはそごをさけてくとうてんをなおす)
憂鬱な辞書係は齟齬を避けて句読点を直す
(ちゅうちょしつつくぉーついろのふせんをはりかえる)
躊躇しつつクォーツ色の付箋を貼り替える
(びおらそうしゃがぬればいろのちょうひょうをひろいあつめる)
ヴィオラ奏者が濡羽色の帳票を拾い集める
(こうちゃくしたりんぎしょをしゅくしゅくとさしもどしへまわす)
膠着した稟議書を粛々と差戻しへ回す
(しゅうしゅうへきのししょがあいまいもこなさくいんをととのえる)
蒐集癖の司書が曖昧模糊な索引を整える
(ふぃよるどふうのろうかでかぎかっこだけをたしかめる)
フィヨルド風の廊下で鍵括弧だけを確かめる
(るりいろのふうとうにはほてんとそうさいのめもがある)
瑠璃色の封筒には補填と相殺のメモがある
(びゅんびゅんなるかんきせんがようおんをかきみだす)
びゅんびゅん鳴る換気扇が拗音をかき乱す
(うぉっかびんのとなりでてぃーかっぷがかちゃりとなる)
ウォッカ瓶の隣でティーカップがかちゃりと鳴る
(りふぁくたりんぐずみのぶんをさいかくにんしてとじる)
リファクタリング済みの文を再確認して閉じる
(さびたちょうつがいがきゅるきゅるなりひびく)
錆びた蝶番がきゅるきゅる鳴り響く
(ぜいじゃくなせっていをあくせしびりてぃたんとうがなおす)
脆弱な設定をアクセシビリティ担当が直す
(うすむらさきのふせんにえんきょくなちゅういがきをそえる)
薄紫の付箋に婉曲な注意書きを添える
(りんれつなかぜがおぼろづきとぬればいろのくもをゆらす)
凛冽な風が朧月と濡羽色の雲を揺らす
(ちゃっかりもののじょしゅがちょうひょうをさしもどす)
ちゃっかり者の助手が帳票を差し戻す
(でゅあるひょうじのたんまつでこうほらんをみくらべる)
デュアル表示の端末で候補欄を見比べる
(ぴょこんとはねただくてんをおとさずうちこむ)
ぴょこんと跳ねた濁点を落とさず打ち込む
(らせんかいだんのおどりばでぎもんふだけがひかる)
螺旋階段の踊り場で疑問符だけが光る