微炭酸/juice=juice

(ひさしぶりにあえるたびにせがのびてるのね)

久しぶりに会えるたびに背が伸びてるのね

(となりあるくそのすがたがべつのひとみたい)

隣歩くその姿が別の人みたい

(みすかされてしまいたくてはやおきしたのに)

見透かされてしまいたくて早起きしたのに

(はるいろしたつめのさきをそでにかくしてこころぶれーきかけたの)

春色した爪の先を袖に隠して心ブレーキかけたの

(かのじょができたうれしそうにほほあからめるきみ)

「彼女ができた」嬉しそうに頬赤らめる君

(なにもいえずにおそろいのかおしてやりすごしてる)

なにも言えずにお揃いの顔してやり過ごしてる

(びたんさんしゅわしゅわだれにもきづかれないちいさなおとでこいははじける)

微炭酸しゅわしゅわ　誰にも気づかれない小さな音で恋は弾ける

(きみにだけそうとうじゅんじょうておくれのすなおさにいまさらないたってだめ)

君にだけ相当純情　手遅れの素直さに今更泣いたってダメ

(ともだちならかくしごとはしないでいようね)

友達なら隠し事はしないでいようね

(まだこどもでいられたひのやくそくがにくい)

まだ子どもでいられた日の約束が憎い

(しんごうまちきみがふいにじょうだんとばすけど)

信号待ち　君が不意に冗談飛ばすけど

(てをたたいてわらえなくてねえこんなわたしをつまらなくおもうでしょ)

手を叩いて笑えなくて　ねえこんな私をつまらなく思うでしょ？

(ひとくちのめよむじゃきなかおでさしだすさいだー)

「ひとくち飲めよ」無邪気な顔で差し出すサイダー

(きのぬけたあじあたらずさわらずのわたしせめるみたい)

気の抜けた味　当たらず障らずの私責めるみたい

(びたんさんしゅわしゅわきづいたあのひからはじけきれないわたしがきらい)

微炭酸しゅわしゅわ　気づいたあの日から弾け切れない私が嫌い

(こいにきみのてそっとふれたりができたなら)

故意に君の手そっと　触れたりができたなら…

(そうぞうだけじゃもうだめ)

想像だけじゃもうダメ

(よこくもなしにおとずれたあおいきせつへのじかくが)

予告もなしに訪れた青い季節への自覚が

(きっときみよりすこしおそかっただけで)

きっと君より少し遅かっただけで

(しんごうがちかちかだれにもききとれないちいさなこえですきがこぼれた)

信号がちかちか　誰にも聞き取れない小さな声で「好き」がこぼれた

(びたんさんしゅわしゅわだれにもきづかれないちいさなおとでこいははじける)

微炭酸しゅわしゅわ　誰にも気づかれない小さな音で恋は弾ける

(きみにだけそうとうじゅんじょうておくれのすなおさにいまさらないたってだめ)

君にだけ相当純情　手遅れの素直さに今更泣いたってダメ

(いまさらとどいたってだめ)

今更届いたってダメ