ペンギン / KANA-BOON

(よるのしじまにすみわたるこえ)

夜のしじまに　澄み渡る声

(ああなつかしいあなたのこえ)

嗚呼　懐かしいあなたの声

(ぬくもりのないてにふれるとき)

温もりのない　手に触れる時

(ゆめのなかだときづくのです)

夢の中だと気づくのです

(みなれたよこがおやさしいことばも)

見慣れた横顔　優しい言葉も

(にせものだとわかっているけど)

偽物だと分かっているけど

(あともうすこしそばにいさせて)

あともう少し　そばにいさせて

(あともうすこしだけ)

あともう少しだけ

(ゆめのなかにいつづけられたら)

夢の中に居続けられたら

(きずつくことなんてないのにな)

傷つくことなんてないのにな

(めがさめたらまたおわかれだな)

目が覚めたらまたお別れだな

(あさがあなたをつれていく)

朝があなたを連れて行く

(ほしがかくれてつきがかえっていく)

星が隠れて　月が帰っていく

(おわりのはじまりながめてる)

終わりの始まり眺めてる

(はなしたりないなつたえきれないな)

話し足りないな　伝えきれないな

(あなたがいなくなってからのこと)

あなたがいなくなってからのこと

(あともうすこしさめないでいて)

あともう少し　覚めないでいて

(あともうすこしだけ)

あともう少しだけ

(ゆめのそこでくらせたらいいな)

夢の底で暮らせたらいいな

(あさのひかりもとどかない)

朝の光も届かない

(そしたらずっとしあわせだろうか)

そしたらずっと幸せだろうか

(そんなことをかんがえていた)

そんなことを考えていた

(たいせつなひともかけがえのないものも)

大切な人も　かけがえのないものも

(いつかなくなってしまうんだ)

いつかなくなってしまうんだ

(ゆめでさえもねむりからさめたら)

夢でさえも眠りから覚めたら

(きえてしまう)

消えてしまう

(もうげんじつにはもどりたくないな)

もう現実には戻りたくないな

(あなたのこえをきいていたい)

あなたの声を聴いていたい

(ずっとよるをくりかえしたいな)

ずっと夜を繰り返したいな

(さよならはもういやなんだ)

さよならはもう嫌なんだ

(それでもあさがむかえにくるから)

それでも朝が迎えに来るから

(あなたのいないひびをいきなくちゃな)

あなたのいない日々を生きなくちゃな

(ゆめのそとへあるきだすきょうも)

夢の外へ歩き出す今日も

(たよりないあしでまちをいく)

頼りない足で街を行く

(あなたはよるのそのむこう)

あなたは夜のその向こう