渦

(こごえたよそらのした)

凍えたよ空の下

(はだかのままおいだして)

裸のまま追い出して

(きいててよあたまんなか)

聞いててよ頭ん中

(きしんだがらくたのおと)

軋んだガラクタの音

(まっててよくれるまで)

待っててよ暮れるまで

(ひとりきりにしないで)

ひとりきりにしないで

(あらってよからだじゅう)

洗ってよからだじゅう

(いきとめとくからさぁ)

息止めとくからさぁ

(あふれそうなみずがはいすいこうへ)

溢れそうな水が排水溝へ

(ちいさなうずをつくってながれていく)

小さな渦をつくって流れていく

(ぶつかってまわりながらきえてゆくの)

ぶつかって廻りながら消えてゆくの

(のぞきこめばそのままひきずりこまれていく)

覗き込めばそのまま引きずりこまれていく

(あなたをおもうあまりよごとぼくをさそうあまいせつな)

あなたを想うあまり夜ごと僕を誘う甘い刹那

(ひとははかないものになぜかこんなひかれつづけてしまう)

人は儚いものになぜかこんな惹かれ続けてしまう

(はなしてよふかいそこ)

話してよ深い底

(えんでぃんぐはねむりで)

エンディングは眠りで

(さわっててよそのしたを)

触っててよその下を

(うしろからうらがわから)

後ろから裏側から

(どこかつながるはずのはいすいこうを)

どこか繋がるはずの排水溝を

(ながいかみがからんでふさいでいく)

長い髪が絡んで塞いでいく

(そしていくさきをなくしたのが)

そして行く先を無くしたのが

(ここにあるたったひとつまぎれもないしんじつ)

ここにあるたったひとつまぎれもない真実

(あわせたゆびさきからかすかぼくにとどくあまいこどう)

合わせた指先からかすか僕に届く甘い鼓動

(ふさいだくちびるからふいにこぼれおちるあまいといき)

塞いだ唇から不意にこぼれ落ちる甘い吐息

(あなたをにくむほどにゆれてみだれさけぶぼくがいる)

あなたを憎むほどに揺れて乱れ叫ぶ僕がいる

(ひとははかないものになぜかこんなひかれつづけてしまう)

人は儚いものになぜかこんな惹かれ続けてしまう